Strange Days

2001年03月28日(水曜日)

冬の大三角形を愛でる

21時12分 星見

 夕方になっても空には雲が掛かり、かつ霞が全体を覆っている。あまり観望向きの空ではなかった。しかし風が強く、時々風に雲が吹き飛ばされて切れ目が出来ている。そこに冬の大三角形がのぞいていたので、20*80双眼鏡を向けてみた。
 大三ツ星周辺には星が群れていて、意外にクリアに見えた。小三ツ星もそれなりに見えるが、散光がいまいち冴えない。
 シリウスに向け、そこからM41を探す。雲に掛かっては抜けるという状況で、探すのに案外戸惑った。しかし、やがて微光星の群れが目に入ってきた。
 M46&M47を探して、シリウスの東に双眼鏡を向けた。M47はすぐに見つかった。やはり、この星団は明るい。M46はそらし目を使うと見えてる気もしたが、なんだか気のせいのような。
 もうすぐこれらの星座ともお別れだ。また見えるようになるのは、夏が終わる頃だろう。

CANON 18*50IS到来間近

17時12分 星見 天気:くもり

 ちょっと前にオルヴィスに発注していたキヤノンの18倍50mm防振双眼鏡が発送されたと、オルヴィスさんからメールをもらった。代引きで発注したので、今日中に大金を調達しないと。
 これで去年から買いあさってきた双眼鏡は、四つ目になる。元々持ってた安いのを含めると五つだ。双眼鏡にも、いろいろ個性があるものだ。
 もう桜の季節だなあ。春霞に沈んでゆくオリオン座でも眺めるか。

2001年03月26日(月曜日)

さそり座といて座を見た

23時55分 星見

 飯を食い、猛烈な睡魔に負けて布団にダイブした俺様は、2:00頃に目覚めてしばし活動した。それからまた布団に入ったが、目が冴えて寝れんやんか。しばらく布団の中で妄想に耽っていたが、不眠のままコケコッコータイムに突入だ!(いやそんな勢いをつけなくても)。気づくと4:00過ぎていた。ふと外を見ると、昨夜は曇っていた空が晴れているようだ。10*42双眼鏡をさそり座に向けた。
 火星は今夜も明るい。その下に、アンタレスも赤く輝いている。さそりの尻尾の方に移動してゆくと、おや、M7がこんなにはっきり見える。ほろほろと微光星が群れている様がはっきり分かる。M6もすぐに位置がわかった。40mm級の双眼鏡で、こんなにはっきり見えるとは思ってなかった。まさにガイドブック級の見え方だった。
 天頂方向に向けると、すぐにいて座の特徴的な配列が目に入った。少し西に引くと、ほらあった、M8干潟星雲。そこに群れる微光星が見え、また散光もわずかながら感じられた。一瞬、80mmを出そうかと思ったが、さすがにそれは止めておいた。
 夏の星座の季節まで、後わずかだ。

2001年03月19日(月曜日)

またM天体捜索

23時55分 星見 天気:晴れ???

 このところ、各種光学兵器でM天体捜索を繰り返し、それぞれの能力を比較してきた。今夜はC8EXによる再々試験だ。
 今夜は風が強い。視界にM42を入れるも、風に揺れる揺れる。不安定なシンチレーションと、強風のダブルパンチだ。高橋のTG-L経緯台は、天頂近くまで向けられる点で扱いやすいのだが、同時に重量配分が必然的に悪化するので、風に弱いという点が要注意事項だ。
 M42のトラペジウムは、四つくっきり見える。これが100EDだと一番暗い星が霞んでしまうのだが、C8EXではそういうことはない。C8EXとMeadeSW24.5はベストマッチだと思う。かなり視界を取れるし、コントラストも非常に高い。背景も過剰に白くならない。
 M93。おおいぬ座の足元から東に探してゆくと、やがてささやかな微光星の集団が目に入ってきた。8インチの口径でようやく捉えられるような、暗い微光星の群れだ。良く星団ガイドの類に『双眼鏡でも捉えられる』という記述があるが、既に現実にそぐわない記述になっているのではないか。人口の大半が都市部に住み、その明るい夜空に星を探さなければならない状況では、ガイドブックの記述もそれを意識したものに合わせなければならないのではないだろうか。まあ都市部では自動導入を使えということかもしれないが。
 M46&47。M47は一発で分かった。明るめの星の集団を取り巻く微光星の群れ。この微光星が見えなければ、これが散開星団だとは気づかなかったかもしれない。M46もじっくり眺めれば浮かび上がってくる。
 M50。これはどうかなと思いつつ眺めたが、やはり天の川に紛れてよく分からなかった。前回見えたと思ったのは気のせいだったのだろうか。
 M48。これも特徴的な星の並びを見つけ、その傍に発見できた。これも微光星が集まっている。
 なんでも、Celestronは8インチ超級の鏡筒を単独販売しなくなるらしくて(今後は自動導入装置とのセット販売のみになるとか)、11インチとかいった鏡筒はもう入手不可になるかもしれない。このクラスになると実視界が狭く(必然的にFが長くなるので)、自動導入との組み合わせは必須かもしれない。
 ということで結論。都市部でM天体をたくさん見るには、最低でも8インチ級が必要である。

2001年03月18日(日曜日)

ちょい星見

23時51分 星見

 昼頃の空はけっこう雲が多かったが、夜の空はそれなりに晴れているようだ。21:00頃、ベランダに20*80双眼鏡を出して、沈み行くオリオン座に向けた。どうも気温が高いせいか、霞が出ている。背景が真っ白だ。その中に、M42がくっきりと浮かび上がっている。辛うじて散光も感じられる。M41はほぼ埋没しているという感じだ。やっと位置がつかめる程度。星そのものはそれなりに見えていたが、微光星がほとんど埋没している感じだ。
 寝る前、今一度双眼鏡でおとめ座周辺を散歩した。この辺りにあるおとめ座銀河団は見えない。見えているかもしれないが、数値的には非常に難しい対象だ。
 また気まぐれで、高橋の50mmフィールドスコープに換えた。やはり三脚が安定していると良く見える。かなり暗い天体まで見えている。もちろん、20*80に較べれば暗いが。問題は見かけ視野が50度程度しかない点だ。ちょっと広視界のフィールドスコープに色気が......。

2001年03月13日(火曜日)

双眼鏡で星を見よう

23時55分 星見

 今日は比較的早く帰れたが、最近の残業続きで疲れきっていたので、あまり気張ってベランダに出る気になれない。ここは手早く済ませようと思い、20*80双眼鏡を出した。
 ちょっと霞があるかなと思ったのだが、思いのほか透明な星空だった。M42できっちりピントを出した。散光がやや薄いかな。さすがに南中していた頃のような迫力はない。
 M41は楽勝で見える。しかし既にかなり低高度なので、そんなにたくさんの微光星が見えるわけではない。M93は良く分からない。位置的に前の家の屋根に隠れていたかもしれない。M47は割と簡単に発見できた。M46もおぼろげに見えたような気がしたが、これは気のせいかも、M50は天の川にまぎれてしまって分からない。M48は見えたような見えないような。
 これで一応満足して双眼鏡を引っ込めた。
 寝る前にふと空を見ると、月が皓々と輝いていた。ちょっと見にカメラ三脚と、高橋の20*50フィールドスコープを出した。三脚が重くて安定しているからだろうか、ミニ三脚で見るより圧倒的に好印象の見え味だった。月はくっきりと良く見え、アリスタルコスの白点、縦横に走る山脈や、大型クレーターの中央山稜まで良く見えた。このスコープ、いまいち評価が安定しないのだが、要するに脚がダメだったのだろうか。他の星を見ても、比較的にくっきりと見える。さすが高橋、というほどではないにしても、値段の割に良好な見え味だ。高橋の60mはどれくらい見えるのだろう。

2001年03月10日(土曜日)

雲に邪魔されつつ星見

22時39分 星見

 さてさて、今日は定時で退けたので、19:00にはベランダにC8EXを出した。ちょうど、シリウスが南中している頃だ。
 ファインダーにオリオン座の小三ツ星を収め、M42周辺をゆっくり眺めた。風が強い。TG-L経緯台は、比較的風に弱くて、強い風が吹くと視界が揺れる。しかもベランダ自身の剛性が低いので、相乗効果でさらに揺れるのだ。大気の透明度はそこそこあるようで、トラペジウムは四つ、くっきりと見え、またM42自身の散光もそれなりに感じられた。
 M41。いつもながら良く見えた。南中していたのもあるだろう。実はもう少し西に傾いた頃の方が、横浜市街の街明かりに邪魔されないのだが。
 次に探したのはM93。これはかなり低い位置にある散開星団なので、家からは南中前後しか見えない。今夜は......よく分からなかった。
 M46&47も、M48もM50も敗退。どうも今夜は薄雲に邪魔されてしまう。
 そのままバタンキューで寝て、夜明け前に起き出してさそり座を見ようとした。この頃には雲が増えていて、明るい月が雲に出入りしている。この月が難物で、暗い天体が良く見えなくなってしまう。しばらく火星を眺め、M4に挑むも敗退。空が明るすぎる。
 結局、しばらく月を眺めて撤収した。月はティコ周辺の山影が良く見えた。

2001年03月09日(金曜日)

簡単星見

23時55分 星見

 夕食を短時間で済ませ、眠いので双眼鏡による星見を実施した。ベランダにMIZAR20*80を出して、西にかなり傾いたオリオン座近辺に向けた。
 M42はくっきりと見えた。散光もそれなりに感じられた。シーイングは悪くない。実視野3.5度といううたい文句どおり、パノラミックな光景が広がる。
 M41に向けると、10個ほどの微光星が固まっている感じに見えた。しかしそれらの微光星そのものはけっこうくっきりと見える。またしばらく凝視していると、暗順応が進んだのかさらに暗い星がポツ、ポツと見えてきた。
 M93辺りに向ける。こちらは一瞬見たような気がしたのだが、すぐ見失った。
 M46&47。最初はM50を見ようと思って探していたら、散開星団が見えたのでこれがそうだと思った。しかし双眼鏡の向きを確認すると、どうもM47を見ていたようだ。これは割とはっきり見える。M46はどうか。亡霊のように浮かび上がった気がしたが、もしかしたら気のせいかも。
 本題のM50。これは散開星団なのかなんなのか分からない星の群れがたくさん見えて、どれがどれだか分からなかった。
 M48。これもM50的に『なにがなんだかわからん』。
 というわけでM天体を見るという点では、大口径双眼鏡は、屈折式望遠鏡に勝るかもしれない。

2001年03月05日(月曜日)

双眼鏡でM天体ハント

23時55分 星見

 仕事が切羽詰っているので、帰宅したのは日付が変わる頃だった。せっかくの快晴なのだが、望遠鏡を出すのはかったるい。カメラ三脚にMIZAR20*80双眼鏡を載せて、沈みつつあるオリオン座に向けた。
 いい加減低い位置にあるにも関わらず、M42はくっきり見え、散光もかなり感じられた。20倍程度では、シンチレーションはあんまり関係がないようだ。
 M41もかなり低い位置にあったが、難なく発見できた。
 では100EDでは良く分からなかったM93は? これが割と簡単に見えたのだ。それらしい星の集団が、じっくり眺めていると浮かび上がってきた。充分暗順応させる必要があった。
 M50も、前の家のアンテナに掛かってはいたが、それらしい集団が見えた。いや星の小集団がいくつも見えたので、そのうち一つをそうだろうと考えたのだが。
 M46&M47。さすがにM46は見えなかったものの、M47のうち、特に明るい星たちの並びが見えた気がした。
 M48はよく分からなかった。
 というわけで、もしかして100EDより良かったのでは? という結果が出た。見え方は100EDも似たような感じなのだが、なぜか双眼鏡で見るほうが、やや明るいように感じられた。両目で見るからか。
 こうなると二つ並べて見比べてみるしかないかも。週末に晴れたらやってみたいものだ。

2001年03月04日(日曜日)

100EDでM天体に挑戦

23時55分 星見

 夜、ベランダから見上げる夜空はかなり澄んでいた。早速100EDをベランダに出した。今日は、C8EXで導入に成功した冬の大三角形近辺のM天体に挑んだ。
 シーイングはまあまあ。透明度は高いようだが、100EDで見るトラペジウムは、今ひとつ明るさがない。やっぱりC8EXとの口径差はでかいようだ。
 M41。これは問題ない。しかしC8EXに較べると、やや暗く見える。
 M93。導入できず。LVW42からSW18まで、比較的広視界のアイピースで見て回ったのだが、どうしても見つからない。広視界なのがかえって仇になっている感じだ。UW6.7くらいで丁寧に見て回る方が良いかもしれない。しかしそれは、せっかく広視界のアイピースが揃っているのに、意味がなくなってしまうような気がする。
 M46&M47。SW18でしばらく眺めていると、どうやらM47に思える星の集団が見つかった。しかし暗い星がきっぱり見えないので、単に星が固まって見えているだけなのか、実際に星団なのか区別がつかない。M46も見えるかな?という感じで辛うじて見えた気がした。
 M50。これまた暗い。見失ってしまったので、本当にM50だったのか不明だ。
 M48。それらしいものはあったが、これまた不明。
 というわけで惨敗であった。横浜の空の手ごわさか、大口径でないと暗い星まで見えず、暗い星の集団が多いM天体は厳しいようだ。
 100EDは広視界のアイピースで星空を散歩するのがふさわしいようだ。しかし暗い空で再挑戦してみたいな。

2001年03月02日(金曜日)

M天体ハンター

23時55分 星見 天気:雨のち晴れですぜ、奥さん

 朝、昨夜の雨がまだ残っていた。しかし天気予報によれば昼から晴れるという。この雨が黄砂を洗い流して、今夜の眺めはすばらしいものになるかもしれない。そう期待した。
 早めに帰宅して(それでも20:00過ぎていたが)、ベランダに出てみると、確かに空の透明度は高そうだ。ワイドビノをオリオン座に向けると、いつに増して暗い背景に、明るい星座が浮かび上がっている。背景と星たちのコントラストはくっきりと高い。これはよい星見ができそうだ。
 ベランダにC8EXを出し、M42に向ける。まだ鏡筒の温度が高く、なじんでないので、像はやや揺れる。しかしトラペジウムの星は四つ、きれいに分離して見えた。いつもより明るく映える。
 次にM41。これはもう半自動的に導入成功。見比べてみると、かなり明るい散開星団なんだな。次に、この間導入できなかったM93に挑戦した。こちらはとも座の北にある三つの星の並び、西側だった。その辺をうろつくこと数分。あった。M46程ではないが、かなり暗めの星が集まった星団だった。続いてM46&47。前回よりも明るくて、特にM47は見栄えのある星団だ。続いてM48。これはM46とM47の中間的な見え方だ。そしてM50。これはプロキオンが屋根に掛かって見えにくく、導入するのに苦労した。こちらもM46とM47の中間的な見え方だ。これで、冬の南天に掛かる散開星団の類は、だいたい見て回ったかな。M78とかM1とかは、ちょっと見えそうにないけどなあ。まあ明日晴れたら挑戦してみるか。
 ここでお食事タイム。焼きそばをビールで流し込んだら眠くなったので、その欲求に逆らわず寝た。ぐぅ。
 ぐーすか寝ること6時間。目が覚めると、もう4:00前だ。そろそろさそり座が高くなり始める頃だ。
 ベランダに出ると、前の家の横にさそり座が上り始めているのが見えた。あと1時間ほどで南中というところか。
 今夜は空気の透明度が高く、風もそれほどではないので、微光星もよく見える。さそり座のアンタレスに向け、M4を導入しようとした。あれ、さそり座δ星がいないぞ? ワイドビノとファインダーでよく見比べて、凄い勘違いをしていることに気づいた。アンタレスだと思って導入していたのは、さそり座の北に掛かっている別の明るい、赤い星だったのだ。改めてアンタレスを導入して、そこからδ星との二等辺三角形の一点を探すと、薄ぼんやりした天体が見えてきた。間違いなくM4だ。今夜はいつもと違い、細かい星に分離し掛かっている感じだ。もっと大口径、C11とかだったらすっきり分離できたのではないか。やはり今夜のシーイングは良い。しかし8インチ程度の口径では、球状星団はあまり見栄えする対象ではないようだ。
 M4を眺めているうちに、ふと疑問が浮かんだ。あの明るい星は何だ? アンタレスより明るい星が、あんなところにあったっけ。
 星図を見てもそんなものは載っていない。ということは......。アストロアーツのページで惑星の動向を見ると、へびつかい座(さそり座の北隣)に-0.2等の火星が掛かっているのが分かった。やはり、あれは火星なのだ。そういえば、最初に導入したとき、妙に大きく見えたのでピントを合わせ直したのだ。惑星なのだから当たり前だ。改めて導入して、UW6.7に換えて眺めた。さすがに模様は見えないが、確かに面積のある物体には見えた。これもC11だったらすっきり見えたかもしれない。
 火星の存在を確認した後で、次にM80を導入した。これはアンタレスとβ星の線上、ほぼ中間にある。これも球状星団で、ぼんやりしたかたまりがポッという感じで暗い宇宙に浮かんでいる。球状星団は、実際には散開星団よりはるかに巨大な数百万個の老いた星の大集団だ。しかし天の川銀河の中に位置する散開星団と異なり、銀河のディスク面の外に存在するので、こんなささやかな眺めになってしまうわけだ。だから散開星団が天の川に掛かっているのに対し、球状星団はその外に掛かって見えるのだ。
 次にM19。これはさそり座τ星とへびつかい座θ星を結んだ線上の、ややへびつかい座側にある。この近辺を丹念に探すと、あっさり見つかった。かなりギュッと締まった感じの球状星団だ。さらにその南東にあるM62も導入。こちらもM19風の見え方だった。
 この近くには、更にM9がある。この近辺は球状星団の巣窟だ。へびつかい座近傍を探すと、やや明るめの球状星団が見えた。
 これでさそり座周辺のM天体もだいたい見ただろうか。望遠鏡を路上に出して天頂近く、さらに北に向けると、また別のM天体が見えるはずだ。
 最後にM6とM7を見ようと思った。さそり座のしっぽを探す。M6はすぐ見えた。しかしM7は前の家に掛かってしまっている。それを待っている内に、やがて空が白み始めた。今日はこれでおしまい。
 今夜は火星は見えたし、M天体もいろいろ見たので、満足度の高い星見だった。良いシーイングに勝るものはないよなあ。