Strange Days

2001年08月13日(月曜日)

夢の跡 呉ポートピアパーク

20時25分 暮らし 天気:快晴

 10:00くらいに起き出して、さて何しようと思った。昨夜辺りに音戸の瀬戸方面か呉ポートピア方面かどっちかに走る予定を立てていた。気分的にはポートピア方面を目指したいところだ。その前に腹ごしらえ。中通りに出かけ、三日連続でモリスのそばを食った。明日から三日間、盆休みに入るそうだ。これが最後のチャンスだった。
 帰宅して、やはりポートピア方面に出かけることにした。音戸の瀬戸は、越えるのが面倒そうだ(渡し舟に乗らなきゃならないし)。
 フロントバッグを装着し、バックパックを背負い、呉市街の西端にある三条通という小さな商店街を海岸まで走った。海岸では幹線を避け、しばし一本隣の細い通りを走る。これは正解だったようだ。車がほとんど走ってない。やがてその通りも途切れ、幹線を進まざるを得なくなる。幹線の歩道を走るのだが、起伏が大きくて走りにくい。通行が少なく、車道を走るよりはましなのは確かなのだが。やがて小屋浦に抜けるトンネルとの分岐に到達した。このトンネルを自転車で通行できるかどうか未知だったし、結構長いトンネルだったので、海岸沿いの迂回路を進むことにした。まずはコンビニでおやつを仕入れておいた。
 迂回路を進む。ここは低い峠越えの坂道なので、ちとしんどいのお。しかし楽勝で越えると、やがて小屋浦駅を右手に見ながら通過。再び幹線と合流し、この辺からはあまりに歩道が通りにくそうだったので、もっぱら車道を突っ走った。やがて次のトンネルが現れる。ここを越えると、かるがという海水浴場がある。トンネルは細いので歩道を進まざるを得ない。トンネルの脇の歩道は、照明が明るかったので案外に通りやすかった。でも細くて怖いな。トンネルを抜けると、左手にかるがビーチが見えた。僕が子供の頃は、こんな小奇麗な場所ではなく、岩がごろごろしている岩場に仕切られた、小汚い短い砂浜だったのだ。バブルが僕らの思いでの地を、こんな小奇麗な別の場所に変えてしまったのだ(いやまあ別にどう変わってもかまわない場所だったけど)。
 かるがビーチは芋洗い状態で、寄っても楽しくなさそうだ。パスして、その先で自転車専用道が始まったところで、ガードレールを越えて岸壁の縁に腰掛け、おやつをぱくついた。BD-1もガードレールのこちらに止めた。軽いことは良いことだ。しかしまあ、肌がじりじりと焼けるような暑さである。
 時計を見ると、家を出て30分しか経ってない。もう少し進んで、やはりポートピアパークに行く事にしよう。
 再び車道に装備を運び込み、自転車専用道路を進んでいった。専用っていっても、車道の脇に線が引いてあるだけだが。しかし幅は十分なので助かる。
 しかし自転車道は、次なるトンネルの手前で終わっていた。ここも歩道を進む。照明が無いのでやや怖いぞ。
 トンネルを越えると、その向こうにデザイナーがホテル・カリフォルニア(むろんイーグルス)のジャケットとにらめっこしながらデザインしたような、呉ポートピアパークの建物が見えてきた。
 さてさて、自転車はどこに止めよう。メインゲートの脇に、ちゃんと駐輪場が設けられていた。しかしBD-1を盗まれると嫌なので、いつものチェーンロック(太)の他に、チェーンロック(長)を使って、近くの柵に括り付けておいた。ううむ、まだ不安だ。
 メインゲートを潜って中に入った。呉ポートピアだった時代には、入場料が必要だったのだが、市の公園になった今は、もちろん無料だ。今は評判がいいというが、そりゃただだからなあ。しかし、ただにしては過ごしやすい、いい施設だ。
 大観覧車などの遊戯施設は無くなっているが、真中に浅いプールがあって、子連れの客が子供たちを遊ばせている。その脇にある、目立ちまくるホテル・カリフォルニアへのオマージュ棟(1Fに店が入っている)を抜けると、海が見えた。向こうに見えるのは江田島、その手前の海を、広島/呉/松山を結ぶ高速船が、物凄い騒音を立てながら進んで行く。あんなうるさかったのか。
 海岸では釣りをしてもよさそうだ。なんか喉が乾いたので、お店で生ビールを買ってキューッとやる。ウマーッ。うますぎる。昼間から酔っ払う俺様。この時点で、これ以上先に進む気力を失ってしまう。
 ふと周囲を見ると、自転車を持ちこんでいる人も多いようだ。そもそも、敷地内にはBMXのトライアルフィールドがあるくらいだ。早速BD-1を拘禁から解き、敷地内に招き入れた。
 広い芝生の脇にある東屋で、ベンチに寝っ転がっている人がいたので、こちらも真似して寝っ転がった。快適だ。ベンチに日が差すようになったので、その辺の日陰になっている芝生に転がった。目を開けると青い空が、上半分を東屋の屋根に、そして真中を近くの植樹に切り取られて、しかし左右一杯に広がっている。爽快な眺めだ。その空を見上げながら、時間が過ぎて行くのを楽しむ。最近には無い時間だ。
 しかし風が来ないなあ、と思った僕は、今度は岸壁に面したレストルームに移動し、またしてもまったりとしたときを過ごす。そして気が向いたら、またまた芝生に寝っ転がりに行く。そんな事を繰り返しながら、2時間以上は過ごしてしまった。
 やがて、17:00になった。おうちに帰る時間だ(今決めた)。明日は天応桟橋から江田島に渡ろうと思いつつ、来た道を戻り始めた。
 帰路も往路とほぼ同じ道順だったが、道なりに進んで行くと、あれぇ、往路は避けた呉警固屋トンネルに向かっているぞ。見たところ、ここも他のトンネルと同じように歩道が設けられている。車道を行くのはきつい(煽られるし)。ここも歩道を通ろう。そんなわけで、長い(といっても200mくらい?)トンネルの歩道を進んでいった。これがもう、怖いのなんの。長いトンネルの途中では、意図的に照明が落とされているのだが、おかげで自転車の進む歩道の路面が良く見えない。なんかくぼみがあったら一発転倒だ。恐々進み、ようやくトンネルを抜けた。
 ほっと一息。外の空気が冷たくて心地よい。ちょっと一息入れようと自転車を止めたとき、後ろブレーキの引きが異常に短いことに気づいた。ブレーキ部を見ると、シューがグラグラになっている。見たところ、単に固定が緩んだだけのようだ。ツールで締めなおすと、問題無く走れる。しかし、なんで緩んだのか。
 実家の近くの薬屋で、ゼリー食とVAAM水と日焼け止めを購入。しまなみに備えて。