Strange Days

揚げパン

2001年03月26日(月曜日) 20時08分 暮らし 天気:晴れですが

 仕事中、どうにも調子が悪くなったので、早めに帰った。といっても、19:00は過ぎていたが。
 帰路、スーパーに寄ると、昔懐かしい「揚げパン」が売られている。わざわざポップに「懐かしい」などとあるように、横浜近辺でも給食時に揚げパンが出ることがあったのだろう。コッペパンを油で揚げ、グラニュー糖をまぶしただけの、なんとも薄ら馬鹿な食べものだ。薄ら馬鹿な俺様には真にお似合いな食べ物といえよう。
 その場には袋に包装した90円のもの、きな粉、砂糖の2種があった。当然、砂糖の方を籠に放り込む。が、数歩行きかけて、実はすぐ側の惣菜コーナーに、この店で揚げた50円のものもあることに気づいた。こっちは、まさに給食時に見たアレそのもので、油がギトギトとひかり、グラニュー糖を適当にまぶしてあるものだ。が、今日は袋のほうを買うことにした。
 帰って、ご飯が炊き上がるまでの間、限界まで下がった血糖値を上げるべく、袋を破って揚げパンをかじった。しかしこれは......給食時のあれではない。なるほど、確かにコッペパンを油で揚げ、砂糖をまぶすという製法は共通している。しかし、上品過ぎるのだ。油の使い方は控えめで、染み込み過ぎないように気を使っているのだろう。またまぶしてある砂糖は、グラニュー等より上質な、きめの細かいサラサラの上質糖を使っている。お菓子に使うあれだ。いや、これも確かにお菓子ではあるが。
 いかにも袋詰して売るにふさわしい、上品な揚げパンではある。しかしこれは「懐かしい」味などではないぞ。こんなの"あの"揚げパンじゃないや。メーカーの方も、より気を使って作った食べ物を貶されるとは思いもしなかったろうな。商品としてはこっちが正解かもしれない。しかし、懐かしの揚げパンはこんな上品なものではなく、薄ら馬鹿なコーヒー牛乳などと一緒にもぐもぐ喰らうに相応しい、薄ら馬鹿な食べ物の代表だったのだ。今夜、もしもスーパーに寄れたら、50円の奴を買うことにしよう。表面が油でギトギト光るあれこそ、"あの"揚げパンと呼ぶに相応しい。


Add Comments


____