Strange Days

2007年04月05日(木曜日)

日光を歩く

21時38分 天気:いまいち不穏

 この木金と代休を取れたので*1、今まで行ったことがなかった日光に遊びに行くことにした。荷物は最低限にした。着替えとカメラ、多少の電子機器類程度。後は時刻表くらいだ。着替えは自転車の時と違って汗をかかないだろうということで、本当に下着とタオル程度。カメラは、巨大な対象物との戦いが予想されたので、D70にトキナー12-24mmを着けていった。GX8にワイコンつけてもいいし、そっちの方が軽い気もしたのだが、バシバシ撮るだろうと思われたので、D70を選択した。カメラが携行品重量の1/3くらいを占めているのでは。電子機器として、にち氏からもらったシグマリオン3、Clie NX80V、暇つぶしにPSPも持っていった。って、三つもあるのかよ。
 今日は昼過ぎにいければいいやと思っていたので、少し遅めに起きる。身支度して、地下鉄で戸塚に出てから、18切符で入場した。なにやら、東海道線ホームの電光掲示板に表示されている。いわく、『埼京線ポイント故障により湘南新宿ラインは遅れて』云々osz
 遅れているだけならいいが、埼京線の方では運休も出ているようだ。こんなことで日光にたどり着けるのか。
 結局、宇都宮行きは40分遅れで入ってきた。後は座ってゆくだけで良い。横浜~大宮間は激込みだったが、それ以降は空いていて快適だった。あんまり眠れないまま、宇都宮到着。
 宇都宮では、途中下車して*2宇都宮市内を少し散策する予定だったが、なんやかやで遅れ気味だったのが気に掛かっていた。結局、そのまま日光を目指す。日光線に乗り換えた。
 日光駅に降り立つと、白く雪化粧した山々が迎えてくれた。今年、この目で確かな雪を見るのは、これが2度目。最初は富士山を遠望した時くらいだ。
 駅から東照宮がある界隈まで、大体1km程度だった。そこまで市中を歩いてゆく。幹線を外れ、ちょっとした裏道を歩いてゆくと、杉の巨木に囲まれたお社を発見。いいねえ、この雰囲気。どうやら大杉神社というらしい。名は体を現す。
 そのまま、川沿いに裏通りの廃墟ホテルだの、ユースホステルの標識だのを見ながら歩いてゆくと、神橋に出た。新しいコンクリート製のものだ。少し上流側に朱塗りの旧神橋が掛かっている。ふーん。
 近くの輪王寺方面に向かう階段を登り、輪王寺の宝物殿に着いたのが16:00前くらい。ふと入場券売り場に気づいたときには、もうおばさんは閉め始めていた。こっちをチラリと見ると、そのままさっと引っ込んでしまう。きっと、もう客が来ないと思っていたところに僕がやってきたので、面倒臭くなって閉めてしまったのだろう。
 東照宮方面に歩いてゆく。駅からは、PSPにGPSを着けてガイドさせてきたのだが、えらい細い、でもちゃんと通れる裏道までも表示されて、地図の情報は十二分だと思った。これ、携行方法さえ考えれば、実用できるんじゃないかな。
 東照宮に入る。派手な五重塔の出迎えを受けて、絢爛豪華な境内へと足を踏み入れた。なんというか、派手だな。悪趣味になる一歩手前で踏みとどまっている感じ。踏みとどまっているって感じたのも、我々が消費文明の真っ只中にあって様々なアトラクトを体験しているからであって、これが創建された江戸期の人々の目から見ると、あるいは悪趣味なものとして映っていたのでは。もちろん、幕府はあえてそうしたわけなのだが。
 陽明門には圧倒される。たかが入出力ゲートにここまで手を掛けるのか。これに較べれば、我らが耕三寺の門など、まだまだ迫力が足りない。
 本宮から奥の宮へと抜ける唐門も、サイズこそ穏当だが、手間の掛けようが尋常ではない。これらを創建するのに費やされた人力に思いを向けると、なにやら慄然としたものさえ感じる。たかが巨大な、たかが膨大な建造物など、徴用した未熟練労働者の大量導入で建造できるだろう。だが、この東照宮建設に携わった人々は、様々な分野の熟練した業師だったはずだ。それを自由に徴用できた初期江戸幕府の富と権力には、ただ感心するしかない。これでは、同じ武士たちだけでなく、天皇家も、宗教勢力も、只々ひれ伏すしかなかっただろう。
 眠り猫を見て、でも奥の宮まで往復するのは無理そうだと判断し、引き返した。眠り猫の意味は様々に語られているが、一つには侵入者に備え、いざという時には徳川ビームを発射して撃退するものだったそうだ。嘘だがな。
 東照宮から二荒山神社へと抜ける道は、いい感じ。この辺、巨木が多いので、どこを撮っても絵になる。空が暗いのが残念だが、超広角レンズを着けて来て良かった。それにしても、平日の日光の特性なのか、外国人旅行者がやたら多い。
 そこそこの所で二社一寺を辞し、宿へと向かった。宿は東大植物園分園の並びにあるサンシャイン・ブルーバード・インというなんだか長ったらしいペンションだった。客は僕一人で、ツインの部屋はもちろん、露天風呂も独り占めだった。夕食は外で取る予定だったので、チェックインしてから外に出た。店を探しつつ東照宮方面に歩いていったが、ことごとく閉まっている。これは盲点。平日の日光は観光客も少なく、大層快適ではあるのだが、店の方も客の入りにあわせるようで、利便性を享受することが出来ない。結局、コンビニでなにやら買って戻っていったのだが、帰り道で開いている店を発見。どうやら18:00開店の店が多いようだ。とほほ。
 宿に戻り、露天風呂に入る。温泉ではないのだが、外の冷気を感じながら、適温の風呂に長く漬かっていられた。星が綺麗だ。双眼鏡を持って来ればよかったな。
 宿は無線LANが通っていた。たまたまシグマリオン3に無線LANカードを刺してあったので、快適な通信が出来た。WEPすら設定してなかった環境なので、パスワードの類は使い捨てなきゃならんがな。PSPの無線LAN経由でも、ちゃんとアクセスできる。Willcomもばっちり入るので、通信環境はばっちりだ。
 明日はゆっくり起床するつもりだが、それでも早めにベッドに入った。