Strange Days

鎌倉に颯爽と出かけ、気象の神に散々な目に遭わせられる

2010年07月11日(日曜日) 23時12分 自転車 ( 自転車散歩 ) , 暮らし , 思考 , 美術館 天気:雨

 今日はなんとなく早めに起床。うん、意外に気力が充実している。どこか出かけよう。
 ところが、こういう日に限って、天気がいまいちなのである。今のところ降ってはいないが、なんだか禍々しい雲が南海を通過中だ。大丈夫かなあ。まあ降ったら降った時だ。というわけで、ポケロケを乗り出した。鎌倉、あるいは葉山の近美に行ってくるつもりだった。と、その前に投票。心づもりとしては、安定を求めて民主に票を投じるつもりだったが、発足以来の成果の少なさ、政局運営のグダグダぶりに、ヒヨってしまった。雨の影響もあったかも知れない。土台、2大政党制なんていう幻影を信じることは出来ない。
 途中、おやつのつもりで、PINYのパンを買い求める。そして店を出たところで、パラパラと雨に遭遇した。意外に雨粒が大きい。少し様子を見て、ここで引き返そうかなあと逡巡したが、意を決して鎌倉に向かう。鎌倉からならすぐ帰れるだろう。
 近美に入館するまでに、雨は止まずとも強くはならず、という感じで降り続いていた。気象レーダーを見るに、この先もイマイチだ。
 近美鎌倉では、『鬼と遊ぶ 渡辺豊重展』が開催中。抽象化された"鬼"を中心に、版画、塑像を展示している。悪天もあり、ちょうど人っ子一人いなかったので、常に無くじっくり見て回り、あまつさえ持っていたIS01に印象をメモしてしまったくらいだった。以降、その時のメモをそのまま。
第1展示

鬼とマドンナ(尽きせぬ夢)
ブロマイド、あるいはポスターに向かうかのような鬼。巻き込まれるような空気の流れに思いを見る。

襲いかかる赤
吹き付け、風巻くような赤と、立ち向かう指先の軌跡。

法螺吹き
ため息に見えた。

鬼と童子
鋭い爪先。でもどこか優しげ。

鬼とマドンナ(燃える思い)
指先から立ち上る想い。でもクールなマドンナ。

鬼とマドンナ(会話)
平和な会話もできます。

闇の誘惑
闇に呑み込まれそう。闇は狐のような、女性のような何かを浮かび上がらせる。


長谷川等伯的。ゴージャス。(金箔張りの作品だった故の印象)

誘惑
大作。いまいちピンと来ない。

救うか
上から差しのべられようという手。その回りに渦巻く雲が、白い善意であり、黒い逡巡である。

暗雲
さしのべられると同テーマ。だが背景の暗雲が真逆の意味を与える。

立ち向かう
青に飲み込まれようという時、それでも毅然と立って拳を振り上げている。

襲いかかるもの
舞い上がるのはまだ早い
同テーマ。前者は背景の赤さで禍々しい危機を表す。しかし後者は優しいオレンジでトロピカルな暢気さを表す。

五月の風の中で
寄り添う二つ
同テーマ。(彫刻作品)

鬼になりきれなかった鬼1~3
半身は鬼。でも半身は丸いまま。だから。(鬼になりきれなかった鬼というタイトルに付いて)

雲つかまんと
大作。不思議と躍動感なし。

闇の踊り
珍しく2匹の鬼が。

あふれでるもの
背景からにじみ出すもの。力強いポーズ。躍動感はなし。

第2展示

鬼 5作
筆致として日本昔話っぽい。

鬼(把握せんと)
まさに把握せんとさしのべられた手。

天上奇奇/天下怪怪
天上奇にして美。天下奇にして険

鬼(四面楚歌)
火事に巻き込まれたかのように暗雲に飲み込まれて行く。それでもすっくと立つ。

鬼(相剋)
拳を突きだし、しかし腰の引けた鬼と、身を引きつつも足蹴で反撃する鬼。

 同じように、なにやらメモしながら歩きまわる女の子も見掛けた。宿題かね。
 1Fのベンチで池を見つつ、また激しくなってきた雨を観測した。止みそうにないな。やむなく、まずは徒歩で別館に向かった。別館では様々な版画を展示していた。が、時を置かずに入館してきたおばさま方が賑やかなので、いまいち入り込めない。
 別館を出ても雨は止まない。気象レーダー画像を見るに、この先も悲惨そうだ。覚悟を決め、唯一の雨具であるポンチョをまとい、北鎌倉に登った。ポケロケなら楽々だが、走りだすやいなや雨が最強に強まったのには参った。待ってたのか。そういえば、このところお天道様を愚弄する発言を繰り返していたな。これはその怒りか……。
 それでも、大船に抜けた頃には雨が小振りになり、境川に出た頃には止みかけていた。雨具をしまい、境川を北上した。
 帰宅して、汚れたポケロケをざっと水洗いし、その後でワックスがけしておいた。チェーンは外して洗う。その間も、雨は降ったり止んだりで、風も強くなってきた。さほど暑くもないが、湿度が高くて嫌な夜になりそうだ。
 なんて思っていたら、民主大敗。これはちょっと、自民を勝たせ過ぎたな。


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