Strange Days

諏訪麦草ツーリング-10年ぶりの麦草に

2013年07月14日(日曜日) 21時05分 自転車 ( 自転車旅行記 ) 天気:くもり時々凶悪な快晴

 今日が本番の、麦草峠登坂だ。10年前は後悔と屈辱感ばかりが残る登頂だったが、今回払拭できるだろうか。
 出発は比較的ゆっくり、9:00を過ぎていた。麦草登坂に、いくらなんでも5時間は要しないだろうし、そんなに掛かるならばそもそも登り切れない状態に陥った場合だろう。ということで、この時間からのんびり登るつもりだった。
 泊まったホテルの間近の幹線を走り、メルヘン街道という恥ずかしい名前の着いた道に乗り換える。交通量は、エライ多さだ。しかし、甲府方面に抜ける道と分岐した辺りで、車の量も落ち着いてきた。
 八ヶ岳総合博物館の文字が見える辺りから、本格的な上りになったかに見える。が、すぐに平坦な道になる。こうして、次第に遠くに見える山稜に近づいてゆく。しかし、空模様が微妙だ。本格的に降りだすわけではないが、時々パラパラと雨粒が落ちてくる。やむなく、担いでいたNikon 1 V2をシールスキンのバッグに仕舞い、後はXperiaのカメラ頼りだった。
 木々が深くなり始めた辺りから、やっと上り一本になる。裾野の方は店舗も多い
 登っていて驚いたのは、別荘地がかなり高所まで広がっていたことだ。以前はここまでではなかった気がする。メルヘン街道の恥ずかしい看板はついて回るが、高度が明記されているのはありがたい。
 別荘地も、低い辺りは蕎麦屋が連なったりで、やたら目に着くのだが、高度が高い辺りはひっそりと、道に奥まった辺りに立つようになる。この辺まで上がると、ようやく高原の眺めを楽しめるようになってくるのだ。
 茅野市千駄刈自然学校辺りから、遂に別荘地を超えて、本格的に峠道の風景になってくる。時々通る車*1以外は、自分自身との戦いだ。いつもの様にがんばらないで、辛くなったら足をゆるめ、傾斜が緩んだらむしろ足を休めと、体力温存作を徹底的に取った。おかげで、体力的には楽なもの。それでも、次第に足が重くなってくる感覚は覚えたが。
 途中、唐突に木製の展望台が現れる。そこからの眺めだが、ううん、格段拓けるというわけでもないな。その展望台の全景
 この展望台を過ぎると、だんだんと平坦路と急坂の組み合わせが多くなり、峠は程近くなる。尻が痛いなあと思っていたら、なんだか立派な駐車場が現れた。ヒュッテのすぐ下にできたもので、こことヒュッテが、麦草峠散策の新しい拠点になっている様子だ。
 懐かしのヒュッテ(へと折れ入る道)を通り過ぎ、遂に麦草峠に立った。せっかくなので、Nikon 1 V2をバッグから取り出して、ミニ三脚を忘れたので苦心して記念撮影。登頂に要した時間は、前回とほぼ同じ4時間弱。トホホ、なんの進歩もない。その代わり、疲労感は殆ど無かった。全然負荷をかけてなかったんだな。
 しかし、空腹は感じていたので、ヒュッテに入って山菜そばを頼む。店の人が、自転車の人は喉が渇いたでしょう、と水を出してくれた*2。ありがたい。
 ヒュッテの佇まいは、以前と変わらない。
 下りは、リム加熱に注意しながら、休み休み下る。しかし、日がなく、気温も意外に低かったので、心配するほどのものでもなかった。
 裾野に下り、平坦路に入った辺りで、こんなバスを見かける。路線バスっぽいが、新造車だろうか。
 夏らしく、向日葵も見かける。
 また下り始める辺りにあるコンビニでアイスを求め、休憩していたのだが、急に雲が切れて日差しが復活する。凶悪な日差しだ。これは死ぬかもしれんと判断し、しばし様子を見る。雨宿りならぬ、日射宿り。
 ほどなく、また雲が現れ始めたので、下りはじめた。帰路は、連休の中日ということもあって、エライ交通量だ。ノロノロ運転の車に付き合いつつ下りきり、コンビニでたっぷり買い物をしてから宿に帰った。今日は、もう外出するつもりはない。
 宿の大浴場の温泉に漬かって汚れを落とすと、後は冷やしたビールで自分に乾杯。亀のように遅くはあったが、今回は納得の行く登坂だった。やっと、10年越しの復仇を果たした気分だ。


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