Strange Days

2000年03月17日(金曜日)

星座を探す

23時53分 星見

 今夜の観望は晴れた空に助けられて大いに収穫があった。木曜日の雨に大気中の粉塵が洗い流されたのか、透明度はかなり高い。また風が弱かったのでシンチレーションも悪くなかった。こんな夜のオリオン大星雲の眺めは見事なものだ。8"級のシュミカセが欲しくなる瞬間だ。M42も大倍率で安定して見える。
 夜明け前にもう一度空を見た。相変わらず大気は安定しているが、明るい星が少ないので寂しい感じがする。前から4時ごろに東南東辺りに見える赤い星がアンタレスだろうと目星をつけていたのだが、その周囲の星の配置がなんだかさそり座に見えず、その同定に苦労していた。今夜は時間があるので、天文ガイドのとじ込み星図を眺めつつ、ああでもないこうでもないとためつすがめつ見比べた。ずっと西の方に明るい星があって、これがカペラのような気がするのだが、2等星以下の暗い星ばかりなのでなかなかはっきりしない。困りつつ星図と空を眺めていると、ふと非常に特徴的な星の並びを見つけてしまった。ちょうどカペラ(?)とアンタレスの中間付近だ。渡り鳥の雁行のような、五つの星が上向きの矢尻型に並んだ、ちょっと珍しい配置だ。星図を見ると、まさにその通りの並びがある。するとそれを挟んだ二つの明るい星はアンタレスとカペラか。それは予想以上に空に広く、かつ傾いて位置していた。考えてみれば空は球形で、星図はメルカトル図法で製図されたものなのだから、位置的に歪みが出るのは当然だろう。さらにアンタレス周辺の星の並びを眺めて、ようやくそれがさそり座であることを納得できた。サソリは地平線上の家々にしっぽを突っ込んで立ち上がっている。
 ようやく自分が見ているものの正体が知れたので、今見えている南天のM天体を探してみた。有名どころでは、M4がアンタレスの並びにいるはずだが......見えない。それらしいものが見当たらない。ガイドブックによれば、M4は小口径の双眼鏡や、場合によっては肉眼でも見分けられるそうなのだが......。それが見えないということで、本当にこれがさそり座であるかどうかがまたあやふやになってきた。いやまあ、その他の星の並びなどが一致しているので、間違いないと思うだが......たぶん。
 同じようにカペラ周辺のM天体も探しては見たが、これらは仰角30度以下の低い空にあり、なかなか見えてくれない。ベランダからもっと天頂近くまで見渡す方法が必要になりそうだ。さて、どうしたことか。

3/17の暮らし

19時52分 暮らし 天気:曇りのち晴れ

3連休前日ということで、どことなくざわついた雰囲気の一日だった。休日出勤はしなくて済みそうだ。