Strange Days

2012GW旅行 四国カルストに登る

2012年04月29日(日曜日) 22時39分 自転車 ( 自転車旅行記 ) , 天気:晴れ(しかし遅くに急変)

 旅行二日目は、第1の山場、四国カルストへの登攀だ。


 夜、ぐっすり寝たおかげで、昨日の朝よりはよほど調子がいい。昨日、妙に疲労したのは、睡眠不足のまま走ったせいかもしれない。
 さて、今日は四国カルストに登る。以前にも登ったことがあるのだが、全く同じルートだ。すなわち、JRのバスで行ける限界、久万高原落出まで輪行し、そこから自力でよじ登るのだ。前回と違うのは、自転車がMR-4F改からポケロケに変わったことだ。
 朝一にホテルを出て、すぐ前のバスのりばから、落出行きバスに乗り込んだ。自転車が軽いせいで、輪行自体は楽だ。乗客は相変わらず少ないが、途中からBD-1を抱えた初老の男性が乗り込んできた。おかげで、バスの通路がいささか狭いことになる。
 バスはぞっとするような峠を越え、久万高原に。かのBD-1の人は、このまま終点までと思いきや、その手前で降りた。終点は、僕とおばさん一人だけ。
 落出は多少拓けてはいるが、店の類が殆ど無いので、補給は難しい。
 ポケロケを組んで、前回と全く同じルートを登りはじめた。ずっと上の方をバイパスで通過しているR440まで登るのだ。長閑で、いい眺めだ。
 R440に出てからが、本格的なスタート。とはいえ、上りの方は緩いもので、本当にゆるゆると登ってゆく感じだ。
 途中で見かけたごうかく駅。町営バスの停留所らしいが、記念きっぷの類はどこで買えるんだ。
 道はかなりの場所が拡幅されている。以前よりも整備が進んだようだ。が、やはり『本当に国道か?』と言いたくなるような、1車線の狭い危険な道も残されている。
 朝飯がやや軽かったせいか、少しずつ空腹を覚え始めていた。そんなところで、前回も助けられた西谷農産物直売所ししまるに到達。立ち寄って、炊き込みご飯と焼き餅を仕入れた。ちょうどいい、早めの昼食になった。
 再び走りだす。眼下には萌黄色の山が。気持よく走り続けた。
 道は、やがて最近開通した地芳道路のバイパスと別れ、地芳峠へと向かう。キツくなってきたぞ。傾斜は常時10%前後、きついところでは15%超に達しそうな勢い。今回は軽いポケロケなのでらくらくかと思いきや、これがキツイ。体感的に、MR-4F改よりもきつい感じだ。荷物がやや多い*1ということもあるが、やはりギアがやや重いせいでもあるのだろう。20インチWOにコンパクトクランクを組み合わせ、34*28Tを使えるポケロケよりも、前26Tを使えるMR-4F改の26*27Tの方が軽いのだ。うーん、やはり坂スペシャルとして、MR-4Fには軽いギアを設定するか。
 ともかく、きつくても登るしか無い。辛くて蛇行すらしながらも、地芳峠へとよじ登る。やがて、なんとなく開けかけてきたところで、やっと地芳峠へと至った。ああ、久々に膝が笑ってる。
 しかし、これも前半戦。この四国カルストの宿泊地、天狗荘は、最高地の五段城を挟んだ反対側にある。そこまでは、わざわざ五段城の高所を通している観光道路を抜けるしか無い。今まで以上の傾斜で、しかも交通量がそこそこある細い道を通らざるをえないのだ。嫌だなあ、これは。
 まずは中間にある姫鶴平まで登る。きっつい坂だ。もっと軽いギアが欲しいよお。今日はただ一人の*2自転車乗りも見かけてないのだが、当然だ。こんなドMな道行なのだから。
 ヒィヒィ言いつつ、なんとか姫鶴平に登った。ここは開けている。姫鶴荘というもう1軒の泊地がある。とりあえず、中途半端に腹が空いたので、姫鶴荘で昼食を取った。その時に目についたのが、この四国ジンジャーエール。うーん、ふつうだな。ついでに、隣にできていたソフトクリーム屋も。一種の義務として。しばし疲れを癒しつつ、その辺に放牧されている牛どもを愛でる。
 姫鶴平の向こうに見えるのが五段城という山で、その天辺近くに走る白い線が観光道路。なんでそんなところにわざわざ道路を通した。ともあれ、今からあそこまで登らにゃならん*3。越えないと、今日の宿に辿りつけないのだ。覚悟を決めて、よじ登ります。ここは本当に、よじ登るという感じ。ジリジリと、インナーローで、這うように登る。かなりの区間が1車線+α程度の細い道で、側溝付きの場所まである。車をやり過ごしながら、坂道をひたすら登った。
 ようやく五段城を超える。やや下ると、天狗高原という高所になる。こちらからの見晴らしも素晴らしい。眼下に見えているのが、今日の宿の天狗荘だ。しばし、散策する。
 なんとなく、空が不穏になってきた。早めに宿に向かおう。ポケロケは頑張ったな。それ以上に僕が頑張ったけどな。
 宿に入り、やれやれと思いつつ外を見ていたら、なんだか風とともに霧が湧いてきた。おー、山の天気だなあ。
 夕食を取り、風呂に入ってからコインランドリーで洗濯していたら、外で雨が降り始めた。結構な勢いだ。ライトで外を照らしてみると、濃い霧が湧いてきては、何処かへと流れてゆく。この宿で殺人事件が起きてもおかしくはない雰囲気だ。

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