Strange Days

下北半島イタコ&まぐろツーリング3日目

2007年10月08日(月曜日) 23時55分 自転車 天気:嵐のち晴れ

 六ヶ所村を走り、恐山を越え、マグロに溺れたこのツアーも、いよいよ最終日。平穏無事に旅を終えることが出来るかと思いきや、天候の神は激しく試練を与え給うたのである。


 今日はフェリーで函館に渡り、そこからJRで関東に戻ることになっていた。あまり距離を走らないで、観光に重きを置く予定だ。しかし、未明からの嵐が心配だった。
 フェリーは7:00過ぎに出てしまうので、6:00から朝食をとり、すぐに出発することになっていた。起きてみると、外はあらゆる希望的観測を打ち砕くような、雨と強風の世界だった。雨具大活躍の日になりそうだ。
 装備を固めて、雨ざらしになっていた自転車に跨る。雨と風で視界が悪化している。あまり前後に目を配る余裕の無いまま、風にあおられながら、先頭の三井氏に着いて、港へと向かった。その途中のことだった。
 ちょっと嫌らしい分かれ道で、後続が来ないのに気づいた。自転車を止め、後続を待った。ここでは、迷ってしまうと思ったからだ。ところが、なかなか来ない。三井氏は、後ろに気づかずに行ってしまった。まあ、港まではすぐだろうと、高をくくって待っていた。
 やがてやってきた後続部隊によれば、石川氏が行方不明だという。捜索隊が出され、僕も電話を掛けてみた*1。しかし出ない。そうこうするうちに三井氏も戻ってきたので、まずは港に急ごうということになった。石川氏も、結局は港を目指すはずだ。
 港に着くと、案の定、石川氏がいた。幸い、というべきか。大騒ぎの割に、本人はけろりとしている。
 これで万事OKかと思いきや、最後の事件が待っていた。岡山氏が、なぜか引きつった顔になって、『俺、行けない』と言い出したのだ。なんと、財布や切符を入れたバッグを、宿に忘れてしまったのだとか。ともかく、宿に電話を掛けると、持ってきてくれるという。フェリー出航まで10分。間に合うか。
 とにかく、自転車をフェリーに入れ、間もなく出航という時、宿の人が無事に荷物を持ってきてくれた。マーリンハウスくどう、ファインプレイでした。
 後は函館に渡るだけ。船は2時間弱かけて津軽海峡を渡る。強い揺れにも関わらず、うとうとしていると、やがて函館港に入港した。
 ここから、五稜郭を見に行くことになっていた。GPSで道が分かりそうだったので、僕が先頭を引いて走った。やがて五稜郭公園に到着。一際目立つ五稜郭タワーに上ってみた。
 ここからの眺めは抜群だ。五稜郭の全貌も、手に取るように分かる。もう少し広角カメラを持ってきたかったな。
 その後は、函館駅方面に走り、駅裏の朝市を歩いた。朝市という割に、昼まで開かれているらしい。一際大きな建物は屋内市場になっている。
 昼食は、近所の食堂でとった。もう、海鮮はこりごりだと思ったが、海鮮しかない店なので、無難に鮭といくらの親子丼を頼んだ。これがまた美味で、食欲が無かったのにぺろりと平らげてしまった。
 食後、近所の倉庫街を改装したショッピングモールをぶらつき、山の手の方に向かった。想定外の坂を上りきった上に、名前だけ知ってる聖ハリストス教会があった。戊辰戦争後に拓けた街だからだろうか、寺社の類よりも教会の方が目立つ。
 ふと気づくと、空は少しだけ秋晴れになっていた。今朝の試練も、これでチャラにしてやろう。
 それからカソリック、英聖公会の教会を見学し、温泉組と喫茶店で駄弁り組に別れた。僕はもちろん駄弁り組だ。
 列車は15:00過ぎに出るので、15:00に駅に集合、輪行準備して、東京まで在来線特急、新幹線を乗り継いで、実に6時間もかけて帰っていった。横浜の自宅に帰着したのは、間もなく日付が変わる頃だった。
 今度は、函館から札幌まで走るのも良いだろう。楽しい旅をありがとう。

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