河津桜といえば、伊豆の河津だ。しかし、最近は神奈川県は松田町などでも、大規模な植林が育ちつつある。三浦海岸にもそういう大規模植林があると聞いたので、行ってみた。その数は千本に達するとか。
結構遅い出で、しかも途中で電車を間違えて新逗子まで行ってしまうアクシデントもあったので、夕方近い時刻に三浦海岸駅に降り立った。既にそこから、
河津桜が迎えてくれる。
河津桜は、ソメイヨシノに比べると、色濃くて自己主張が強いのだ。ところが、今日持っていったFinepix S1のraw画像を編集できる環境が無い。さすがのPicasaでも、彩度が異常に低い表示になる。ん、ということは、彩度さえ弄ればそれなりの画像にできるかも、と思っていじってみたら、ディテールは犠牲になるが、色合いは自然に出来る。まあ縮小画像だし、ディテールは捨てるか。ということで、Picasaで弄った画像を使う。
もう1台、QX10を、今回も一脚の上に載せて携行してきた。これで
頭上1.5mの視点を得られる。これは楽しい。
河津桜は、三浦海岸駅から三崎口駅方面に登った公園にあるという。道すがら、既に河津桜が出迎えてくれるのだが、その足元には
菜の花が咲いている。
電車と河津桜と菜の花で、目に楽しい。QX10をその下に差し込んで、見上げてやると、
こんな画像になる。いろんな可能性が広がる使い方だ。
花と人とを画面に入れるのも簡単。
公園は、京急線に分断されているので、下を潜る隧道と、上を超える跨線橋が設置されている。上からは、当然
京急線を見下ろせる。これはQX10で、跨線橋の金網の上から撮ったもの。
肝心の河津桜だが、案外に密集度は高くない。
線路の左右に植わっていたり、公園内のあちこちに点在していたりで、千本という情報から予想するほどの、圧倒的な密集は味わえない。しかし、
写真によく映える花だ。
秋の名残が、まだ枝先にしがみついている。
ところで、Finepix S1の24-1200mmの50倍ズームともなると、鳥撮りへの応用が気になる。
広角端でこんな画角だが、
望遠端ではここまでになる。さすがに望遠端では暗くなるが、昼戦ならば問題はない。問題は、むしろAFが迷うと、MFで凌げない点だ。MFでの操作性が、今まで扱ってきた全てのコンデジの中でも最悪級で、実質使いものにならないのだ。これは本当に弱る。藪の中の鳥を追いかけることは難しい。まあ、僕の場合は旅カメラとして使いたいので、あまりややこしい被写体には遭わないだろうが。
跨線橋の上から、ちょうど沈みかけている
夕陽を追う。S1もQX10も、撮像素子のサイズはよくある1/2.3インチなので、ダイナミックレンジはやはり狭い。
夕陽は見事に”溶けた飴”だ。夕陽と、京急電車とを入れてみる。
QX10で。
Finepix S1で。視点の違いは、金網を超えられないS1と、一脚を立てて超えられるQX10の違いだ。一応、S1用にもリモコンアプリはあるのだが、物が重すぎて、こうは使えない。アプリの出来も微妙だ。
日が落ちきった頃、三崎口駅まで歩き、そこから帰宅した。