Strange Days

2008年04月01日(火曜日)

桜偵察

22時40分 暮らし 天気:晴れ

 今日も帰りに桜偵察。
 退社時間が遅くなったが、帰路の桜を愛でた。
 来迎寺、そしてしらゆり公園ともに、桜はまさに盛りというところ。その癖に人出が無いので、のんびりと写真を撮れる。もっとも、持って行ったカメラの選定が誤りで、Xacti CA6では夜景はブレブレで見られたもんじゃない。手ぶれの権化のようなカメラだからなあ。なんとかまともに撮れたのが桜の花を近接して撮ったもの位だ。
 この分では、週末には散っているかもしれない。高所はどうかなと思うので、やはり週末は宮ガ瀬辺りに行ってこようと思う。

超低価格トライク(\30k)

16時34分 自転車

 これはこれは。もう話題に上ったかもしれないけど、ショップといいブツの構造といい、物凄いジャンク臭が素晴らしい。これはまさしく、待望のキワチャリの再来だわ。後輪ステアリングとはキてる。
 しかし、これを大改造すれば、もしかしたらトレンクルみたいに神車に化けるのでは? 無理ですね、はい、すいません。

前近美泉訪問:「萌えと縮み首」展

00時00分 思考 天気:知るかよ

 ご存知の通り、近所に神奈川県独立前近代美術館が開館したので、これは便利なところにできたと思いつつ行ってきた。
 建屋は潰れたコンビニを改装したもので、とてもリーズナブルかつ明るい雰囲気にできたということらしい。『収蔵品特売中、\200/kg!』という手書きのポップがそそる。帰りに何がしか仕入れていこうと思った。
 館内に入る。番台に石貨を支払うと、猫耳メルヘンメイドな館員が案内してくれるシステムだ。秋葉原の本館からの応援らしい。前近代を謳いつつ、ずいぶんポップじゃねえかと思ったもんだぜ。
 さて、常設展から見ていこう。常設展は、まさに前近代、すなわち政治的に安全ではないある種の絵画や人形を陳列している。そういえば国家社会主義労働党やらが選定した退廃美術展覧会が全国を巡回中だが、ぜひとも併せて見て、誠実な一市民としては大いに学ぶべきだと感じた。静粛であるべき館内で『貧乏姫萌え~!』などと騒いでいるキモヲタどもを眉をしかめて眺めつつ、足早に立ち去った。あれ、僕もなんか叫んでた?
 本命の企画展は、『萌えと縮み首』と題したもの。縮み首は首狩族の習俗として有名な、いわゆる干し首だ。首を落として、骨を抜いたり薬品に漬けたりして製作するものだ。多くは呪術的意味を持ち、誠実な一市民的視点からは、まさに前近代の極みといえる。それを『萌え』というキーワードで解釈しようというのが、この企画展の目的なのだと理解した。僕は誠実な一市民としての冷静さと善意とを併せ持った目で、陳列された縮み首を見て回った。
 縮み首の大半は、'70年代以降の女性アイドルたちのものだ。つまり、萌えという概念が発生する直前の時代から、リアルな世界での萌えの発生と発展とを追跡しようという意図だろう。萌えが擬似的な保護欲を伴うものという説はよく聞かれるが、これらの強力な証拠を前にすると、確かにその通りと首肯せざるを得ない。縮み首には当人のコメントも添えられている。『気持ち悪い』というのが大半だが、『特徴がよく出ていると思います』というのもあって笑った。あんたの首を干したもんでしょ。
 失礼ながら名前を失念したのだが、まさに売り出し中という駆け出しアイドルの協力で作られた、5歳から5年毎の縮み首が興味深かった。たとえば15歳の時のものは可愛いといえば可愛いのだが、20歳のものに比べると激変している。やはり整形なのかなあと思った。ある意味、勇気ある企画といえよう。
 エントランスに抜けると、ちょうど一般参加企画が進められているところだった。『自分の縮み首を作りましょう』という、なんとも楽しそうなものだ。なんでも、一夜干しで作れるそうだ。
 誠実な一市民として犯してはならない世界を垣間見た感じがして、誠実に生きようという厳粛な誓いに背筋が伸びる思いがした。ワインを呷りつつ自転車を飛ばして帰途に着いたが、気がついたら道路の脇でなぜか血まみれでぶっ倒れていた。まあ、とにかく帰宅した。今日も実にアカデミックな一日だった。