今日はどこかに出かけたい。厳島に出かけることにした。
8:00台に呉線から岩国直行の便があると思い込んでいたが、思い違いで広島で乗り継ぎだった。まあ、これくらいなら。ちょっとひもじかったので、広島駅のホームで駅うどんを掻き込んでおいた。
電車は宮島口に到着。宮島口から宮島に向けては、JRの他に民間船舶会社の便もあるが、JRを選択。
フェリーで15分ほどの旅程だった。
宮島に上陸し、厳島神社方面に足を向ける。その北東に建つ豊国神社が目立ったので、上ってみた。所謂千畳閣と呼ばれる、古くは寺院の一部だったものだが、明治神仏分離に伴って厳島神社の支配下に入った、とのことらしい。
五重塔は色鮮やかで、なんとも目立つ。
千畳閣は建立を発起した秀吉の死去に伴い未成のままだったようだが、充分広い空間は寺院の講堂としては使い出があったんじゃなかろうか。
中は850畳あまりで、実際には千畳も無いそうな。とはいえ、卓球台を置いたら何十面取れるだろう。かつては釈迦如来像が置かれていたそうだ。
いよいよ厳島神社参拝。まだ午前中だが、
入門口はこの有様。人波に身を任せ、回廊を進んだ。
厳島神社回廊から
豊国神社を振り返る。さらに
満潮の海に立つ鳥居を仰ぐ。なんともフォトジェニックだねえ。今回、カメラは持たないでG'z Type-Xで撮ったが、あまり構えないでさっと撮れるので重宝した。カメラを持った参拝客は多く、女子の一眼レフ率がかなり高いのにちょっと驚いた。しかも3/4じゃなくてニコン、キヤノンのAPSサイズ機が目立った。
参拝後、おみくじを引いた。昨日から数カ所で引いたが、平均すると良くも悪くもない普通の年になりそう。神社の御祭神とて、確率論的な神には敵わぬのだよ。しかし延喜式神名帳を参考に加重平均を取ると、やや凶運に触れる。
厳島神社界隈でも奥まった場所にある大聖院に立ち寄った。ここは真言宗だと思う。参道脇に五百羅漢っぽく
小像が並んでいる。夜にここを通ると怖いかも知れぬ。また池に浮かんでいる風の
六角堂も面白い。
ここで厳島神社宝物館に入ろうかどうしようかとうろうろするが、結局紅葉谷方面に登っていった。後で思うと、宝物館には平家納経があったのだから入れば良かった。靴を脱いで上がるインタフェースに躊躇してしまったのだ。
紅葉谷方面に向かい、ロープウェイの始発駅に向かう。ここのロープウェイは弥山の隣にある低い山までと、そこから弥山山頂近くまでとの2層のロープウェイが渡されている。
第1段は8人乗り程度の小型筐体を使った循環式で、数分置きにどんどん発着する。一方の
第2段は、大型筐体を使った往復式で、通常は15分置きの発着だ。しかし、繁忙期の今はどんどん発着させている。大型筐体は安定している。
降りると駅近くに展望台がある。ここからの
包ヶ浦方面の眺めは素晴らしい。
さて、弥山山頂を目指そう。今日は風がなく、好天で、非常なハイキング日和だった。そのせいか、山歩きの格好で、ロープウェイではなくて登山道を登ってきた方が多かったようだ。
山道をてくてく歩く。以前来たのは30年も前になるだろうか。懐かしい。しかし、大異変に気づいていた。以前は危険なくらい群れていたニホンザルが、一匹も居ないのだ。なんでも餌場が移動したらしい。観光客の間にも、餌を与えてはならぬという認識が一般化したのかも知れない。鹿はあちこちで見かけた。
山道を登ってゆくと、まず三鬼堂がある。その対面に建つのが消えずの霊火を祀る
霊火堂。ちょっと喉が乾いたので、霊火堂でお茶を頂こうと思ったのだが、折悪く茶を汲む人の列が出来ていたので諦めた。三鬼堂周辺には、登山客が弁当を広げたり、火器でお茶を沸かしたりしていた。
三鬼堂の前から更に登山道が続き、登りつめると弥山の山頂だ。ここに
展望台があるのだが、これは以前にあったかなあ。ここからの眺めこそ絶景。天気も良く、
江田島方面もよく見渡せた。
この展望台の低層は食堂になっている。ここまでどうやって物資を運び上げるかというと、実は三鬼堂の裏手にこんな風に
物輸ケーブルが突っ立っているのだ。
さくっと下り、紅葉谷駅に降り立つと、午後になってどっと繰り出してきた客で溢れかえっていた。
厳島神社界隈に戻り、
鹿を愛でつつ散策する。結局、厳島神社宝物館には入らず、その更に奥手にある宮島歴史民俗資料館に入った。\300なりだが、想像していたより館内は広い。意外なくらい時間を要した。
毛利元就による厳島奇襲戦に関する資料もあり、陶軍兵士が戦後も多く山中に隠れ、あるものは船によって逃れ、ある者は遂に餓死に至ったということも初めて知った。
腹ペコだったが、今日この日の厳島で食事にありつくのは至難の業と思い、広島駅まで出て、駅ビルのお好み焼き街でお好み焼き&生ビールの遅い昼食を取った。これで麗ちゃん以外の店には全部入ったな。麗ちゃんは並び過ぎてて、入ったことがない。
帰宅して、明日は早いのでさっさと就眠。