Strange Days

2001年12月24日(月曜日)

走り収めはマグロでウハウハ

20時00分 自転車 天気:晴れ

 今年一年は自転車な年だったなあ。去年の末、BD-1を発注したときには、まあ天体観望で暗い空を近所で求めるのに便利か、というくらいのことだったんだけど。まさか自転車に乗ること自体が目的になろうとは......。BD-1という趣味性の高いバイクに手を出したのが運の尽きか。今じゃ大小5台に増えてるしなあ。
 さてさて、あちこち走り回った一年の締めとして、今日はどこか適当なところに走りに行こうと考えた。どこがいいだろう。境川沿いは華がないし、横浜をポタるというのもヌルいし。ここは来年遂行予定のまぐろオフに備え、三浦半島南部を走ることにしよう。
 朝はやや早めに起きたが、なんやかやで手間取って、出発は結局10:00前。これでも、前回走ったときよりは1時間ほど早いのだが。
 BD-1を抱えて地下鉄、京急と乗り継ぎ、三崎口到着は11:00だった。空は良く晴れていて、風は少ない。今日は長袖シャツの上にジャージ、その上には昨日買ったジャケットを着込んだ。風を確実に止めてくれるので、非常に快適だ。
 まずはマグロだ。出かける前、三崎口近辺にもマグロ専門店があることをつかんでいたので、その店までまっしぐらに走った。猫缶状態である。
 その店、「ぢんげる」は、三崎警察署への下りにあった。入ったのは12:00前だった。昼前なので、既に客が何組か入っている。意外に空いている。店内は4人がけのテーブルが六つある。大人数は難しい。
 僕が頼んだのは鉄火丼。やまかけ丼(おろした山芋がかかっている)もうまそうだったのだが、今日はマグロの味を楽しめそうなこっちにしたのだ。頼んでから気づいたのだが、中おち丼という20食/日限定のものも、今日はまだ注文できそうだったのだ。次回、まぐろツアー遂行時に、可能だったら頼んでみたい。
 やがて出てきた鉄火丼。ご飯の上に鉄火が敷き詰めてある。鉄火が上質なのか、安い鮨で感じるような筋っぽさはまったくない。まさにとろけるような、歯を乗せただけで切れてゆくような感じだ。絶品。あまりのおいしさに、思わず記念撮影(笑)。
 別の客が、店員に「ぢんげるとはなんじゃい?」と聞いている。店員の答えは、「ドイツ語で歌手のことらしいです」とのこと。なるほど、singerか。ところが、帰宅して調べてみると、まぐろの一部位のことをそう称する、という情報もあった。どっちもが正しいのかもしれない。
 12:00過ぎに店を出た。城ヶ島への道を下ってゆく。今日は途中で油壷に向かうつもりだった。あるいは、このまま城ヶ島に入ることも考えた。ところが......あれ~、三崎港への下りに出てしまいました(爆)。なす術もなく下る俺様だった。結局、前回と同じく、短い激坂を押して城ヶ島大橋に向かった。
 時間があるので、城ヶ島灯台に向かった。完璧な観光地モードで、道の左右には土産物屋が建ち並び、呼び込みが姦しい。購買意欲が湧く光景ではない。
 3連休とはいえ年末、しかもクリスマス・イブ(非クリスチャンになんの意味がある)ということだからか、あるいはいつもそうなのか、客はごく少ないようだ。灯台は「ほぉ、灯台だねえ」というあっけらかんとした眺め。ところが、その足許には広い磯が広がっていて、散策する人々が結構目に付く。夏場にはよさげ。
 灯台から駐車場への帰り道、ふと饅頭が目に付いたので、二つほど買う。後でおやつするつもりだった。
 城ヶ島公園まで上り、公園内を散策する。前回は途中の休憩所で和んでしまったが、今日は島の東端まで歩いてみた。ちょっとした広場になっていて、展望台の他、足許の磯にまで下りてゆく階段もあった。展望台に上って遠くを見渡すと、北に三浦半島南端部(巨大風車など)が、南にはひたすらな海原が広がっている。空気は澄み切り、陽光冴え渡る初夏には、さぞかし気持ちいい眺めになるだろうと思った。
 展望台の軒下でお茶にした。風が弱いので、陽光が暖かい。
 さて、帰ろう。城ヶ島を出たら、一路剣崎へと走る。この辺、三浦海岸辺りまでは、俺基準では歯ごたえのあるアップダウンが続く。坂に激弱な僕は、もっともきつい上りで、とうとう押しに入ってしまった。それ以外は順調に駆け抜ける。交通量はさほどでもなく、快適に進んでゆける。
 三浦海岸に出ると、交通量がぐっと増える。北に向かう車線は、ほとんど渋滞している。路肩をスイスイ進んでゆくと、やがて工事で1車線に制限された区画に出た。これで渋滞していたのか。ここを抜けると、車の流れも滑らかになっていった。
 前回は、三浦海岸から久里浜駅に直接向かったのだが、今日は一度久里浜港に出た。こっちの方が、道が平坦になると睨んだのだ。しかし、火力発電所の近くでは、それなりの坂も待ち構えていた。しかし、直行ルートよりははるかに楽だ。
 久里浜港まで出て、開港橋で左折する。そして直進すると、ほら京急久里浜駅だ。駅前でBD-1を畳み、ホッと空を見上げると、冬の夕暮れが濃くなっていた。今日も楽しく走れたな。