さて、そろそろ躑躅が咲き始めているのではないか。そう思ったわしは、長後へと向かった。いやあの、先に腹ごしらえしたくて、ココイチに向かったのじゃ。
ココイチを出て、境川を南下してゆく。風が温い。人々が、どんどん薄着になってゆく。
道端の躑躅は、かなり咲いていた。陽気に誘われたのか、
ニョロリとしたのも「こんにちわ!」している。
今日は遊行寺で躑躅を見るつもりだ。その遊行寺の前に、以前から工事をしていた施設が完成していた。
藤沢宿交流館。藤沢橋近辺は、近年何某かの整備を続けてきたのだが、その真打ちとも言うべき箱。昔、ここには高札場があったとかで、その高札場も復元されている。なにがあるというわけではないが、暑い時期の休憩には良さそうだ。
遊行寺に入る。ここはさすが全国区の仏教流派総本山。常に手が行き届いており、清々しい。ここの参道にも、
躑躅が咲き始めている。
本堂が何やら賑やかなので、覗いてみた。十数人くらいのご婦人方が、揃いの白装束で、ゆっくりと念仏を唱えつつ、輪になって回っている。これは、踊り念仏か!
きっと近所の信徒の方々なのだろう。優雅なものであった。しかし、一遍が踊り念仏を広めていた頃は、興行として成り立つほどに熱狂したものであったのだろうから、伝統が継承されるうちに洗練されてきたのだろう。
本堂脇の小路が、個人的にはこの遊行寺のハイライト。
ここの躑躅は、本堂との対比もあって、フォトジェニックだ。
夕陽は雲に没し、いまいちだったが、気分よく帰宅。