Strange Days

2004年しまなみ海道ツーリング2日目

2004年04月30日(金曜日) 22時34分 自転車 天気:相変わらずいい

早速、昨日のコースを逆に走り、大山祇神社へと到る。国宝館を見学し、大三島橋へと。そして伯方島でおいしい塩ラーメンの昼食を取り、大島大橋を渡ってのんびりと最後の島、大島へと到った。しかし、大島南岸ルートを取ったことが、平穏な道行きに嵐を呼んだのだった。


 朝は7:30に起床。8:00に朝食という事だったので、ゆっくりした朝だった。後々のことを考えると、ここで30分でも稼ぐべきだったのだろうが、神ならぬ身にはその後の運命など想像も出来なかった。
 朝食はごくありきたりのものだった。まあ、朝からあまりヘヴィなのもなんなので、これで良かったのだろう。この宿、3500円にしては充実していた。お勧めです。
 出発前、グラウンド(だったと思われる駐車場)で集合写真を撮った。この辺りは、みんな元気満々である。
 しばらく海岸線を散策した後、いよいよ宿に別れを告げ、出発した。まずは昨日のコースを逆行し、大山祇神社に向かう。覚悟していたためか、それとも斜度のマジックか、それほどつらい思いをすることも無く、やがて大山祇神社へと到った。意外に楽に乗り越えられたからだろうか、みはる女史も機嫌よさそうだ。
 大山祇神社では、国宝館を中心に見学した。が、意外に国宝級の陳列物は無く、なんとなく空振りに終わった気分だった。どうも国宝類は宝物庫に保管され、一部だけが陳列されていたようだ。隣にある海事博物館は、水のない水族館の趣。面白いといえば面白いが、不気味といえば不気味だ。元祖国際秘宝館の味わいあり。
 ここでアイスやらなんやらでのんびり時間を潰し、また走り始めたのは昼前の11:30頃だった。今日は途中までは、この調子でのんびりと走ったものだ。再び多々羅大橋を通り過ぎたのち、いよいよ大三島橋を渡って伯方島へと到達した。大三島橋は、橋そのものは地味だが、ロケーションは抜群だ。足元に早瀬が立ち、緑の中に忽然とそびえ立つ趣がある。
 伯方島に足跡を記した我々は、まずは伯方SCパークに向かう。ここで塩アイスにありつくのだ。塩アイスの他に塩ソフトがあったので試してみた。これもイイ。ほんのりした塩味は、ミルクの甘味に良くマッチしている。ここで再会したのが、昨日のSatRday上ハンドル氏だった。実は昨夜の宿から大山祇神社に向かう途中でもすれ違っていた。どうやら大島の南岸を行ったようだ。その他にも、複数のBirdyを目撃した。Birdyは、高性能の輪行車として、広く普及しているようだ。
 塩アイスを後にして、今度は伯方島西岸へと向かう。ここで今日の昼食を取る予定だった。大島大橋(実は伯方橋、大島大橋という二つの橋なのだが)を通りすぎ、しばし黙々と走り続ける。ちょっとしたアップダウンをこなし、町役場がある辺りに出ると、そこに昼食場所のさんわがあった。ここは塩ラーメンで有名な店だ。店内に入り、2階席をせしめる。塩ラーメンはなるほど美味だったが、麺が細すぎる気もした。究極の塩ラーメンは、俺的にはやはり呉のモリスだなと思った。一緒に頼んだ岩海苔おむすびも、ボリュームもあっておいしかった。しめて600円は安い。
 店を出たところでトラブルが発覚。にち氏のSatRDayがパンクしていたのだった。交換したチューブには空気抜けの形跡はなかったし、スローパンクにしては急に抜け過ぎていた。原因は謎だった。
 パンクを修理した後は、大島大橋(と手前の伯方橋)を通って、いよいよ最後の島、大島へと渡った。この時点で15:00過ぎ。大島通過に2時間かかるとしても、全く余裕のスケジュールだ。その時点ではそう思っていた。
 ここで南ルートを取ったことが、新たな波乱を呼び寄せた。島の中央を走るルートは、島らしくもない丘を越えて行くだけなので詰まらないだろうと思ったのだ。そんな余計な考慮が、余計な負担を生み出した。
 走り出してすぐ、意外なくらいアップダウンがあると気づかされた。まあ、本当の南岸に出るまではやや内陸部を行くわけで、仕方ないのだろうと思っていた。しかし、この辺りではまだまだみんな元気だった。写真のにち氏は、元気が変なところに回っているようだが。
 いくつかのアップダウンをこなしたところで、マモル氏がみはる女史のトレンクルから聞こえる異音が気になるといった。それは僕も気になってはいたのだが。なんとなくホイールっぽいぞということで、とりあえずユルユルのニップルを締めておくことにした。もしもニップルならより周期的に音が聞こえるはずなので、それは違うと思ったのだが、やってみると効果があったようだ。トレンクルは異音源が多いので、気難しい点がある。
 この南ルート、地図上では海岸沿いに走っているように見えるのだが、意外なくらいアップダウンが続くのだ。これもしまなみマジックか(違うと思う)。そのかわり、こんな風景が拝めるのだ。とはいえ、ここに来てのアップダウンは、かなり不評だった。
 ここまではそれなりに交通のある車道を走っていたのだが、志津見を過ぎたあたりで、いよいよ怪しくなってきた。道は舗装路ではあるのだが、1車線程度になり、この先では全くといっていいほど車に行き会わなかった。そう言う意味では絶好のサイクリングルートだ。風景もいい。しかし時間がかかる。18:00までには糸山に入るつもりだった僕は、時計とにらみ合いながら、胃の痛い思いをしなければならなかった。とはいえ、さらに斜度の増してきた道行きで、これ以上みんなの尻を叩くのも不可能だ。さらにヤバくなってきたのが、おの氏のSatRDayだった。なんとシートの溶接部が外れ始め、特に激坂登りでシートに負荷を掛けると、余計破壊が進む状況になってきたのだ。無事に糸山に着けるか、心配になってきた。
 ここで自分が腐ったら、みんな路頭に迷うと思ったので、先頭に立って積極的にアタックし続けた。坂は嫌だが、越えなければどうしようもないのだ。とはいえ、この辺りでMR-4のトラブルも発覚した。どうしてもインナーに落ちないのだ。ミドルで登って行くしかない。最大斜度15%超だったと思われる、江越峠の坂を越えると、ようやくバスも通るらしい、時折車も行き交う道へと復帰した。ここが山だったか。なんとか、全員が登りきった。
 その後も続くアップダウンではあったが、ここまで来ると『やった、坂ゲットだ!』という心境であった。坂の神様への感謝を忘れてはいかんなと思った(悲惨な目に遭うので)。
 こうして艱難辛苦の果てに、我々はついに来島海峡大橋の偉容を目にしたのだった。ここまで来れば、あと一息。
 長いループの続くアプローチを登り、展望台で最後の休憩を取った。ここでなぜかにち氏が撮影会を開いていたが、後で日記にでも貼るのだろう。
 来島海峡大橋を渡る。何度渡っても、この巨大さには圧倒される。渡りきって、サンライズ糸山に到着したのは、18:00過ぎだった。この後、浜勝という料理屋に予約を入れてあるのだが、それは18:30からだと記憶していたので、なんとか間に合ったと思った。しかし、時間的に危ういので、とりあえず連絡を入れてみた。すると『いえ、18:00からになってますが』といわれた。なんてこった。とにかく全員に招集をかけて、浜勝へと下っていった。アルコールもあるだろうし、歩きで向かうことにしたのだ。
 浜勝到着は18:40くらい。大幅な遅刻だったが、大将が玄関で待っていてくれた。早速、宴会になる。3000円のコースを頼んだ。お造り、釜飯、焼き魚、煮魚が饗された。どれも美味だ。確かに魚のレベル、特に煮物のレベルが高いように思った。これで3000円なら、5000円のコースはどんなものなのだろう。種類としては変わらないそうだが。
 店を後にし、みんなほろ酔い気分で夜道を歩いて、サンライズ糸山へと戻った。ほろ酔いで済まなかったのがにち氏。日本酒を頼みすぎ、したたかに酔ってしまい、その後のミーティング中にグースカ寝てしまう始末だった。まあ、僕は明日は単独行だし、というわけで、ミーティングそのものは聞くとも無しというレベルで参加しただけだったのだが。
 部屋に戻り、明かりを落とすと、この二日間の事がいろいろ思い返された。今度は、誰かに引率されて、安楽な気分で回りたいものだ。
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