Strange Days

ペンタックスQがじわじわ欲しくなってくる

2011年06月24日(金曜日) 23時31分 デジタルカメラ 天気:暑いです

 昨日発表された、Pentax Q。初見では、面白そうだな、という程度だった。しかし、じわじわ欲しくなってくる。
 考えて見れば、コンデジ級でレンズ交換式というネタは誰でも考えつくはずだが、なかなかモノが出現しなかったのには、それなりの理由があるはず。おそらくは、フォーサーズ機と差別化できる自信がなかったのではなかろうか。フォーサーズ機、特にマイクロになってからは、本体が非常に軽量化されたこともあり、APS機よりは軽量高機動性の機械に仕上がるだろうという観測が多かった。実際に、本体もレンズもかなり軽量だ。
 しかし、本体の方では、SONYがNEX-3,5という狂ったようなAPS軽量機を出したこともあり、あまりインパクトを感じられなくなった。レンズも、高倍率ズームレンズでは意外に重量があり、特にネオ1眼系の本体と組み合わせた場合、ビックリするほどの重量差が出せない場合もあるくらいだ。確かに軽かったが、APS機1台の重さで、こっちは余裕で2台持ちできるぜ、というレベルにまでは行かなかった。サイズはともかく、重量では決定的な差を生むことが難しかったのだ。
 そこで、やっとコンデジ級撮像素子でレンズ交換式にする価値が出てきたんじゃなかろうか。実際、Pentax Qは本体200g、レンズもフォーサーズよりは相当に小型化できるサイズに見える。50mm弱らしい単焦点と組み合わせると、300g弱程度に出来るのでは。これは軽い。
 つまりこれで、やっと『ものすごく軽い1眼的な物』が実現できるわけだ。これくらい軽ければ、旅行用カメラとしての適性は高い。
 問題は、軽さの源であるコンデジ級撮像素子だろう。当然、画質的にもライバルはコンデジ級ということになり、フォーサーズへの肉薄は望むべくもない。レンズがコンデジと違う*1という意見もあるみたいだが、レンズ設計は、諸元を完全に固定できるレンズ一体型コンデジ機の方が、むしろ有利なはずだ。キヤノンのGシリーズ、リコーのGRシリーズと比較されると、どうしても採点が厳しくなってしまうのではなかろうか。とはいえ、レンズ別売ならば単体で利潤を生み出しうるのだから、その分は気合の入った設計である可能性もある。
 気になるのが、トイレンズと銘打たれた3種類のオプションレンズだ。絞り環は無いし、フォーカスも手動という簡素な作りだが、構成的にも売り方にも、なんとなくおもしろレンズ工房と似たものを感じる。写真を撮るだけでなく、レンズを交換して得られる喜びのようなものを見せたい、そういう意図を感じる。
 いろいろ考えるに、このカメラはカメラ好き*2向きに売り出すよう、かなり企画を練って出したんじゃなかろうか。そういう点が、徐々に琴線に触れてきたのである。


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