Strange Days

国宝探訪 徳川家の財力

2001年10月13日(土曜日) 23時53分 テレビ

 今夜の国宝探訪は、徳川家光の長女が尾張徳川家に嫁入り道具として持参した通称『初音の調度』の紹介。これは江戸期武士階級の嫁入り道具の形式を決めたとも言われるもの。源氏物語の初音の帖を題材にとり、全て豪奢な蒔絵の装飾を施された美しい品々だ。金、銀、サンゴを素材に、それらを驚くほど多彩で精密な表現により、無限とも言える輝きを表したものだ。当代随一の蒔絵職人集団が、3年近い歳月をかけて作り上げたのだという。これが吉宗以降の、どこか貧乏くさい徳川将軍家の仕業か、と思えるほどの豪華さだ。これを実現した家光当時の徳川家の財力というものは、凄まじいものがあったのだろう。考えてみれば、戦国大名ほどぼろい商売はなかったはずで、その頂点に立った徳川家の富裕も当然のものだったのかもしれない。しかしその徳川家も、100年も経たずに貧窮しはじめるのだ。きっと、このような贅沢すぎる振る舞いが、度を越しすぎてしまったのだろう。無駄遣いはやめよう(今のところ説得力ゼロ)。


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