Strange Days

秋のしまなみ海道ツアー(2日目)

2006年11月24日(金曜日) 23時55分 天気:晴れ! BGM:Maybe Next Time/Rainbow

 しまなみ海道2日目。一番晴れて欲しい日に、気象の神は好天を恵んでくれたのだった。


 かなりの雨をもたらした低気圧は、北方へと去った。今日一杯は好天に恵まれそうだ。良かった。せっかくのツーリングなのに、ずっと曇天ではやりきれないからな。
 さて、宿の朝食を1Fの飲み屋っぽい店舗で取り、出立準備を進める。全員から金を集めて支払うのが大変だ。次にやるなら、会計担当を置いて専念してもらった方がいいかも。
 宿の前で、雨ざらしにしていた高価な自転車群*1整備する一行。ちなみにメンテルーブを別送しておいたのだが、結構引き合いがあった。
 SatRDayは、主要部をビニールで保護していたおかげか、それほど汚れた感じは無い。しかし長大なチェーンが心配だったので、メンテルブを塗布しておいた。みんな航空機へは持ち込み出来ないと言っていたが、春旅行の時には『これは大丈夫』とカウンターで言われた記憶がある。
 実はまき&あさ子のタンデムがパンクしていることが発覚し、急遽修理と相成った。今回はパンクが多い。
 全員が揃うと、昨日走った道とは逆の道を通り、フェリー乗り場へと向かった。自転車+荷物が多すぎるのか、我輩の足には疲労がたまり、回らない。
 それでも、青空の下を走ってゆけるのは、嬉しい限りだ。
 フェリー乗り場からフェリーで洲江港に渡り、そこからは反時計回りに生口島を走ってゆく。まだ朝のうちなので、車は少なく、快適な道行だ。
 やがて、ドルチェの本店に着いた。本当ならばアイスは支店で買うことにして、ここは通過するつもりだった。が、時間的に開店時刻になっていたので、襲うことにしたのだ。
 皆がジェラードを選ぶのを尻目に、我輩はジェラードぜんざいを買い求める。冬場には、この暖かで冷たい食物が良いのである。
 店外に出て、記念撮影。他にも、リカンベントに興味があるという、居合わせたサイクリストを相手しているうちに、なんと1時間以上も長居してしまった。これは、昼は瀬戸田辺りで取ることになるな。本当ならば、大山祇神社辺りでお昼の運びだったのだが。
 昼食は『万作』に入り、各々注文する。僕はまた浜子鍋を頼んだ。冬場には非常に美味い!
 食後は、耕三寺の門だけ見て、門前町をうろつく。コロッケを買い食いし、目に入った『国宝』の看板に導かれ、三重塔を見に行くことになった。山道を上り詰めると、そこは伯方島を見渡せる展望台だった。山、町、海が一望でき、なかなかの風景
 少し下ると、三重塔があった。この風景を閲してきた、年月の風格を感じた。
 一部が反対側に抜けてしまったり*2した関係で、かなり時間を取ってしまい、本来ならば大山祇神社で「あはー」などと眺めてなければならない時間なのに、まだ生口島に居る。まあいいか。これで今日もヒルクライムは無しだ。積極的に行きたいという人が居ないのと、拙者の足の状態も良くないので、ほいほいと中止されてしまうのだった。
 しかし、今日の好天は、ただ走っているだけで楽しい。多々羅大橋で啼竜現象を観測した後、多々羅しまなみ公園で記念撮影。ここは絶好の写真ポイントだな。
 島の中央部を横切り、宗方方面へと南下してゆく。本当ならば、今日のうちに大山祇神社の参詣を済ませるつもりだったのだが、時間的に微妙なのでこれもパス。今日の俺様はパス王の資格あるね。
 一行を急がせたのは、日暮れ前に宗方に着きたかったからだ。宗方の手前、海に傾斜して行く道の脇に、なんでこんなところにと誰もが思う、奇妙な建物が建っている。海に向けられたなにかの格納庫にも思えるこの建物が、ところミュージアムだ。横浜の人が、私財を投じて収集した現代彫刻のコレクションを陳列し、建物とともに町*3に寄贈したものだ。前から来たかったのだが、機会を作れなかった。
 300円なりを支払い、入館する。写真は『作品を主眼に置いたものは不可』、つまりスナップならOKとの事だ。
 陳列されている作品は、現代彫刻を中心に10点足らず。この建物は3~4の部屋を、側部の階段でつなぐ構造になっている。その各部屋に数点ずつの作品を置いている。非常に贅沢な陳列の仕方だと思った。
 作品の中で面白かったのが、全木製のキオスク。小屋だけじゃなくて、売り物はおろか、裏手の自販機までもが木で再現されているのだ。
 さて、このミュージアムの最下層、海に向かって開けている部分は、テラスになっている。ここからの夕景は素晴らしいとの事だったので、期待していたのだ。閉館時間が17:00なので、この辺りでは、11月下旬から、1月上旬までが見頃といったところだろう。
 テラスには、テーブルとチェアの他、インスタントコーヒーのセットもあって、好きなだけ飲めるようになっている。素晴らしい配慮だ。一行は、ここでワイワイしながら、夕陽が落ちてゆく様を愛でた。
 今の時期、陽は岡村島の上に落ちてゆく。日が山の端へと落ちてゆくと、西の空全体が寒色から暖色に、淡いオレンジへと変わってゆく。昔の人は、この暖色への変化を『太陽が墜落してあっちの方(西)の大地が燃えているからだ』などと想像したそうだ。最初のうちは騒がしかった一団も、日没が近づくに連れ、少し無口になっていった。
 日没を見届けると、さらに少し走り、今夜の宿に向かう。大三島ふるさと憩いの家は、こういう時期だからこそ郷愁を誘う佇まいを見せている。
 各々風呂に入り、鍋がなんだか凄いことになっている夕食を取ると、市場の大きい部屋に集まった。そして平野氏がポータブルストレージを使って、サイクル・オレゴンの土産話を聞かせてくれた。なんかすげえなとは思うが、今ひとつ参加したいとは思わないのだよな。
 適当な時間にお開きとなり、就眠。今日は本当に好天に救われた日だった。

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