Strange Days

M47&50

2001年02月20日(火曜日) 23時55分 星見

 夜、もうすぐ観測シーズンが終わるオリオン座に、C8EXを向けた。今夜は全体的に霞がかかっているのか、どんよりした空気がのっぺりと全天を覆っている。
 こんな状況だが、C8EXで見るM42は、100EDでのそれより明るく見える。トラペジウムも四つ、くっきり分離できる。散光は、背景が明るすぎてあまりよく見えない。もっぱら、M42&43、小三ツ星周辺の小さな星を眺めて回った。最近、C8EXにはMEADEのSW24.5が刺さりっぱなしだ。アメリカンサイズでは一番長焦点で、比較的広視界なので、シュミカセでは扱いやすいアイピースだ。
 M41を見て、それからアストロアーツのウェブページで、M天体ガイドを参照しながら、この近辺のM天体の導入を図った。
 まずはM48だ。うみへび座の頭、というかいっかくじゅう座の真南にある散開星団だ。5.5等星相当というデータから楽勝だと思ったのだが......。み、見つからない。大体、今夜の空ではワイドビノを使ってもいっかくじゅう座の位置すらわからない。ほとんど暗い星が見えないのだ。10分ほど奮闘して、とうとう諦めた。無念。
 しょっぱなからこれかよ。嫌な予感を抱きつつ、次にM46&47に挑んだ。こちらはとも座というさらにマイナーな星座に属す散開星団だ。ともよだったらよかったのにな(謎)。
 こいつの場合、シリウスの東、プロキオンの南といういい加減な探し方でもOKらしい。しかし、ワイドビノでもこの空ではまるで見えない。SW24.5の広視界(といっても1度以下)を恃んで、プロキオンからの線とシリウスからのそれが直行する辺りを、慎重に掃天していった。
 ......あった。突然、星の集団が目に飛び込んできた。かなり目立つ星があるので、一瞬迷ったが、多くの星が集まっているところを見ると、散開星団に間違いない。天体写真を較べてみると、どうやらM47の方だ。結構、明るい星がポツ、ポツと集まっている。その背景にさらに小さな微光星が散りばめられている。見えているのは、全体で20個程度だろうか。かなり崩れた感じの散開星団だ。M7とかM41とかいった端正な散開星団とは別の魅力がある。しかし、散開星団とはこういう見え方だ、というのが分かってないと、あるいは見過ごしにしていたかもしれない。
 ではM46は? その近辺をサーチしたが、確かに微光星が少々集まっているところはあるものの、それがM46かどうかはいまいちはっきりしない。今夜は背景が明るすぎて、6等星相当というM46の方は埋もれてしまうのかもしれない。
 ともかく、M47の位置は大体分かった。これに気を良くして、次にM50を探してみた。これはシリウスとプロキオンを結ぶ線上の、シリウス側の1/3くらいのところにある。そのとおりに探すと、その通りに散開星団が飛び込んできた。これはM41的な見え方の、比較的整った散開星団だった。
 思えば、去年、今ごろの時期、やっぱりこれらのM天体を見ようとして、結局良く分からなかったんだっけ。それは全天における星座の実際の大きさ、M天体の実際の見え方というものが良く分かってなかったからだろう。多少、進歩したようだな。
 とにかく、M天体が二つも見つかって、今夜は気分が良い。明日は、100EDで同じように探してみよう。


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