Strange Days

NHKスペシャル

2002年07月27日(土曜日) 23時00分 テレビ 天気:晴れ(雲量大)

 今夜のNHKスペシャルは倒産企業の復活戦の話題。ここ数年、戦後最大規模の倒産が相次ぎ、件数的にも高原状態を保っている。件数的に多くを占めるのが、中小企業、さらには個人経営の零細企業だ。多くは中国からの安価な輸入品に押されている製造業だ。
 一度倒産した企業の建て直しは難しい。豊富なリソースを持つ大手企業でさえ、しばしば再建に失敗するのだから、限られたリソースしか持たない零細企業の再建が難しいのも道理ではある。
 番組では、残った社員たちが、未払いの給与などを債権として、企業の工作機械などを入手し、操業を続けながらの再建を目指す、自主再建企業を追っていた。企業再建という課題に対し、最大の壁として立ちふさがるのが、失われた信用の回復だ。信用が低ければ、金融機関から資金を得ることは難しい。また顧客を得ることも困難だ。倒産からの復活戦は、限られた資金をやりくりしながら、少しずつ信用を取り戻してゆく戦いともいえる。
 番組中、自主再建企業同士が手を組み、新しい製品開発に挑む姿も紹介されていた。しかし、乏しい資金のやりくりがつかず、開発は順調には行かない。
 一度倒産した企業のうち、復活できたのはわずか1割だといわれる。製造業への逆風が続く中、人々の血のにじむような努力は続く。


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