Strange Days

2010年08月24日(火曜日)

Wiggleの季節

21時40分 自転車 ( 自転車いじり ) 天気:晴れ

 政府が企業がというより、日本の将来への不安と今の強さの差額が立ち現れたような円高が、なぜか英国の輸出商に益をもたらす今日この頃。ポンドもまたしても129円台に突入した。獄長Wiggleの季節だ。
 しかし、これといって買いたいものもないので、見送ろうかという気持ち半分。いや冬に備えよという気持ち半分で、価格表を眺めている。
 買うなら、Surlyのお安い鉄フレームロードと、シマノの冬用シューズだな。前者はTCR-2の代わりに馬車馬ロードとし、後者は傷だらけでネオプレーン部に裂け目が拡大しつつあるSH-MW02の後継にしたい。
 どちらも急ぎではないので、この円高が本物かどうか見極めてからにしよう。本物の円高ってなんだ。

2010年08月22日(日曜日)

境川散歩

21時44分 自転車 ( 自転車散歩 ) 天気:晴れ

 昨日の暴食が響いたか、あるいは70km超の走行が意外に響いたのか、今日はなんとなく気怠い一日だった。夕刻になるまで、エアコンを効かせた部屋でダラダラする。
 夕刻、気合を入れようと思い立ち、ポケロケを持ち出した。例のTrack35を背負ってゆく。でかいバッグだが、意外にこれが一番背中が快適だ。
 境川遊水地にて、夕陽を待つつもりだった。しかし、ここは日の落ちる方向が悪すぎる。真夏にはイマイチと思えたので、を撮ってからさらに南下していった。
 一度南端まで出て、折り返し、鉄塔ポイントで夕景を撮る。まだまだ夏の夕日だな。ギラギラした残照を感じる。
 帰路につき、再び境川遊水地を通過中のことだった。なんか、フワフワした乗り心地になって、しかもハンドリングが不安定になってきた。これは、やったか。止めて調べると、やはり後輪のパンクだった。昨日、(た)女史のパンクを楽しく見ていた罰であろうか。ともあれ、真っ暗な公園で、ひとり寂しくパンク修理。と思ったが、パンクはどうやらスローパンクだと思われた。とりあえず注気して様子を見たが、すぐに抜ける気配はない。なので、とりあえずこのまま帰宅することに。
 なんとか自宅近くまでは来た。買い物しようとスーパーに立ち寄る。その到着寸前に、またしても急激な空気漏れを察知する。まあ、スーパーに止めて、買い物してから注気しよう。そう考え、買い物後に注気したが、もう穴が拡がったようで、空気は盛大に漏れてゆく。修理も面倒なので、極近所の自宅まで押し歩いた。
 帰宅して、パンク修理に掛かる。パンク箇所は特定し、すぐにパッチ当てしたのだが、タイヤが問題だった。パンク箇所に亀裂が入っている。結構大きい。おそらく、ここに何かが挟まり、チューブを傷つけたのだろう。タイヤを変えてもいいのだが、もう少しだけこのままで行って、またパンクした時に替えようと考える、貧乏性な俺が居た。

2010年08月21日(土曜日)

境川~湘南食いしん坊ツーリング

21時48分 自転車 ( 自転車旅行検討 , 自転車散歩 ) , デジタルギミック , 天気:晴れ(やや雲多し)

 今日は久しぶりに@nak家に招集を掛けられ、境川を走ることになった。もちろん、召集令状を受け取った明治の日本男児のごとく、唯々諾々と応集したともさ。
 集合場所は町田。時刻は昼前なので、余裕を見て9:30にはBromptonを境川に向けた。5段化しても、平地では基本的に3段目*1で間に合ってしまう。
 南口のマクドナルドに集合したのは7名。駐輪場に自転車を置いて、まずは仲見世商店街方面に向かう。方面というのがクセモノで、目的地はその並びの仲見世飲食通り*2にある。カレーの店、アサノがそう。有名店らしいのだが、初めて入った。しかし、後で思い出した。ここ、随分前に町田の食事処を調べていて、ぶつかった場所だ。空いていれば入ろうと思って、仲見世商店街を探したのだが、見つからない。仕方なく、別の店で飯を食ったのだった。それは、仲見世商店街にあると思い込んでいたからだったろう。
 さて、改めてアサノに入った。席が7つ切りの小さな店で、いい年した爺様と、その息子と思しきおっさんの二人で切り盛りしている。とにかく小さな店で、カウンターに座り、背後に荷物を置いたら、もう人の交通が難しいほどだ。ともかく、開店直後を狙ったこともあり、無事に全員が席をせしめた*3
 この店、注文を受けてくれるまでがまず長い。開店直後だったせいもあるのだろうが、店側が稼動状態になるまでが長いのである。そして注文を受けてからも長い。徐に豚肉をカットして、それから揚げ始めるのだ。もしも空腹で死ぬ5秒前の人が入店したとすると、間違いなく餓死するハメになるだろうな。店の外には並んで待っている人もいて、我々とすれば気が気じゃないのだが、店の方はまるきし我関せずで、明日地球が滅ぶとしてもかくあろうと思えるマイペースで、一つ一つ手順を踏んでゆく。
 ともあれ、我々はその間、久しぶりの雑談に花を咲かせる。(あ)氏がiPhone4Gを、こば氏も3GSを持ち出したので、吾輩も対抗上IS01を見せびらかす。さらに隣のもり氏もHT-03A(白)を持ち出したので、この店はあたかもiPhone対Androidの決戦場の如き修羅場と化した*4。出掛けに吾輩のHT-03A(黒)を忘れてきたのが悔やまれる。改めて見ると、iPhoneはメディアプレイヤー&コミューターとしてはよく出来ている。しかしAndroidのようなアナーキーさはない。
 さて、このようにして涙ぐましい時間稼ぎを続けるうちに、待望のカツカレーが出た。フツーだよなあ。じゃがいもも青いものも、後載せだし……。
 ところが、カレーを口に運ぶと、うまい。うん、うまいぞこれは! 辛さはスパイシーな、喉の奥で感じる辛さだった。カツの揚げ加減も絶妙で、スプーンで簡単に切れる。コメも柔らかすぎず、固すぎずで、これも絶妙としか言いようが無い。悔しいが、待たされただけのことはあったと思った。しかし、なんでも、以前は爺様の長広舌を拝聴してから出ないと、料理そのものに掛からないという、恐るべき店だったそうな。
 さて、いよいよ走りだす。先導を拝命していたので、『ブワナ、ブワナ、大変よ』などと現地人案内人らしく振る舞いつつ、先を走った。
 今日はさぞかし暑かろうと思いきや、意外にも雲がずっと掛かっている状況で、かなり涼しく感じた。いやまあ、涼しくはないか。しかし、思いのほか快適だったのは間違いない。
 境川の上流域は、あちこちで改修工事が進行中だ。そのため、ところどころ一団を迂回路に導かねばならない。その点、行きに下調べしておいたので、難なく誘導できた。
 途中でおやつは当然でしょう。ということで、まずは中原街道沿いの和菓子屋、松埜で休憩。冷やしたわらび餅が美味しそうだったので振舞うと、好評だった。他に、補給食として栗どらも買っておいた。
 さらに下流。湘南台南方の果樹園で、みんなで梨を買い求める。今日はじめて知ったのだが、ここにはちゃんと冷やした梨も置いてあり、ナイフも借用できるのだ。僕は自宅に買い置きの梨が在庫されているので、ここでは買わなかった。が、おすそ分けをもらってかぶりつく。うまい。喉の渇きが癒される。真夏には水気の多い、梨やスイカだよなあ。
 さて、この次は順当に飯田牧場、埜庵でしょう。しかし埜庵は先日、そしてつい今朝方にテレビで取り上げられたらしく、かなり客が多そうに思う。この時期は難しいか。ということで、まずは飯田牧場に向かい、時間を見ながら埜庵、最終目的地と経路を考えよう。
 ところが、飯田牧場に着いたところで、(た)女史のBromptonがパンク。しかも、Inter8化されたリア側だ。これはややこしそうだ。ということで、この手のツーリングには欠かせない、パンク修理大会が開催された。執刀者は夫君の(あ)氏。あれあれ、ベンチでサボっているのは誰かな?*5
 Inter8のリアを外すのは結構難物らしく、手こずっていた。しかしこのツーリングに参加した7台中、5台までがBrompton。しかもInter8化したのが2台もある。もう一台を参照しながら、いささか発見的に後輪脱着を実施し、見事修理が完了した。わしにやれと言われても途方に暮れそうだ。後で5段化Bromptonの後輪脱着手順をおさらいしよう。
 皆、やっとアイスにありつく。しかし、海岸まで出て、それから最終目的地に向かうのは時間切れになりそうな気がしてきた。最終目的地は、かの熊澤酒造だった。
 ともかく、ちょっとでも時間を節約しようと、引地川に出ることにする。藤沢市街で県道44号を西進していたら、(た)女史がこのまま熊澤方面に行けるのではと思いついた。Gmap様を参照すると、確かにこのまま行けそうだ。ということで、概ね県道44号を進み、最後にR1のバイパスをくぐって、北上、熊澤酒造にアプローチするルートを取った。多少のアップダウンはあったが、概ね平坦で、意外に走りやすい道だった。これは、アプローチにはいいかもしれない。
 熊澤酒造には、予約時間のかなり前にたどり着いた。こうしてBromptonが並ぶのは壮観だ。
 入店して、早速料理を多量に発注する。そりゃもう、'80年代のソ連海軍が米空母機動部隊を攻撃するがごとく、多量に。もちろんビールも頼む。乾杯! 乾いた体に、ビールがやばいほどに浸透してゆく。しかし僕は、最初の一杯でセーブし、後はノンアルコールに走る。アルコールを摂り過ぎると、ワシの場合覿面に体調不良に陥るからな。しかし、人が頼むカクテルを、横からチビチビやる*6と、これも呑みやすさに思わず頼みそうになってしまう。いろいろ危険な店だ。
 料理ももちろんうまい。今日は冷製パスタが好評だった。揚げたてのオニオンフライも、サラダもうまい。これらは、確か地元の農家が育てたものだったと思う。
 さて、会食の間、9月の遠野、11月の出雲ツアーの勧誘を実施する。意外に高反応が帰ってきて、まず遠野は7名確定かというところ。しかし、宿と交通手段の手配が億劫だという声が強い。ええい、やってやんよ。ということで、改めて宿と交通の手配はこっちでやることに方針転換。後で改めて告知せねば。幸い、宿の方はまだまだ余裕ありそうだし。
 ということで、(た)さんをしまなみに連行しようとプロジェクトが設置されたので、関係者はご参集願います*7
 店を出て、香川駅まで自転車を押し歩き、三々五々流れ解散した。僕は酔いがすっかり醒め、なんとなく走りたりなかったので、藤沢で下車して自走で帰宅した。今日は73kmくらい。意外に走ったな。

2010年08月15日(日曜日)

新装備公試

20時31分 自転車 ( 自転車いじり ) , デジタルカメラ 天気:晴れ

 今日も今日とてダラダラ過ごす。が、一日中部屋にこもっているのは鬱屈する。そこで涼しくなる夕方に出撃というのが筋だろう(なんのだ)。というわけで、そろそろ日差しが和らいできた夕刻、境川に向かった。
 自転車は整備の結果を見る意味もあってポケロケを選択した。うん、RDの調整が決まって、変速もきれいに決まる。
 今日は新装備の公試も兼ねている。新装備とは、先日Wiggleより届いた、OrtliebのTrack35だ。Ortliebの製品なので完全防水だが、これはメッセンジャーバッグ*1と同じく背負式のバックパックだ。メッセンジャーバッグとの違いは、コンベンショナルなそれに近いレイアウトを持っている点だ。つまり、1気室式でなにも付加する余地のない潔いメッセンジャーバッグに対し、2気室式*2で、左右にはネオプレーン製のボトルポケットまである。それなりに制限はありそうだが、事実上完全防水なのは、雨対策に苦労するツーリング時には、絶対的なアドバンテージだ。またメッセンジャーバッグよりも融通が効きそうだ。
 バッグにカメラ、ポンプ類を収め、境川を下ってゆく。途中、果樹園でを買った。梨の目利きなんぞ出来ないので、形が歪でない、均一に熟成されつつあるように見える玉を選んだ。
 南端休憩所まで下り、ポケロケを適当に停める。今のステムの状況。110mmに変えたのと合わせ、以前のステムはアップ側*3に取り付けていたのを、ホリゾンタル側に着けた。アップにしたのは、なんとなくネック部が頼りなく見え、強度を稼ぐ意味があったのだが、強度はなんら問題がないと分かってきたので、こう着け直した。やはり、こう付けるとロードっぽく、カッコよく見える。
 さて、今日の新装備、Track35だ。造りが造りだけに重そうだが、意外にそうでもない。重いと言っても、自転車用バックパックの類はそもそも重いものが多いので、さほど差を感じない。
 ストラップ類ががっしりしているので暑そうだが、実は背面はこんな風に強度金具+メッシュで支える形式なので、手持ちのバッグの中でも最も快適だった。この形式のモノはDeuterの既に廃盤になったQuacerの他は、大型バッグではあまり見ないものだ。ともあれ、この背面の形式が効いて、こんな暑いのに背中はそれほど蒸れない。
 地味に便利なのが2気室式な点だ。このように主気室に補助気室がピギーバックされている。この口は、Ortliebの非ジッパー系バッグと同じく、巻き込んでベルトでタイダウンするものだ。そこがちょっともどかしいが、どちらの気室もそれぞれに干渉しないで開閉でき、またバランスも何も考えないでとにかく巻き込んでタイダウンするだけなので、思ったよりも煩わしくない。むしろ、ジッパーのように『硬くて閉まらねー!』などと悩む要が無い分、気楽ではなかろうか。
 左右のポケットは未知数だが、自転車用ボトルならしっかり保持してくれそうだ。またすぐに取り出したいものを入れておくのにも便利だろう。また内部のインナーバッグが、メッセンジャーバッグのそれに比べて大型化し、ポケットも増えている点も便利だ。メッセンジャーバッグのものは財布くらいしか入らなかったが、これは加えて電子機器、工具まで入りそうだ。
 このバッグ、重さを除けば自転車用に最適とも言えるのだが、最大の難が全長があって柔軟性に欠けることだ。そのため、ロードバイクのポジションだと、バッグ上端が邪魔になって首が上がらないのだ。僕はあえてストラップを緩め、背負い位置を下げることでなんとか回避したが、身長165cmくらいでロードバイクに使いたい向きには難しいように思う。同じTrackシリーズでも27の方が可能性ありそうだ。もちろん、ツーリング車のように楽なポジションならば、干渉は少ないと思う。
 全体的によく出来たバッグだ。荷物は自転車に背負わせるというのがセオリーだろうが、輪行の手間を考えるとバックパック+輪行袋(の自転車)にまとまる大型バックパックも捨てがたい。ちなみに国内の価格は\22000程度なのに対し、Wiggleだと\12000で買える上、この価格ならWiggleの無料配送になる。凄い価格差だな。税法の差もあるのだろうが。
 帰路、境川遊水地に立ち寄る。今日はグラウンドに降り、ビオトープの近くから鳥を狙った。しかし暑さ故か鳥に動きが少なく、また高度がビオトープ間際なのが災いし、草が邪魔になってあまり鳥が見えない。ここは超望遠を担いで、上の遊歩道から狙う方がいいかも知れぬ。
 夕陽を見送りつつ、帰宅。

2010年08月11日(水曜日)

真夏のしまなみ行2010二日目

20時21分 自転車 ( 自転車旅行記 ) 天気:晴れ時々くもり

 今日は松山まで出て、実家に戻るだけだ。
 朝一の窓からの眺め。この眺めは格別だな。
 さて、懸念の朝食だ。概ねご飯系とパン系を選べるようなので、パン系を選んだ。肉モノ、野菜モノの皿にパンが付く。が、ドリンクは別でドリンクバーを頼まねばならぬ。しかし150円と安い。全体的に丁寧な仕事で美味しいのだが、やはりバイキングのハチャハチャぶりにはかなわん気がする。
 サンライズ糸山を後にし、今治まで走った。本当は久しぶりに水が峠を超えようとか、海沿いを走ろうとか考えていたのだが、あまりの暑さに気が変わった。輪行しよう。
 電車はワンマンの鈍行で、のんびり松山に向かった。松山駅前で、BD-1を抱えたお兄さんに声を掛けられる。あちらもしまなみを走ってきたんだとか。
 僕はポケロケを組み立てて、のんびりと道後に向かった。暑いから温泉はやめとくかとも思ったのだが、やはり松山に来て道後の湯に漬からないと、旅が終わった気にならない。
 道後温泉では、本館じゃなくて、エアコンの効いた椿の湯に入ろうと考えていた。しかし、本館も意外に空いていたので、気が変わる。まずは近くのうどん屋で腹ごしらえして、本館の神の湯二階席に入った。
 ゆっくり湯に漬かって、汗を流す。といっても、どうせこの後でまた、汗を掻くのだが。ともあれ、すっきりしてから、二階席で茶を喫しつつ、道後の街を眺めていた。周囲の高いビル群が邪魔だなあ。ここで、さっきのお兄さんと再会してしまう。まあ定番コースだしね。
 道後温泉を後にし、後はいつものように松山観光港まで走って、フェリーで呉に戻った。
 それにしても、真夏にしまなみを走るもんじゃないな。と、毎度思いつつ、また走ってしまうのであろうよ。

2010年08月10日(火曜日)

真夏のしまなみ行2010初日

23時02分 自転車 ( 自転車旅行記 ) , デジタルカメラ , 天気:晴れだかくもりだか雨だか

 さてさて、今年も物好きにも真夏にしまなみを走っちゃうのだ。
 朝一で起きて、駅までポケロケを走らせる。輪行状態にして、電車を待った。ただし、いつものように安浦竹原方面ではなくて、逆の広島方面だ。長雨の影響で地盤が弛み、宮浦から先が不通になっている影響で、この経路を取るしか無い。
 呉線広島行で海田市に、ここで山陽本線に乗り換えて尾道に出る。乗客は多い。そういえば、世間はまだ平常運転なのだった。おかげで、呉で買った弁当を片付けることが出来ない。
 沿線の風景がなぜか新鮮なので思い出したが、海田市~三原間の山陽本線に乗るのは、恐らくは生まれて初めてだ。
 尾道につき、まずは弁当を片付ける。こんなことなら、駅で尾道ラーメンを食えばよかった。
 駅前でポケロケを展開する。駅前には、やはり同じようにしまなみを走るつもりなのだろう、自転車を携えた一団が集結中だった。こんな暑いのに、もの好きなことだ。
 そのもの好きの一員として、まずは駅前渡船で向島に渡る。今回、ちょっと腹積もりがあった。いつものルートではなく、できるだけ高いところをゲットするのだ。しかし、なにか殺意を感じるような日差しが、その決意を揺るがせる。ううむ、とりあえず向島の峠をゲットして考えよう。
 暑いので、まずは喉を潤そうと後藤鉱泉に寄ったが、忙しいのか呼び鈴押しても出てきてくれない。うるさく連打して呼び出しても、買うのがラムネ一本では……とひよって、そのまま後にした。
 さて、いつものように島東部を南下する道を通り、途中に見える"吉原家住宅"の看板を目印に、適当な場所で西に折れた。島の内部に向かう道だ。
 ちょっと迷走したが、吉原家住宅にたどり着いた。が、ここは現住者がいるからか、土日しか公開してないとか。今日は外から眺めるのみ。
 気を取りなおして、向島の峠を目指す。しかし内陸部の家並みもいい。
 途中、洋ランセンターの前を通過し、さらに上ってゆく。暑くて頭が煮えそうだったので、ボトルの水を被って冷却した。夏場は水が命だ。
 登り切ると、山の上への登り道との分岐点があり、その辺が峠だった。そんなにきつい登りではないが、夏場は滝汗だ。
 立花方面に下ってからは、因島までいつものルートをたどる。いつもの橋見ポイント
 さて、因島に渡った。ここからは3つのルートを取ることが出来る。一つはいつもの島北岸推奨ルート、もう一つは南岸の裏しまなみルート、そして最後が因島北部山岳地帯を突っ切る通称フラワーライン。最後のは結構な高所に登りそうだ。橋から降りてくると、すぐ目の前に、山肌をうねうねと這うような道が見える。あそこを登るのか。この真夏に。わざわざ夏に。汗だらけになるならいいが、下手すると熱中症でやられるぞ。そしてそんな思いをして上っても、特に見所もなく下ってゆくだけだ。阿呆らしすぎる。
 よし、フラワーラインだ。勇躍、フラワーラインに取り付いた。幸い、水と飲料の備蓄は十分だ。も今のポジションのポケロケなら辛くない。ジリジリと炙られながら、ジリジリと上ってゆく。
 かなり上って、頂上と思しき電波塔が立ち並んでいる辺りを望見できるようになったところで、道端に展望台があるのに行き当たった。ここからの眺めも悪くない。
 峠の頂上は、案の定何も無い場所だった。看板くらいあって欲しかった。
 さて、爽快な下りだ。というところで、大問題に直面する。ヘアピンの続く、しかもずっと10%以上の坂が続く道では、ブレーキをほとんど引きっぱなしだ。この高気温にブレーキングの熱を加えると、リムの温度も下がる暇が無い。すると、多くのサイクリストの命を奪った*1下りでのバーストという恐怖の事態がもたらされるのではないか。
 やむを得ない。ある程度走ってから、しばらく冷めるのを待つか。しかし、待っているだけではなかなか冷めないのだ。だって、タイヤが路面に満遍なく触れて放熱する機会がないから。つまり、自転車を降りて押してゆくしか無い。下りで自転車を押し歩く。なんという恥辱プレイ。しかし命に替えることは出来ないので、あえてこの屈辱に甘んじた拙者であった。くそっ、この馬鹿暑が無ければっ。
 道はフラワーセンターに通じている。ここで小休止。リムもだが、乗っている僕の頭も熱くなっている。自販機で冷水を買い、頭にぶっかけた。快感だ! 首筋にも冷水をかけてやると、のぼせかけた脳みそが冷やされるのを感じた。気持ちイイな。保温ボトルを持ってこなかったことを悔やみつつ、とりあえずボトルに冷水を注ぎ足した。
 この先は、推奨ルートを淡々と走る。生口橋を渡る際には、既に昼前になっていた。思ったより時間を食っている。やはり暑くて休止が多いからだろう。
 瀬戸田まで淡々と走り、昼食は万作でたこ飯定食を。ガラスケースにキリン・フリーが冷えていたので、一本付ける。昼間からビール飲んだ気になれるのは幸せなことだ。特に、こんな暑い日には。
 近くのドルチェ支店でデコポンのシャーベットをデザートに。さらにしおまち商店街で、コロッケを一つ。
 多々羅しまなみ大橋も淡々と渡り、しかし何かの義務であるかのように記念写真も撮る。ほんまに、見栄えのええ橋じゃ。
 伯方島に渡る前に、ちょっとだけルートから外れる。以前から気になっていた"横殿宮"の看板を辿ってみた。すると鳥居と小さな祠がぽつんとあった。話によれば、ここは大山祇神社が元々あった場所だという。ここから今の場所へと遷宮されたらしい。賑やかな大山祇神社と違って、時間に取り残されたように静かに緑に埋れている。
 大三島橋を当たる時、ちょうど干潮時だったのだが、まるで川のように海が沸き立っていた。流れの早い瀬戸とはいえ、これは凄い。まるで大河だ。
 マリオンオアシス伯方島での休憩を挟み、後は淡々と走ってゆくだけだ。しかし、大島に渡った辺りで、どうも空模様が怪しくなってきた。ちょっくら先を急ごう。
 大島は淡々と超えてゆく。やはり今のポジションがベストに近い。坂で足を回しにくい感覚があったのだが、ポジションを変えると相当回しやすくなった。
 一気に下り、道の駅でポケロケと橋を入れた記念写真を撮っていたら、嫌な雲がどんどん増えてくる。たまにパラッと顔に当たるものさえある。早くサンライズ糸山まで走ってしまおう。
 来島海峡大橋の登り口に、こんな警告が出されているのに気づいた。ってことは、裏を読むとタンデム解禁ということか。
 さて、最後の展望台で一息つき、走り始めた途端だった。結構本格的に降り始めた。タイミングが悪いな。元の展望台に引き返すと、雨が止むのを待った。同じように模様眺めのサイクリストが、何人か固まった。
 ふと気づいたのが、この展望台にひっそりとあった一等水準点。大切にしましょうと書いてある。イタズラする奴が居るんだろうな。
 雨がやんだのを見届けて、来島海峡大橋を渡り出した。雨のせいか、心持ち気温が下がって快適だ。
 途中、馬島で島の半分を走ってみた。トンネルを潜ると、単に橋の袂にループするだけのルート。しかし日差しが戻りつつある。なんか暑くねと思ったら、路面から湯気が立ち上り始めている。湿度高すぎで不快なり。
 そういえば、馬島に降りるエレベータにもタンデムに関する警告があった。しかし、今時のビッグスクーターの方が、タンデムより長いんじゃないかいな。
 最後に、糸山展望台*2から橋を眺め、サンライズ糸山にチェックインした。今日は随分と絞られたな。
 さて、サンライズ糸山では懸念があった。どうもレストランがガラリと模様替えしたようなのだ。見た目、随分小洒落た感じになっている。以前は朝のバイキングが好評だったし、飯もうまかったので満足していたのだが、なんでか経営母体が変わったようだ。なんとなくアルコールを置いてない予感があった。しかも、客室1Fにあったビールの自販機が撤去されていると来ている。どうなることやら。
 19:00。レストランに行ってみた。嬉しいことに、メニューにはちゃんとアルコールも載っている。やはりビールくらいは欲しい。
 注文したのは、地鶏をソテーしたのを中心に、サラダ、スープ、パンを付けたもの。うん、うまいぞ。上等上等。パンも*3ちゃんと暖かい。とにかく量という向きには向かないかも知れないが、一人で止まって一人静に食すにはいいね。問題は朝食だが。
 風呂に入り、IS01でTwitterを眺めていたら、眠気が襲ってきた。さっさと就眠。

2010年08月03日(火曜日)

セーフティレバーの自作を考える

21時57分 自転車 ( 自転車いじり ) 天気:晴れ

 予々、MR-4Fにセーフティレバーを着けたいと思っていた。ツーリングの際にはバートップを持ったリラックスポジションを取る場合が多いのだが、現状ではその場合にブレーキを引けない。時々、それがストレスに感じるほどだからだ。
 補助ブレーキレバーの場合、ブレーキケーブルの中に挿入する形になるので、どうしてもブレーキレバーのタッチに悪影響が出る。殊に取り回しが冗長になってしまう折り畳み自転車では、看過し難いほどに悪化してしまう。実際、10段化してケーブル系を一新する前のMR-4Fは、リアのブレーキフィーリングが最悪だった。同じようにTCR-2もイマイチなタッチなのだ。
 そこで、ブレーキレバーに外付けするセーフティレバーということになる。以前から探してはいるのだが、時々オークションに流れるものも、ケーブル上出し型のセットばかりで、MR-4Fには着けたくないものしか見当たらない。あちこちで在庫が発掘される場合はあるみたいだが、やはりタイミングが合わないと買えない。ダイヤコンペでセーフティレバーが再販されるという可能性もほぼ無いようだ*1
 一方で、これは再版されたギドネットレバーという手もあるにはあるが、これはブラケット、スプリントと、スピードが出るポジションほど引き難い*2という弱点がある。バー下持ってスプリントポジションなど年に何度も取らないが、しかしスピードを出している時にブレーキを全く引けないというのも恐ろしい。
 仕方ない。セーフティレバーを自作するか。
 幸い、古いシマノのセーフティレバーが(なぜか)手元にあるので、これを改造することを考えよう。これはレバー軸に共締めして、作用端をレバー本体に固定するタイプだ。MR-4Fに着けているBL-R400は、セーフティレバーの適用なんぞ考えてないので、レバー軸には共締め出来る余地はない。タップでネジを切ってという手も使えそうにない細さだ。仕方ないので、レバーの軸近くに孔を開けて、そこで止めることにしよう。多少引き幅が変わるが、影響は少ないのではなかろうか。
 まあ、壊れても\3000の安いブレーキなので、試してみようかな。

2010年08月02日(月曜日)

パーツ色々発注

23時15分 自転車 ( 自転車いじり ) 天気:晴れときどき不穏

 ポケロケのステムが短すぎる。換えたいなあと思って考えていたら、その他にも色々欲しくなって発注してしまった。
 まずあさひでThomsonのステム(110mm)とヘルメット用バックミラー、シマノのホローテック2系BB外し。バックミラーは今使っているものと同じだが、作りが悪くて鏡面だけが外れて行方不明になってしまった。でも代替え品もないので、また買わざるをえない。
 本当は、この他にもCarradiceの大型サドル*1バッグ、SQR Slimも発注したのだが、即座に品切れとの回答があった。これはOrtliebの防水バックパック、Track 35ともどもにWiggleに発注した。ポンドはやや上がっているが、それでも国内の半額程度で買える。
 なぜ大型サドルバッグかというと、ポケロケにも荷物を背負わせたいからだ。ポケロケに付いているThomsonの軽量シートピラーに、Rixen&Kaulのアタッチメントはきつそうだ。1カ所で締めるので、負担が大きくなりそう。その点、Carradiceのものは、2カ所で締めるので負担が減る。日帰りならSlimバッグで十分だし、泊まりの場合でも背負う荷物を減らせるのはありがたい。
 一方で、OrtliebのTrack 35は、完全防水バックパックなので、いざという時の天候急変に備えることが出来る。今みたいに電子機器を持ち歩くようになると、水の脅威を凌げる安全地帯を確保できてないと、特に長めのツーリングの時に辛い。バックパック+レインカバーでは、カバーに水が染みてくることが多く、またカバーで覆えない背負い紐側から浸水することすらある。最初から防水されているバックパックの安心を買った。
 これらが帰省までに届くのは難しそうだが、夏後半には届きそうな気配だ。