Strange Days

2014年03月12日(水曜日)

STAP細胞騒動が続く

22時27分 思考 天気:晴れ

 最初に聞いた時、本当のことだろうかと思った。細胞にストレスを与えて、という操作そのものは、意図してかどうかはともかくとして、多くの実験室で繰り返されてきたことだろう。いわば、誰もが通ってきたはずの道端で、こんな大発見がされたというのだ。ちょっと斜に構えて見てしまうのが、当然というもの。その細胞に対するストレス加圧の操作が、よほど特殊なものだったというのだろうかとか、不思議には思っていた。とはいえ、素人の考え。
 その後、マスコミの報道の焦点がリケジョだとか割烹着だとか、凡そ本質的でない部分に向かったこともあり、まあ時間が経てば某かの真偽が詳らかになるだろうと、ちょっと関心の外に置いた。
 ところが、韓国でのファン教授に因る偽クローン騒動の際にも威力を発揮した、インターネット経由での画像検証結果持ち寄りが、疑惑を惹起させ始めた。それに対する理研のリアクションがまずかったこともあり、話は単に1研究員の不正という枠を超えて、彼女を囲む環境そのものへの疑惑に発展し始めた。理研は、少なくとも初期消火には失敗したな。
 論文への疑問が指摘され、論文が主張する科学的事実への検証が始められ、共有されている状況というものは、今までも繰り返されてきた検証過程そのものにすぎない。だが、杜撰さを指摘されている論文を、易々と通した環境そのものへと疑惑を向けられたのは、新しい動きではなかろうか。それだけ、今回の論文のインパクトと、世間の期待が大きかったのだろう。あんな形で、センセーショナルに発表してしまった理研サイドは、自業自得ということではなかろうか。良い薬になれば良いね*1