Strange Days

バス輪行で深山の滝に

2006年08月16日(水曜日) 22時56分 天気:くもり

 不本意な形ではあったが、音戸の瀬戸を渡って江田島に渡る旅は*1終えた。
 もう一つ行ってみたい場所があった。呉の山中、昭和地区から天応へと下る途中に、深山の滝があるという。"みやま"と読む。大きな一枚板を滑り落ちるように流れる滝で、水量は豊富ではないが見ものだとか。ぜひ、見てみたい。自転車でとなると、呉か天応から上るしかないので、標高200mほどの滝までは、結構な道のりだ。が、なにせトレンクル。自力で登るには苦しいが、バスにでも持ち込める軽さ、小ささが武器になる。バス輪行で昭和地区まで出て、そこから深山の滝に向かうことにした。
 上二河橋辺りからバスに乗り、焼山を経由して昭和支所で降りた。最初は焼山で降りようと思っていたのだが、微かな記憶でイヤンな道のりになると思い出し、昭和支所まで乗り越した。これは正解で、意外にのぼりがあり、また道が相当に狭かったので、自走するなら裏道を探るしかあるまい。
 昭和支所から天応方面へと下る道に出て、少しの上りの後で細い道を下り始めた。細いとはいえバスは通るのだから、道幅は十分あり、舗装もしっかりしている。程なく、バス停深山の滝に到着。ここからは、山道を200mほど歩く。山道とはいえ、上に木がかかることが少ない、明るい道だった。
 やがて、前方に滝が見えてきた。深山の滝は上下二段あり、下段の方が大きい。下段の滝は、大きな岩板を水が流れ落ちている。雨が多かったせいか、意外に水量は多い。家族連れが遊んでいたので、割り込んで滝に近づいた。滝壺が無いので、子供が溺れる心配も無さそうだ。上段の滝には滝壺があるという。
 滝の水に足をつけ、ついでに頭に水を被った。体の熱がスーッと逃げてゆき、気持ちいい限りだ。
 上段の滝まではかなり登りそうなので、今回はパスした。
 天応の方に下る。最初のうちは清流然としていた、深山の滝の流れだが、市街地に近づくとコンクリートで固められ、どぶ川のようになってしまう。その変化は、主観的な時間では15分もしないうちのものだ。なにか不思議で、不条理な感覚が残った。さっきまでの清流はどこに消えたのだ。
 ポートピアパークに立ち寄り、昼寝でもしようかねと思っていたら。なんとなく嫌な雲がかかり始めた。とりあえず、呉に戻っておこうと思い、トレンクルを呉市街に向けた。
 自転車を大和ミュージアムの庭*2に入れると、案の定、ぱらぱらと来始めた。大事にならないうちに帰宅した。
 今回の事で、バス輪行に目覚めた。小さな自転車を使い、空いてる便を選べば、別段迷惑を掛けることも無いだろう。バス路線は鉄路よりも自由度が高い。それで小さな自転車を持ち運び、美味しい所を走るのだ。これが輪行の原点だよ、とトレンクルが思い出させてくれた気がした。


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