Strange Days

2002年11月23日(土曜日)

東京サイクルショーを見に、東京まで自走した日

00時00分 自転車 天気:寒い曇りで、しまいにゃ雨が

・東京まで走る
 昨日、ガネーシュで、たか氏と『東京サイクルショーの会場まで自走しよう』と言う話をした。さらに、こぐ氏、にち氏もこの話に乗って来たのだが、今朝方にかけてばたばたと予定が変わり、結局僕と、たか氏で有楽町まで走り、そこでhai氏と合流するという話が決まった。
 8:00に西谷で落ち合うという予定だったので、7:15頃に家を出た。今日は走行距離を考慮して、TCR-2での出撃だ。ロードバイクの走行感が素晴らしい。
 昨日も通ったコースで緑園通りに出て、二俣川近辺で相鉄の線路を越え、鶴ヶ峰経由で西谷に着いた。30分強で走ったので、結構汗をかいた。
 たか氏が8:10頃に到着したので、その先導でR16を走り始めた。
 少し走ったところで、今度は市道環状2号に入る。少々アップダウンがある道を、まあ25km程度で走りつづけた。道幅は広く、走りやすい道だ。走っても楽しくは無いが。
 たか氏はBD-1で来ていたので、引き離される恐れもなく、快調に走り続ける。日差しも全く無く、寒い日なのだが、走っている間は全然問題がない。
 川崎近辺でR15に乗り、さらに走り続ける。負荷が低いせいか、ハンガーノックになる気配もない。川崎までだいたい2時間で着くと分かったのは収穫だった。
 鎌田、品川と抜け、やがて銀座に入った。ここで迷子になりかけるも、地図を参照して免れる。
 間もなく、有楽町に到着。hai氏と落ち合い、ビッグサイトへと向かった。途中、豊洲のコンビニでおやつ休憩。僕はビッグサイトで昼食にありつけるかどうか分からなかったので、とりあえず焼きうどんなどを腹に入れておいた。
 やがて、11:00過ぎにビッグサイトに到着した。ここまで3時間。意外に早く着いた。が、走って楽しいという道でもなかったな。
・東京国際サイクルショー
 受付に手間取り、入場できたのは11:15頃。11:30から始まるリカンベントMLトークショー(やや違う)になんとか間に合った。イベント会場はホールのど真ん中で、既に見たような顔がぞろぞろと揃っていた。意外だったのが、どう見ても無関係者としか思えない一般人風の人々も、結構詰め掛けていたことだ。
 トークショーの内容は、リカンベントに関してあまり突っ込んだ話は聞けなかったが、話し手のおの、まき、片岡各氏が楽しそうに話していたので、好印象ではあった。残念なのは、ステージ上のリカンベントに試乗したコンパにゃーがミニスカじゃなかった点だ(爆)。サイクルショー運営側には猛省を促したい(マジかよ)。
 トークショーが無事に終わり、その後は会場を見回りたいところだ。しかし、なんでもリカンベントMLで出している試乗会ブースに配布された昼食が余りそうだとかで、ただ飯をせしめに我々単なる顔見知り組も、おの氏らに連れられて会場内を右往左往した。正確な場所を誰も把握してなかったのだ......。
 見事にただ飯をせしめ、我々は寒風吹きすさぶ屋外で、昼食タイムに突入した。飲み物も着く。寒いが、タダなので文句は言えない。しかも、弁当の内容も、結構良いものだった。仕出屋に一括大量発注したものだと推測される。
 飯後、試乗コーナーでお目当ての試乗車に乗ってみた。まずは、会場で落ち合ったにち氏と、タンデム版バーディ、Birdy Biに乗ってみた。吾輩はストーカー側である。正直、まっすぐ走るのも怖い自転車だった。ましてや、狭い試乗コーナーでは。しかし、乗るのが妙に楽しく、結局は2周ほどしてしまった。
 次に乗ったのが、ルイガノの小径車MV-3。フルサス、20インチの細いタイヤを履いた、走行性能では期待できそうな自転車だ。乗ってみると、700Cで走って来た感覚が残っているのか、ハンドリングの物凄いクイックさに閉口した。が、走行感そのものは軽い。乗り心地もよい。1時間ほど走ってみたい気分だった。
 その他、特にめぼしいものは無かったので、試乗スペースの隣に設けられたリカンベントMLの試乗会場に乗り込んだ(ほんの数歩だが)。飯を食う前に、軽く顔を出していたのだが、その後にまた自転車が増えている。リカンベントもそうだが、かつて荒川一派(バッテン荒川ではない)を騒がせた水陸両用リカンベントの横に、巨大なホイールを持つオーディナリ自転車が停まっていた。そして持ち主のフィリップ氏も。
 オーディナリを指差して、初めて新幹線を見た子供のようにスゲェ、などと騒いでいたら、おもむろにフィリップ氏自身によるデモ走行が始まった。さすがに危険なので、試乗は無いようだ。36インチの車輪の上に座るので、こけると大変だ。
 フィリップ氏は、服装も乗馬服に乗馬帽と決まっている。それで、試乗会場の近くを、スイーッと走ってみせるのだ。その時ばかりは、場内の注目を一身に浴びていた。最新鋭のリカンベントが走り回る側を、悠然とオーディナリ車が走る様は、自転車という趣味の奥深さを実感させるものがあった。
 その後、会場内を一通り(でもないが)回ってみた。
 シマノはSPD-SLと、新XTRを前面に打ち出していた。待ち行列があってSPD-SLは試せなかったが、ステップ感は非常に軽快で、かつかっちりしているような雰囲気だった。
 新XTRは、試乗車にまたがって操作感を試してみた。レバーを下げる操作はともかく、上げる操作はやりにくそうだと思った。が、シマノの説明員にいわせれば、手首で返すようにすればすぐ慣れるとの事。しかし、それならば、グリップシフトとどう違うという話になりそうだ。レバーが手首の動きと同期して上下するので、違和感は少ないかもしれない。
 新色の105を見たかったので、説明員に聞いてみたのだが、色が変わった程度ということで展示はされてなかった。その色を見たかったのだが。
 ジャイアントブース。TCR-Compositを見る。フルカーボンの軽量フレームだ。TCR-2のフレームをこれに替えれば、スケルトンが代わることなく軽量化、高衝撃吸収性化が果たせる。しかし、高いなあ(カーボンにしては安いが)。カンパのレコードで組んだONCEレプリカは、我がTCR-2がデブに思えるくらいに軽い。実売で50万を越えるが。
 このブースの奥の方に、見慣れぬ試作フレームがあった。MR-4のように中折れするのだが、フロントホイールに片持ちサス(キャノンデールのような)が着いていて、リア側がやや斜めに畳まれるため、左右のホイールを揃えて畳めるというものだ。履いているタイヤは20*1.5のやや太いもので、性格的にはHalfWayとMR-4の中間的なものに思えた。各部とも華奢なMR-4に比べて強化されており、ある程度(林道程度)のオフロードも走破できる、という性格付けに思えた。
 スペシャライズドのブースでは、やはりブレインショックが前面に押し出されている。おなじみの御子柴氏も、忙しそうに接客している。なかなか解放されないので、声をかける機会を失った。そういえば、大島の参加者とも、何度か再会したのだ。
 そのうち、いつの間にか登場した竹谷選手によるデモが始まった。みな、ブレインショックの威力を思い知ったことであろう。ガハハハ(なぜオマエが勝ち誇る?)
 そしてサイン会を経て、スペシャライズドのブースを去った。
 最後にミズタニのブースに寄ってみた。ここではCapreoを採用したBD-1が前面に押し出されている。今までの、大径チェーンホイールを着けたBD-1に比べ、印象がかなり和らいでいる。しかし、部品を交換して楽しむという点では、やや心許ない。
 ブースの外側に、面白い自転車が展示されているのに気づいた。BD-1を14インチ化して、シングルにしたような性格のFrogだ。畳まれた状態のものもあったが、恐ろしく小さくなる。それを前にあーだこーだ言っていると、ミズタニの社長とともに、背の高い欧州人が登場した。この人が、バーディの設計者の一人、ミューラー氏だ。ミーハーな諸氏はミズタニのカタログにサインをもらっていたようだ。僕は、帰りの荷物が増えるのがいやだし、もらってもすぐに部屋のどこかに埋もれさせるだけなので、それは遠慮した。
・帰りは輪行で
 さてさて、もう15:00を過ぎたので、帰ろうという事になった。来た道を戻り始める。しかし、まだR15にも差し掛かってない地点で、なんと雨が降り始めた。それも、かなり大粒のものだ。これは、自走は不可能と判断し、浜松町駅から輪行で帰ることになった。
 ロードバイクの輪行は二度目だが、MTBで慣れたこと、道具が揃っていたことなどから、意外にあっさりと準備完了した。
 浜松町から京浜東北線で横浜に戻り、ここでたか氏と別れ、自走するつもりで外に出た。
 また降ってるやんけ。
 打ちのめされた僕は、地下鉄で立場に戻り、ここからぱらつく雨の中、アパートに自走した。なんとか、ひどく濡れないで済んだが、やや欲求不満気味だ。
 アパートから東京まで、走行距離で60km程度だったろうか。頑張れば、2時間弱で行けそうだ。でも、そうやって頑張っても、あんまり楽しい道ではないんだな。