Strange Days

2002年08月07日(水曜日)

今夜の動物モノ

23時00分 テレビ

 夏休み中だからか、今夜21:00からのNHK総合は、特別番組っぽい動物モノをやっていた。
 月夜の晩、無数の帆立貝が海面に浮かび上がり、開いた貝殻に風を受けて走る......そんな話を聞いたことがあるだろうか。僕は初耳だったのだが、アイヌの民話や、それを聞き取った江戸時代の本には、そんな話があるそうだ。
 かなり嘘っぽさを感じる帆走帆立貝話だが、ある研究者は十分ありうることではないかという。航空力学を専攻してきたこの研究者は、帆立貝が長距離を移動する必要があるのなら、貝殻の開閉による水流で進むより、風を受けて走ったほうが遥かに省エネルギーであると考えた。
 研究者は、帆立貝について調べるうち、「飛ぶイカ」の存在を知った。スルメイカの近縁種で、図鑑によれば確かにそのように記述されている。研究者は鹿児島県、さらには離島に足を運び、漁師からも裏づけを取った。研究者は、トビイカの外形から、足の間になんらかの膜を張っているはずだと考えた。
 トビイカを求めて連絡船で粘ること二日、ついにトビイカにめぐり合った。後にその映像、さらには入手した現物からその飛行シーケンスを推定し、大筋では正しいと確信する。が、足の膜をどのように実現しているかが分からない。研究者のトビイカに対する研究は、まだ続きそうだ。
 また、沖縄には大潮の干潮時にだけ現れる「海に浮く花」があるとも聞き、現物を確かめに行く。それはもともと陸棲だったものが水棲に移行した水草で、大潮の干潮時、ほんの数ミリほどの白い雄花が浮かび上がり、風に乗って走り回るのだ。
 この雄花が決して風によって横転しないことに興味を抱いた研究者は、水棲生物の研究者の協力を得て、その構造を明らかにした。この雄花は、外側は疎水性の、内側には親水性の表面を持っている。その結果、雄花は内部に水を抱え、外部は水の表面張力を受け、かならず直立するようになっていたのだ。
 本題の帆立貝に関しては、なかなか情報が集まらない。帆立の水揚げがある港の漁協に尋ねても、否定的な意見ばかりだった。しかし、過去のコラムや、民話などからは、帆走する帆立貝の話題を見つけることが出来た。研究者は、いつか必ず帆走する帆立貝を目撃できるのではないかと期待している。

呉ポートピアパークでビールウハウハ寝

22時00分 暮らし , 自転車 ( 自転車散歩 )

 昼前、中通にBD-1を走らせた。やっぱこれでしょう、モリス。相変わらずうまいっす。しかし、盛り付けはいい加減だし、麺の湯切りも本当に適当なので、目の肥えた関東地方のラーメン好きからは高い評価を与えられないかもしれない。だがいいのだ、このスープある限り、モリスはモリスなのだ。さらにフライケーキも買っておいた。
 一度、実家に帰ってごろごろしてから、15:00くらいにまた出かけた。呉ポートピアパークで夕涼みするつもりだった。
 その途中、実家近くの谷という総菜屋さんで、たこ焼き(激ウマ)を買っていった。時々、母が買ってきてくれるのだが、キャベツと小麦粉が充実していて、しかもトロッとした食感がたまらない。今日は目の前で焼きあがった焼き立てを包んでくれた。15個入りで250円。関東でたこ焼きを買うのがあほらしくなる。
 呉ポートピアパークまでは、海岸沿いの道路を10kmくらい突っ走ることになる。途中、長いトンネルを避けて、その上の坂道を越えてゆく。なんだかんだいいながら、だんだん鍛えられてはいるようだ。らくらく越えて行ける。
 呉ポートピアパークは子供用の浅いプールがある関係で、子供連れが多かった。しかし、プールを離れた芝生などには、人気がほとんどない。
 自転車を海側のテラスに停め、売店で生ビールを買う。500円とチト高いが、500mlは入る紙コップに一杯一杯に入れてくれるので、なかなか気分はいい。こぼれないように一口飲んでからテラスに歩む。その瞬間、これだ、これが欲しかったんだという充実感がみなぎる(笑)。ああ、僕はこっちの方が峠よりずっと好きなのだ。僕は楽に走るために自転車に乗っているのだ。こういうグータラな、小さな旅がたまらなく好きなのだ。
 さっきのたこ焼きを取り出し、ビールをやりながらつつく。もー、たまらん。ビールが熱風にすぐ温んでしまうのも許せるくらいだ(早めに飲めばよかった)。
 ビールの後は、アルコールがさめるまで芝生でごろ寝。風が強い。気温は高く、日差しがじりじりと焼きつくようなのに、体感温度は低くて快適なのだ。芝生に寝転がったり、ベンチに横になったりしながら、心ゆくまで酔っ払いモードに浸る。
 17:00頃になり、さすがに帰ろうという気になった。またBD-1走らせ、二河川河口の公園で少し和み、それから帰った。