Strange Days

諏訪麦草ツーリング-まずは諏訪大社

2013年07月13日(土曜日) 23時09分 自転車 ( 自転車旅行記 ) , デジタルカメラ , 天気:まあ晴れか(たまにぱらつき)

 さて、諏訪湖の旅だ。去年の秋に行こうとして中止したので、やっとの諏訪行だ。
 朝は7:00台横浜発の俺得特急、はまかいじに間に合わせるべく、ポケロケを最寄り駅に走らせる。畳んだポケロケと、久しぶりの出番なOrtlieb Track35を担ぎ、地下鉄、東海道線を乗り継ぎ、根岸線を走ってきたはまかいじに乗り継いだ。睡眠時間は、例によって短めなのだが、ウトウトともしないままに、上諏訪到着。
 駅の自由通路の真下で、ポケロケの店開きをする。そして今日の宿に関する楽天メールを再確認した時、思わず頭を抱えた。上諏訪直近のホテルを予約したつもりだったのだが、実は同系列の、しかしずっと南の諏訪インター近くのホテルを予約してしまっていたのだった。もっと早く気づけば、むしろ茅野で下車するという手も使えたのだが。
 ともかく、まずはホテルへと走る。Track35がずっしりと背中にのしかかっている。
 宿は、幹線道路に面した、諏方神社本宮も程近い場所だった。これはこれで便利かもしれない。が、近所には、上諏訪のような風情有りげな店はないな。
 宿に荷物を預け、軽装でポケロケを諏訪大社本宮に向けた。本当は、上諏訪から諏訪湖周回がてら、秋宮、春宮の後に回ってくるつもりだったのだが。
 本宮の鳥居は、比較的最近に建立されたのだろうか。
 諏訪大社といえば、奇祭御柱祭で知られる御柱。これは一の御柱。表面は引き回された結果、表層が剥がれて研磨されたようになっている。
 順路に沿って歩くと、神楽殿にある巨大な太鼓が目に入る。一枚皮の太鼓としては最大という話だ。
 神社仏閣巡りでの見ものといえば、巨樹巨木。二の御柱と並び立つ巨木は、森厳な霊気を漂わせていた、とかなり適当に書いてみる。
 回廊に入った脇の絵馬の間にある目処梃子。御柱を曳いて来る際に、これを端部に打ち付けて引き回すのだ。
 回廊には宝殿が新旧2式あり、その手前に祭神タケミナカタの乳神、大国主が分祀されている。出雲からこの地までは遠いように思えるのだが、一方で日本海側を通れば、案外に近い気もする。
 拝殿。奥に本殿がある。
 出掛けに、絵馬掛けを眺めたのだが、意外にも痛絵馬が一つも見つからない。
 次に向かったのが、前宮との間にある守矢神長官史料館。現住の屋敷の一角が充てられている。
 入館は有料で、入ると神との饗宴に供されるごちそうの数々が。うさぎの串刺しに、皮の焼いたもの。鹿肉と脳の和え物……うっぷ。奥には普通に史料陳列スペースもある。
 この資料館自身が、なんとも奇矯な建物だ。土着的というか、土俗的というか。
 敷地の一角にある小社が、実は各地に散らばるミシャグジ信仰の総本社だという。
 奇矯な建物というと、さらに奥に入った畑の一角に、なんとも奇矯すぎる建造物が2件立っている。実は資料館と同じ設計者の手になるもので、茶室だとか。そのうちに整備して、ちゃんと入れるようにする計画もあるようだが、今は看板すらなく、言い知れぬ異世界感を醸し出している。
 更に走って前宮。本宮以前に神体があった場所なので前宮、なのだそうな。
 ここにも、もちろん御柱はある。はコンパクトだが、以前に伊勢神宮遷宮の際に出た古材を再利用したものだとか。
 社の脇を、清冽な水流が流れている。
その側に、二の御柱が立っている。
 お腹が空いたので、その近所のお茶屋さんで蕎麦を頂いた。
 それなりの時間ではあったが、十分間に合うと見て北の下諏訪を目指す。諏訪湖への道は結構交通量、路面とも厳しいが、湖の周囲には自転車歩行者道が引かれており、まったり走ることも可能だ。遊覧船は、なにか強迫観念にでも駆られているのか、白鳥を象ったものばかりだった。フロイト的な解釈を試みると、話のネタになりそう。
 秋宮は、やや山寄りの、奥まった場所にある。ここは最も神社らしい門前町が形成されている。中山道が通っているからだ。
 父神の影響か、ここ諏訪大社も注連縄がやたら太い。もちろん、御柱も太い。
 諏訪大社4社の最後に訪ったのが、春宮。ここも湖岸を少し離れた場所にある。というか、諏訪大社はいずれも湖岸には置かれてないのだな。
 御柱。いずれの社も高さは変わらないように見えたが、少なくとも一~四のオンバシラの順に、短くなっているらしい。
 本殿はかなり豪壮。しかし、もっともコンパクトだった前宮の枯れた雰囲気が良かったな。
 春宮の絵馬掛けを見ると、さすがに春だけあって痛絵馬が豊作だった。さすがに画像を貼るのは躊躇われるが、やはりというか諏訪っ子ランドの有様であった。
 春宮の西側に、万治の石仏というのがあるらしいので、向かう。その途中で見かけた小社、浮島神社。こんなに小さくても、四方に御柱がちゃんと建てられている。これが神社の古形、つまりある場所の四方を囲っただけのものだった名残という説もあるようだが、このサイズになると納得。
 万治の石仏への小径で見かけたのが、この幟。誰が買うんだ、これ。
 その万治の石仏は、こんな妙ちくりんなフォルムだった。なんでも下の石に関する謂れがあり、仏身を刻んで仏頭を別に載せたのがこうなったそうな。なんというか、むしろスフィンクス的フォルムである。
 諏訪周回を続ける。諏訪湖から流れ出る天竜川の水門。諏訪湖への流入河川は数多いが、流出側はここ一箇所だそうな。
 諏訪湖の湖岸には数多くの公園が整備されており、なぜか機関車を保存してある場所が散見される。この小型内燃機関車は、昭和初期に輸入されたガソリン機関車らしい。小さくてシンプルだ。
 ぐるりと回り、宿に帰還。予想通り、宿の近くにこれという店がなかったので、ロイホで肉類を肴にビールを飲んだ。美味いぞ。
 明日は、遂に麦草への再戦だ。

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