初日は名古屋から長浜までの100km弱。見所は関ヶ原と、中山道旧道の風景だろう。
前回は4日掛けて大阪に向かったのだった。今回は1日短く、京都までの予定だ。しかし最終日はどうなるか、具体的には分からない。
もう一度走ってみたいと思ったのは、関ヶ原を通る中山道の風景が良かったからだ。
朝はこだま303号で名古屋に向かう。名駅でMR-4Fを展開すると、程なくhai氏も降りてきた。同じ列車で来たはずだが、席が前後で別れたようだ。
今回は二人での道行きだ。しばらくは名古屋市から近隣市を抜ける水道道を行ったが、結局は
幹線を行く必要が出てくる。しかし隊列が短いので、不自由はなかった。関ヶ原に向かって、川沿いの道を拾いながら走った。
途中、
お千保稲荷に昼食のために立ち寄る。日本三大稲荷の1つだが、最上稲荷の如き禍々しさは無い。
本殿に参拝してお上げさんを献上し、門前町の店で串カツと肉うどんの昼食を取った。肉うどんが登場しているということは、ちょっと気分的に消耗しているようだな。
関ヶ原に向かう。前回も通った土手の道を通り、さらに出来るだけ幹線を避けながら、やがて
旧道に入る。交通量が激減し、かつての街道の空気を感じさせる、鄙びた道を登っていった。なにが良いというわけではないが、なにか往事を忍ばせ、妄想させるものがある。
関ヶ原まで登ると、たまりを作っている醸造所を目印に家々の間の細い道を行き、これも前回立ち寄った
福島政則陣跡に至った。
今日はウォーキングの人もいない。静かなものだ。
少し進むと
不破の関跡。今回は中に立ち入ってみた。碑石の類があるだけだ。
この辺から旧道は新道を左右に抜けながらついてくる。幹線を過ぎり、
また旧道に入ることしばしだった。
この辺りには古い宿が散在している。そうしたところは最近になって商売っ気が出てきたのか、なにがしかの町興しをしているのが目立った。ここは
寝物語の里という、なんだかありがちな小公園を作ったらしいぞという場所。
関ヶ原から下り始めた柏原の宿で気になったのが、『やいとの里』という文字。やいとで町興しをという趣旨と見た。やいとというと、あれだよな、お灸。あれで町興しか。もしかしたら、ここでなんぞ粗相をしようものなら、鬼瓦の如き面相の町役人がすかさず俺たちを引っ捕らえ、衆人環視の元できついお灸を据えられるという羞恥プレイが実行されるのであろうか。恐怖にガクブルしながら宿を駆け抜けるも、柏原宿は意外に細長く、看板が視界から消えるまで意外に時間を要した。
ここも前回の休憩に使った国道沿いのコンビニでの休止を挟み、再び下り始めたら醒ヶ井の宿という場所に来た。この辺、前回は国道をひたすら駆け下ったので、初見だった。ちょうどなにがしかの催しがあったようで、関ヶ原でもやいとの里でもお目にかかれなかった多量の観光客がそぞろ歩いている。ここの売りは
宿に沿っている水場で、梅花藻、ハリヨの文字があちこちに見えた。梅花藻は知っているが、ハリヨってなんだっけ。後でググると、梅花藻を主食とする小魚だった。いずれも清流の証と言うことらしい。
この醒ヶ井の宿は趣あり、今日のごちそうだった。ここはまた来たいな。
醒ヶ井を下り、琵琶湖畔に向かってひた走る。巨大な
謎ドームを遠望し始めると、まもなく長浜に到着した。今日の宿は駅前のホテルだ。
先にチェックインしてから、長浜の街に出かけた。前回は遅く着いた上、宿が遠かったのでろくに散策できなかったが、今日は十分な時間がある。
黒壁通りに出ると、なにやら
ビア・フェスタなる催しを絶賛開催中だった。これは、なんと絶妙な。早速、ドイッチェラントのふつうのビールを引っかけ、商店街を歩き回った。こんなところに
海洋堂のミュージアムが。閉店寸前だったので、数分しか冷やかせなかった。しかしポッケに10万もあったらやばかったね。
食事は、通りの少し外れにあったオムレツ屋で。
近江牛のハンバーグとオムレツのセット。これはナイスだった。ハンバーグは肉の臭みが鼻の奥をかすめ、それから肉汁のうま味が口中に広がる絶妙さ。オムレツも卵ふわふわ、チキンライスしっとりで、軽いドミグラスソースが引き立つ。
ホテルに戻り、LOOX Uを立ち上げると、ホテルには無線LANが設置、開放されていることが判明。おかげでストレス無く今日の復習が出来た。
天気も保ったし、今日は楽しい一日だった。