Strange Days

2002年11月27日(水曜日)

ちょっとだけ、ベランダで

23時55分 星見 天気:快晴

 久しぶりの澄んだ夜空に、CANON 18*50ISをベランダに持ち出した。
 暗闇に慣れるために、コーヒーを飲みながら夜空を見ていた。澄んだ大気の中、静かに光る星たちが妙に嬉しい。いやもう、典型的ささやかな喜びって奴だ。つましい暮らしをしてるな(しかし自転車では浪費しまくっているが)。
 少し目が慣れたので、M42、M41と眺めた。M47も見えたかな。昴は天頂にあって、直視型のこの双眼鏡では首がおかしくなりそうだ。しかし、美しい。地上から超然としている。
 そうだ、木星が昇っているはずだ、と思い、ベランダの軒先の向こうを必死にのぞいて見たが、全然届かないでやんの。しかしアパートの正面に回るのも面倒なので、今日はここまでだ。

2002年11月13日(水曜日)

深夜の観望

23時55分 星見 天気:くもりやら晴れやら

 明日はフレックスで遅く出社する予定なので、夜は少し余裕がある。23:00頃、ベランダに経緯台とBORG100EDを出しておき、0:00くらいから冬の大三角形周辺をうろつき始めた。
 まずは、あんまり出番の無いLV40を取り付け、M42を......。あ、忘れてたけど、こいつの場合、裸眼だとピントが出ないんだ。めがねを掛けて、ようやく見える。あまり使いでの無い接眼鏡になっちまったな。というのも、もっと広視界で、かつ長焦点の、LVW-42が手許にあるからだ。アメリカンサイズのスリーブ用コンバータを外し、2インチ天頂ミラーに取り付けた。視界は、広いぞ。なにせ、100EDに取り付けると15倍、4.7度の実視野が得られるのだ。しかも、眼鏡を掛けたままでも問題なく全視野を見渡せる。
 問題は、背景が明るくなりすぎることだ。結構高高度に上っていたのだが、それでも光害は避けられない。M42は蝶が羽を広げたような形がくっきりと見える。しかし、背景が明るいので、散光が背景に溶け込んでくる辺りが曖昧だ。
 大三ツ星に向ける。視界一杯に大三ツ星がすっぽり収まってしまう。この辺、まさに宇宙に開いた窓だ。CANON18*50に比べ、背景の微光星がさらに見える。経緯台による高安定性の故か。
 しかし背景の明るさはいかんともしがたい。そこで、前に買ったミザールの光害防止フィルタを思い出した。これは2インチ径のLVW-42には着かないので、MEADEのSW24.5に取り付けることにする。その前に、裸のSW24.5でM42を眺める。やはり光害があるが、LVW-42ほどには気にならない。M42は、トラペジウムが重星であることがようやく分かる程度。M41は20個以上は見えている。
 フィルタをつける。背景が一気に暗くなる。M42は散光星雲の広がりがよりくっきりと見え、明るい散光の中心に向けて貫入する暗黒星雲の形までも見える。散光を愛でるなら、この組み合わせがベストだと思った。大三ツ星周辺に向けると、この周辺でも散光が感じられるのには驚いた。筒内で反射してるのか?
 接眼鏡をUW6.7に換えてみた。M42はトラペジウムが分離でき、少なくとも四つの星が確認できた。今夜は、大気の状態がいいようだ。試しにフィルタを着けてみると、星が暗くなりすぎて、トラペジウムの星たちを分離できなくなった。こいつには向いてないようだ。やはり大量の光を処理する広角、低倍率の接眼鏡との相性がいいようだ。
 フィルタを外し、M41に向ける。ちょっと導入に苦労したので(高橋の30mmファインダーは異様に良く見えるが、M41がはっきり分かるほどではない)SW24.5の助けを借りたが、ほどなく導入。比較的明るい星(それでもCANON18*50ISくらいだと微光星にしか見えない)の背後に、もっと暗い星がじっとうずくまっているのが見える。ちょうど、視界一杯に広がって、なかなか愉快な眺めだ。
 今、つかえないアイピースが多い(2インチ天頂ミラーを通すと焦点距離が長すぎる)ので、100EDに着くより短いスリーブを入手して、なんとかしてやろうかと思ってはいるのだが。

2002年11月02日(土曜日)

今夜もオリオン座などを

23時55分 星見 天気:快晴

 日付が変わる頃、ベランダに出てCANON18*50ISを空に向けた。今夜もオリオン座の眺めはすげえ。大三ツ星の周辺など、空に空いた宇宙への窓かといいたくなるほどだ。M42も、蝶の羽のような散光が濃い。冬が近づいてきたな。空気の透明度が違う。こういう瞬間だけ、寒気団様様だと思う。
 M41を探す。こちらも20前後の微光星が、うっすらと見えている。息を詰めて、じっと眺めなければならないくらい、ささやかな散開星団だ。
 目を天頂に転じると、肉眼でもボーっとした光の塊が見える。プレアデス星団。明るい星と暗い星が何十と無く群れているのを見ると、なぜか立体的に見えてしまうから不思議だ。
 最後に、ヒアデス星団を眺め渡す。こいつはワイドビノで見るのが一番楽しい。全天一の雄大な天体だ。冬のこの辺の空は、一年を通じて一番豪奢な眺めだ。もう少し東を見れば土星が、そして木星が見える。土星はようやく楕円が分かるかなという程度だ。しかし木星は、完全に円盤に見え、周囲のガリレオ衛星もくっきり見えた。
 ちょっと暇を作って、望遠鏡で見てみようと思う。