Strange Days

第5回東京・南会津サイクルトレイン1日目

2004年09月25日(土曜日) 22時49分 自転車 天気:くもり

 まず駒止峠を越えてからは、只見まではずっと平坦な道行だ。
 南泉寺で接待を受けてから、意外に手ごわい駒止峠を越えた。そして巨木、名水を訪ねながら、今夜の宿へと向かうのだった。


 朝3:30起床。朝食を吉野家で適当にとり、荷物の確認をした。それらの荷物をKimm35lに詰めて、MR-4F改を戸塚へと走らせた。空模様は不気味の一言。走り出した頃にはやんでいたのだが、昨夜はかなり強く降ることもあったようだ。路面は濡れていた。
 戸塚で成田エクスプレスに乗り換え、新橋で地下鉄浅草線に乗り換え、浅草で降りた。浅草駅前で自転車を組み立てようと、地上に出たら、岡山氏とつかさ@戸塚氏に遭遇した。ほぼ同じ方面からなので、結局は同じような経路になってしまうのだな。
 集合場所に到着する。いつもの野田氏、kurikin氏、植山Q女史らが受付中だった。早速受付してもらって、おの氏、くいくい女史らと立ち話する。やがて平野氏ら、他の参加者も集まってきた。
 出発時間となり、自転車通勤の人々の邪魔になりながら東武浅草駅へと向かった。北口からの入場時、やはりいつものように待たされた。キャパシティが無いから仕方ないのだが。ほどなく、全員がプラットフォームに上がった
 やがて入場してきた、いつものたびじ号に乗り込み、慌しく出発準備をすると、もう発車だった。
 今回、僕が参加したDコースには、岡山氏を除いては、BD-ML等での知己はいない。しかしリピーターは多いようで、そういえば何度も見かけたなという顔が、いくつもあった。同じボックスに、前回もご一緒した石川氏と同席した。
 北千住で乗り込んできたのが、あれびっくりのねず吉氏だった。ねず吉氏の本名を知らず、まさか参加されているとは思わなかったのだ。しかも同じボックスだった。
 列車は次第に都会を離れ、山の風景の中に入ってゆく。浅草を出てしばらくは、窓に雨がぽつぽつと当たり、これは初の雨中サイクリングになるかなと覚悟していた。が、南会津に近づくに連れ、次第に空模様は好転してゆく。南会津マジックか。
 ねず吉氏が、自転車の組み立てに時間が掛かるからと、車中で組み立てを始めた。今回は届いたばかりの新車、RANS Forceだった。前後26インチの乗りやすそうなもので、11.5Kg程度とリカンベントとしては異例に軽量だ。つい先日の荒川オフで披露したばかりの、ピカピカの新車だった。
 途中、会津高原駅でA,Bコースの参加者が下車する。これもBD-ML/Recumbent MLの参加者、徹哉氏が、放射性カラー(爆)の愛車で注目を集めていた。
 これも密かな注目を集めたのが、ビルダーのマツダ自転車を率いる松田氏が持ち込んだ、前後輪駆動のAWD自転車だ。リア側は通常の外装変速機で、フロント側はシャフトドライブで動力を伝達している。いかにも重そうだが、実際重かった。
 やがて会津田島駅へと到着し、残りのコースの参加者がわらわらと下車してゆく。僕もMR-4Fを抱えて、南会津の土を踏んだ。
 駅前で出発準備をして、一番時間的余裕がないらしい我らDコースは、早々に出発することになった。伴走していただくのは、今夜の宿ますやのご主人と、只見町観光協会からのお二人。後者のお二人は妙齢の女性であった。なんとなく雰囲気も華やぐぞ(笑)。
 最初(というか全行程で最大)のヤマは、以前も越えたことがある駒止湿原への上りだった。途中、南泉寺に立ち寄ったところ、寺の方からコーヒーを振舞っていただいた。なにかあったのか、収蔵している絵図類を所狭しと掛けていた。釈迦入滅図、親鸞聖人絵図などが目についた。なぜか、軍人勅諭もあった。なぜ寺に?
 ここで十分身体を冷やしたからか、それからの上りはかなりしんどいことになった。途中、前(といっても第1回のときだった)にも休憩したヘアピンカーブの辺りで、今回もやはり休止を取った。森を抜けて、いきなり急勾配のヘアピンカーブが目に入ってくるので、思わずやる気が失せてしまうのだ。そこにたまった参加者一同、思わず『こりゃ車に乗るかな』という顔になっていた。待ちすぎると本当にそうなってしまいそうなので、いまいち回らない足に鞭打って、また走り始めた。
 鞭打つとはいえ、左膝が負荷を掛けると痛み始める状況なので、無理は出来ない。まあそこそこの速さで上って行く。途中で青木翁にまたしても抜かれてしまうが、必死に着いて登っていった。なんか、上りでこのご老人に、何度も敗れ去ってきたのはなぜだ。僕がヘタレ過ぎるのか、青木翁が健脚過ぎるのか。
 やがて駒止湿原への分岐にいたり、今回は峠の方へと上って行くと、やがて峠の茶屋が見えてきた。とりあえず、ここがゴール。また青木翁に勝てなかったな、などと思いつつ自転車を止め、澄んだ空気を吸い込んだ。以前は何度も休憩したものだが、今回は最初のヘアピンだけで済ませたから、持久力は着いているのかも知れない。
 峠の茶屋で美味しい水を飲み、たっぷり休憩を取った。ここは宿泊も出来るのだそうで、一人旅ならここに泊まるのも悪くないかなと思った。
 この先は、駒止峠(すぐそこだった)を越えてからは、只見までひたすら走ることになる。途中で巨木名水をたずねながら、平坦な道を走ってゆく。ロードだと嵌まる、安楽な道行だった。ただし距離が相当あるので、それなりに消耗する。またアップダウンも皆無だったので、眠気に襲われる参加者もいたようだ。
 今夜の宿、ますやに到着したのは、17:00頃だったろうか。ほぼ予定通りに進行したようだ。天候も、適度な雲が日光を遮り、サイクリング向きだったと思う。
 宿では外湯も使えたが、面倒なので内湯を使い、少し部屋で休んでから食事に突入。いつもながら、飯と野菜が美味い。これとビールと日本酒が出てきたので、僕はいきなりコップでビールを数杯空け、さらにタンブラーで2杯分くらい、日本酒も空ける。これは明らかにオーバーペースで、その後の自己紹介では、咄嗟に固有名詞を出せず、立ち往生してしまった。これはいかんと思い、食事後に部屋に戻って、布団にもぐりこんだら、その途端にバタンキューで寝入ってしまった。
 その後も懇親会は続き、聞き及ぶところによれば、鮪数本の水揚げを見たそうである。

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