Strange Days

2005年02月26日(土曜日)

2005年湯河原梅見ツーリング

23時50分 自転車 天気:箱根南方は大雪だった

 さて、今年の湯河原梅見ツーリングの日だ。
 朝は6:00に起床し、朝食を取りながら出発の準備を整えた。天気予報を見る限り、梅見日和になりそうに思えた。この時は、まさかあんな恐ろしい事態になるなど、思っても居なかったのだった……。
 MR-4Fで戸塚に向かい、戸塚から東海道線に乗り込んだ。小田原到着は9:40頃。もう一本早いので来たかったのだが、輪行準備に結構時間を取られてしまったのだ。
 集合場所の小田原駅東口には、ぼちぼちと参加者が集まっていた。加藤(直)画伯、岡山氏、まき氏、唯一リカンベント*1で参加の長岡氏らと挨拶を交わす。MR-4Fを展開していると、MTBで参加のいこきん氏もやってきた。見慣れぬハンドルなので何者と思っていたら、南会津でたにぐち氏ともどもお見かけした方だった。
 揃ったので出発する。MR-4Fで先頭に立って、まずは真鶴道路を湯河原へと向かうのだ。
 今日、出掛けにMR-4Fのハンドルを少し調整しておいた。ショルダー部が上面と面一になるように起こしていたのだが、少し落ち込むくらいに下げておいたのだ。TCR-2にほぼ毎日乗るようになったからか、MR-4Fよりやや遠目のハンドル位置に慣れてしまったのだ。こっちの方が、登りで馬力が出せるようにも思った。同時に、サドルもわずかに下げた。前にたか氏に指摘されたように、少し上げすぎかなと感じるようになってきたのだ。平地を流しているときはいいのだが、緩いのぼりで足をぐるぐる回している時、回しにくさを感じる。ハンドルを下げると、ハンドルをひきつけやすくなり、また上半身の力が余る感覚も薄れた。サドル位置も、こっちの方がいいかなと言う程度の微妙な差を感じた。
 真鶴道路(旧道)を駆け抜け、湯河原駅への到着は、ほぼ予定通りの10:15頃だった。ここで合流する謎和田御一家が、改札から出てきたところだった。謎和田氏は、新鋭機のAirFridayにチャイルドバギー*2を着けて奥湯河原に挑むのだ。メールで相談されて、思わず煽ってしまったが、えらいことになったなと正直危ぶんだ。
 謎和田家の準備が出来たので、幕山へと向かった。今回は裏道を走ってゆく。この道も結構きつい。下見の時は、TOKYOバイカーズの元気のいい人に着いていったので、必死に走っているうちに到着したという感じだった。しかし、じっくり走ってみると、実は細かい急傾斜が多かった。謎和田氏にとっては、大きな試練だ。何度か押しが入ったようだ。夫人の方は、裏道に入る前にBD-1を岡山氏のBD-1Wと交換した結果、軽いギアで快調に登れたようだ。その代わり、岡山氏はフロント54、リア11-23という漢のギア比で登らねばならなかったのだが、
 急傾斜が続くのは最初のうちだけで、ある程度上ると細かいアップダウンばかりとなる。なんとか幕山に着いた頃、薄日が指しているのに、白いものが舞う天気になっていた。箱根に降る雪が、山を越えてこの辺に落ちてきているのだろうと思った。気温はかなり低い。が、大気の透明度はかなり高いように思えた。海が良く見えた
 自転車は係員の指示で適当に固めて停め、早速梅ソフトをせしめた。これで奥湯河原までもたせなければならないのだ。
 しばし散策して、梅の香り(と、多分スギ花粉)をたっぷり吸い込み、下りは表ルートを下っていった。下りはあっという間で、湯河原駅到着は定刻12:00。素晴らしい幹事ぶりだ。ここで地元のusi氏を待った。連絡があり、すぐ追いつくということで待っていると、DAHONに乗って登ってきた。家は本当にすぐそこだという。usi氏が上に向かう裏道をご存知ということで、ここからの引率をお願いする。僕は後尾で楽をしようというわけだ。トイレに行っていたいこきん氏を置き忘れそうになるというミスはあったが(汗)、概ね予定通りに出発する。
 いつもなら、大体不動の滝までは温泉街を進み、路駐に悩まされることになる。しかしusi氏の案内で川沿いのいい道を進めたので、なんら苦労することなく、高度を稼いでいった。しかし、不動の滝からは、いつものルートになるのだ。
 途中、頻繁に休憩を取りながら、奥湯河原へと進んでいった。謎和田氏は辛そうだが、最高度の装備に物を言わせ、遅れも無く追随してくる。さすがに、15%クラスの坂では、押しが入るのだが。
 僕も辛い思いをしながら、なんとか紅葉亭へと到着した。後続を待つ間、店に入って店員に声を掛けた。ちゃんと席は確保されていた。外に戻ると、続々と参加者がやってくる中、かなりの雪がちらつき始めていた。こんな天気になるとはなあ。
 ともあれ、一番の難所を終え、全員が揃ったところで会食開始。今日は事前の注文を取った所、みんな天ざるそばと相成った。次回やるなら、注文はデフォルトで天ざるそばと決めていいかも。
 食事しながら雑談をしていると、奥の方に居た見知らぬおじさん(ただの客)が、謎和田さんのお子さんを『狸が居るよ』と、わざわざ呼びに来てくれた。呼ばれても居ない大人たちも着いてゆくと、確かに木陰に狸がいて、こちらをじっと観察している。人馴れしているのだろうか、窓越しに人影が増えても、別に警戒しない。奥湯河原にこぐ氏が居なくて良かったな、たぬき(なぜだ)。
 食事後、店を出る頃には、雪は小降りになっていた。下りはスピードが出るので恐いが、usi氏がセーブしてくれたので、危ない思いをすることも無く、いい感じに下って行ける。途中、不動の滝を見る。おや、ここにも足湯があるんだ。小さなバスタブに、源泉を引いているようだ。万葉公園のような凝ったものではないが、少人数が気楽に入るならいいかも。というのも、我々のように10人もの集団となると、とても入りきらないからだ。
 不動の滝からさらに下り、万葉公園へと至った。足湯に入るのが目的だが、既に3回入っている僕は、もういいやという気分だったので、東屋でぼーっとして過ごした。眠い。調子が上がらない。下りで身体を冷やしたか。なら足湯に入った方が良かったか。
 ともあれ、再集合したところで、万葉公園を後にした。湯河原駅に戻り、一時解散。ここで謎和田一家とお別れ。なんだかんだいいながら、この構成で上りきったのだから、ViewPointだって行けるはず。
 謎和田一家以外の7名は、usi氏が小田原まで引率してくれるということで、それに着いてゆくことにした。が、その道行きは、想像を絶するものとなった。
 真鶴道路からR135に入るまでは良かった。が、段々雪がひどくなってきてないか……。小休止の時に背後を振り向くと、山が雲に隠れつつあった。嫌な予感が漂う。が、寒い雨じゃないのが幸いだ、などと楽観もしていた。
 淡々とR135を走り、真鶴道路との合流後も裏道に逃れる。おかげで車のプレッシャーが少なく、なんとか走り続けることが出来た。しかし雪がいつの間にかひどくなっている。路面が完全にウェットになっている。視界は悪化し、ハブダイナモでよかったと胸をなでおろす状況だ。日も暮れきっている。足先がかじかんでくる。漸次、この状況に落ち込んでいったので、雨具を出したり靴用懐炉を入れたりする時機を外してしまった。こりゃヤバイかなあと思い始めた。山頭火の、『生死の中の雪降りしきる』というのを思い出した。
 usi氏の的確な案内のおかげで、みんな無事に小田原駅に到着した頃には、かなりの大雪になっていた。屋根に雪が積もってるし。ともあれ、無事に解散場所に到着できた。
 ここで三々五々解散する。usi氏はわざわざここまで案内していただいて、ここから輪行で湯河原に戻るという。楽させていただきました、ありがとうございました。
 他のものは小田急やJRで東に戻る。僕はまき氏と共に駅そばで小腹を満たし、東海道線で戸塚に戻った。途中、何度も意識を失ってしまったが、辛うじて戸塚で降り損ねずに済んだ。
 帰宅して、夕食を取った所、疲労と睡眠不足から来る眠気に負け、布団にダイブした。
 今回は最後に凄い事になってしまったが、ま、これも旅ってもんよ。来年は曽我の梅を見に行きたいのだが、湯河原もいいな。絡める企画を立てたい。
(面倒なので、写真は後ほど)
('05/03/05にやっと写真登録完了)