Strange Days

2000年10月04日(水曜日)

レリーズの威力

23時29分 暮らし

 今夜は寄せ鍋にした。一人では手に余る量の鍋をなんとか平らげ、夜風に当たりながら一服していると、思いがけず空の雲が切れた。木星が見えたので、早速100EDを向けた。シーイングは悪くない。そこでLV4を着け、ニコンデジカメアダプタで土星と木星を狙った。
 E950で撮影するときはシャッターによる手ブレが問題だったが、今日買ったレリーズ固定ツールのおかげでそれは解消された。今までは木星が写っているのか人魂が写っているのか判然としないような画像しか撮れなかったが、少なくとも木星だと分かりそうな画像が撮れるようになった。大変な進歩だ。
 土星、木星と撮ったところで雲が出てきた。今夜はここまで。

v.s. DOCOMO

20時26分 デジタルギミック 天気:くもり

 朝からどうも体調が優れない。微熱があって、すごくしんどい。今日はやっと仕事の谷間というところなので、さっくり休むことにした。
 しかし寝床で悶々としているといろんな事を考えてしまう。やっぱり対DOCOMO問題は早期に解決を図るべきではないか。KDDIに乗り換えるにせよDOCOMOビルを爆破するにせよ、さっさと手を打たないと金が浪費されるばかりだ。ロカティオだって全然活用できないじゃないか。まことに腹立たしい。
 とうとう起きだして、ネットでKDDIのサイトを調査した。こういうとき、常時接続は本当に便利だ。
 調査の結果、KDDI(DDI-P)では数種類の料金コースが用意されており、そのうちデータ通信を意識したコースは3000円のうち1000円分の無料通話が可能だと判明した。これはDOCOMOのデータプラスでは1980円で1000円の無料通話が可能なので、DOCOMOの方が有利だ。またDDI-Pのそれは音声通話分はこの無料通話対象外になる。DOCOMOのコースは最近改訂されて含むようになった。
 ここまで見るとDOCOMOの方が有利そうだが、この先でちょっと変わってくる。通話料金そのものは大差ない。DOCOMOにはmoperaというDOCOMOのPHSさえあればすぐにアクセスできるプロバイダサービスがあるのだが、これが利用料金15円/分。それに対してKDDIでは昼間10円/分、夜間は13円/分で全国一律にアクセスできるMALというサービスがある。これはMALに加入しているプロバイダまでの経路を提供するものに過ぎないが、そのプロバイダが固定料金ならば結構低価格で利用できる可能性がある。そしてそれが日常使っている固定料金プロバイダなら、MALの課金だけで利用でき、moperaより安くなることになる。残念なことにairnetは加入してないが、どこか適当なプロバイダに乗り換えても良いと思った。
 一長一短あるという感じだが、このときはやはりKDDIで行こうと思った。H"は魅力的だし、この先もDOCOMOを使うなら機種変更のたびに苦労するのが明白だ。会社を休まなくては機種変更できないなんて。結局、僕は今の341Sでの契約を切り、KDDIに乗り換えるつもりで横浜に出かけた。
 まずはH"を購入しようと思っていた。しかし電車の中でいろいろ考えていくうちに、H"に乗り換えても利点が無いのではないかと思うようになった。まずH"にはカード一体型が用意されていない。カード型はあるが、これは音声通話できない。データ通信主体だが、音声通話も結構使う僕には向いていない。一般的なPHSではケーブルが必要になる。この点に関して美しくないのはもとより、新たなる出費が必要になるという点も見逃せない。特にロカティオのそれは専用品なので、他の一般的なノートPCなどの場合には流用できない。それと果たしてH"が僕の行動範囲で使用可能かどうかが不明だ。よくDOCOMOより通話範囲が広いなどといわれるが、そのDOCOMOの方は僕の行動範囲の大半をカバーできていることが分かっている。一方、H"では買ってみるより他に無い。特に実家の呉での状況はどうなのだろう。そう考えると、かなり博打な面がある。また良く考えるとDOCOMOショップの中には土曜営業の店舗もあるので、そういう店舗で機種変更すればサラリィマンである僕にも年休を取る必要がない。
 思い悩んだ挙句、もしも611Sが充分に安価に入手できるのならそれにしよう、高価ならH"にしようと思い、横浜のヨドバシカメラに入った。この界隈を歩くのは初めてだったが、案外に使えそうな店舗が揃っている雰囲気だ。特にヨドバシでは双眼鏡まで扱っている。なんだか水曜日にはここに来てしまいそう。
 1Fで携帯/PHSコーナーをのぞいていると、611Sを発見。12000円かあ、やっぱり高いのね......などと思いつつ値札を良く見ると、実は1200円。これは思いがけず安い。341Sは2万円近く払った気がするので、随分下がったものだ。その場で契約し、1時間後に受け取れるということでそこを離れた。その間、ヨドバシの各フロアを見て回る。困ったことに、前から欲しかったものがやたら目に付いてしまう。まずNIKONのファーブルミニがたった24000円。欲しくなるがぐっとこらえる。マクロスライダーが4980円。買ってしまう。コンパクトカメラ用のレリーズ固定ツールが980円。買ってしまう。レンズ洗浄液300円。買う。コニカの強力ブロワー800円。買う。Windows2000期間限定パック、我慢。XEROXのWorkCentre用カラーインク5000円、買う。瞬く間に荷物が膨れ上がることよ(笑)。これはヤバイと思ったので、ヨドバシを出てこの界隈を歩き回った。もう一店、カメラ系の量販店があったので歩き回ったが、こちらの品揃えはたいしたものではない。しかしヨドバシを補完するような品揃えではあるようだ。
 近くのコーヒーショップで時間を潰し、1時間後にPHSを受け取った。さて、341Sを解約しに行こう。
 DOCOMOの神奈川支店というのが桜木町駅から15分も歩くなどというふざけた場所にある。なんでこんな辺鄙な地に、と思った。しかし電車で桜木町駅に降り立つと謎は解けた。そういえば、ここはみなとみらいの一帯だったのだ。桜木町駅の近くから恵比寿界隈にあるようなムービング・ウォークがあリ、それに載って移動してゆくと巨大建造物の数々が視界に入ってきた。その間隔は広く開いているので、未来的な眺めの反面、ホッとするような光景でもある。しかしそそり立つビルは物質文明の威力をまざまざと思い知らせるものがある。ETVのとある番組で、ベトナム戦争に従軍した経験があるベトナムの作家が、訪米した際の印象を語るのを見たことがある。いわく「物質文明の迫力を感じた」という。物質的には貧しいベトナムからやってきて、マンハッタンの高層ビルの塊を見たときには、誰だってそう思ってしまうのではないか。自分たちと隔絶した力を感じたはずだ。僕たちは普段なんとなくビルの中で生活し、無数の巨大構築物の間を無関心に歩いている。しかしこうして屹立する高層ビルを眺めていると、これが人間の力で作られたとはなかなか納得できない。ほとんど超自然的な作用すら感じるほどだ。しかし設計から施工まで、一貫して人間の意志が感じられるのも確かだ。
 ランドマークタワーを過ぎ、横浜市美術館の前を歩く。広い広い道のあちこちで人々が楽しげにたたずんでいる。それを見ているうちに、いつの間にか僕の風邪による不快感も解消してしまった。もっとも、帰宅してぶり返したけれど。
 さらに進み、横浜駅前のそごうが見えるほどの場所に、DOCOMOの神奈川支店があった。ここで341Sの契約を解約した。窓口嬢は手馴れた様子でDOCOMO東海に照会し、最大明日までの課金が発生する旨告げられ、あっという間に完了。341Sを返却するように言われたが、何の法的根拠もないだろうと思ったので紛失したと告げて回避した。コードレス子機として使ってもいい。
 帰り道、メディアタワーから横浜市美術館、ランドマークタワー、そして日本丸の辺りまでE950で写真をとりながら歩いた。巨大建造物を入れる構図が多いので、今日ばかりはワイコンを持って来れば良かったと思った。
 ランドマークタワーの根元にあるカフェテリアで一服し、ロカティオ+611Sでネットアクセスしながら帰宅した。実はDOCOMOに行く途中、横浜美術館の前で611Sを開梱して試していたのだ。立ったままですばやくインターネットアクセスできるのは便利だ。しかしブラウザの操作が良く分からなくて困ることもあった。でも快感だ。
 17:00頃、疲れきって帰宅した。思いがけず充実した1日になったが、帰宅すると同時にまた微熱がぶり返してきた。