Strange Days

2000年11月10日(金曜日)

シグマリオンの欠点

20時56分 デジタルギミック 天気:くもりかな(だいたいくもりと書いておけば間違い無さそうな)

 会社でマシンを叩きながら(といっても猿のようにマシンの上面をバシバシ殴打している様を思い浮かべてはいけない)シグマリオンをつついていると、色んな欠点が見えてきた。
 まずトップヘビーである点だ。全体が比較的に軽量で、特に本体側が軽量化されているので、相対的に液晶側が重量の大きな部分を占める。そのために、画面を大きく開いた状態だと、キーボード側が浮き上がってこけることがあるのだ。特に膝で打っているとキーボードの支持が不安定になりがちだ。
 これに関連して、ヒンジが緩いという問題もある。買って間もない今の状態でも、液晶部分は非常に軽く開いてしまう。大きく開けた状態だとそのまま自然に開ききってしまいそうだ。
 さらにいえば、液晶が見難い。液晶自体は明るいのだが、その前面にあるガラス面の反射が多く、光源が背後にあるような状況ではかなり見難くなってしまうのだ。
 しかしまあ、なにせ4万円でこの内容だから許せる。

2000年11月03日(金曜日)

シグマリオンを使い物にする

22時38分 デジタルギミック 天気:くもりかな

 昨夜届いたシグマリオンをどつきまわした......じゃなくてつつきまわした。なにせ日本語入力のデフォルトがATOKなので、VJEで育った僕にはなかなか慣れない。例えばVJEでは変換中にESCキーを押すと変換前の入力状態に戻るのだが、ATOKの場合はばっさり消えてしまう。変換取り消しはBSキーだったりする。また変換キーを押して変換候補を出すとき、VJEでは一つずつ候補が選択されてゆくのだが、ATOKでは候補一覧画面(この場合は五つの候補が表示されている)単位に送られてゆく。ATOKに慣れた人ならなんでもないのだろうが、ATOKを使う場合でもVJEタイプのキーアサインで使っていた僕にはつらい状況だ。しかし長らくキーを打ちつづけているうちに、次第に慣れてはきたのだが......。
 ふとシステム情報を見ようとコントロールパネルを開いたとき、ATOK Pocket設定なるものがあることに気づいた。それは知っていたのだが(なにせ初期状態はMS-IMEなのでこのアプレットを使って使用可能にする必要がある)、細かい設定は出来ない単なるイネーブラだと思っていたのだ。しかし"ATOK Pocket設定"である。なにか引っかかったのでよくよく見てみると、ちゃんと"ATOKのプロパティ"というのがあって、細かい設定ができるではないか。そしてキーアサインをVJEスタイルに変更することもできるのだった。何たること。無駄な時間を過ごしてしまった。
 これでキーアサインをVJEスタイルにすると、快適なこと快適なこと。いくらでも入力できるという感じだ。
 しかしキーボードそのものは、やはり大きさの違いからPalm Portable Keyboardの方が打ちやすい。あれはフルキーボードだからなあ。残るは画面の大きさだが、これは実はテキストを打つだけならあまり気にならない。ということで、移動中も使える(膝上で)という点を除けば、キーボードの点ではPPKの方が楽かなと思う。

2000年11月02日(木曜日)

シグマリオン到来

23時36分 デジタルギミック 天気:くもりかな

 来たにょ来たにょ、シグマリオンが来たにょ。などとでじこ化するほど嬉しいぞ。いったい、買おうと決意して何日経ったことか(答え:たかだか一週間)。手に入れる苦労があるほどまた手に入れる喜びも大きいというものだ(いやまあLibretto20ほどには苦労したくはなかったが)。
 夜、黒猫のおじさん(くどいようだが黒猫のコスプレをした変なおじさんと友達というわけではない。でもそういう友達、ちょっと欲しいかも)がやってきて、諸経費と消費税込みで42600円をまんまとせしめていった。いやまて、ちゃんと箱は置いていったのだよ。俺様の勝ちだな(なにがだ)。
 箱はロカティオよりちょっと小さめで、中にはシグマリオン本体と説明書の類、そしてWindowsCE3.0のCDがあった。......ケーブルの類は? どうやってPCと接続するのだろう。本体だけ買えばPCとの接続までオッケーだったPalmとはえらい違いである。
 メモリカードも付いてないが、これはまあ他に買うつもりだから問題ないだろう。しかしまずは母艦群からのデータ転送が問題になる。
 とりあえずE950用に買った64MBフラッシュを活用することにしよう。過去に書いたテキスト群を全て持ってきてもせいぜい10MBなので、空きが30MB近くあるシグマリオンになら余裕で収まる。当面はこれでしのげるだろう。
 このCE機は、マイクロソフトの策略によりMS-Officeに汚染されている。それぞれ多機能で便利そうには見えるが、操作時に余裕度がないPDAに載せるには重すぎるし、複雑すぎるアプリだ。MSはPDAを誤解しているのではないだろうか。こんなものより1挙動で即座に使用可能になるメモ帳、スケジューラの方が遙かに重要なはずだ。テキストデータがPocketWordに関連づけされているなど、ほとんど言語道断だ。この機械はCE機中最高速なのだそうだが、それでもやはりもっさりしている。それは多分に、MSの開発部隊が掲げた理想(NTカーネルの流用などCEは高度なテクノロジーで固められてはいるのだ)と、PDA市場の現実(電子手帳の正常進化製品へのニーズ。せいぜい便利なページャ)との乖離により、MSの開発体制に混乱があるのではないだろうか。
 これらの機能は別に使わなければ使わないで済むのだが、実はもっとも困ったのが期待の日本語入力、ATOK Pocketだったりする。僕の普段使う環境は、全てVJE系で統一してある。ライセンスの問題などでVJEを入れてない機械も、たいがいは操作体系をVJEにあわせる機能を持っているので、とりあえずはあまり気にせず使える。僕は日本語入力の変換結果を信用しないので(なぜかというと日本語変換がまるで信用できなかった大昔から使ってきたせいだが)、文章変換を短く切って確定しながら入力してゆく癖が付いている。今の日本語入力はそれなりに賢くはあるのだが、しかしあまりにも長い文を日本語入力の変換に任せきりにすると、かえって誤変換の見逃しにつながりやすい。文章はうまいのに誤変換が多い書き手は、たいがいこのタイプだと思う。
 それ以外のMUAやエディタは結構よくできているし、POCKET IEもそれなりの使い勝手ではある。ロカティオのブラウザの出来もそれなりではあるのだが、やはり横640ドット使えるのは大きい。とはいえ、比べてみると意外にシグマリオンの方が大きくてかさばるので、ロカティオにもかなり使い道が残っていそうに思う。特に立ったままウェブブラウジングするとなると、ロカティオの方が断然有利だ。
 そうすると二つとも持ち運ぶことになるだろうな.....。なんだか馬鹿みたいだが、実際馬鹿なので仕方ないのだ。これでいいのだ。