宿から赤壁を見て、フェリーに間に合うには、タクシーを使うしか無い。手っ取り早く、金で解決する、大人の観光を期す我々だった。
朝、
宿の部屋からの眺めは良い。
朝食までの時間を使って、ホテル真正面にある
浜辺へと降りてみた。最初は自転車で降っていたのだが、浜辺への細い道が落ち葉落枝だらけの急傾斜だ。これは滑ると直感し、自転車は置いて降りた。夏場には賑わう浜なのだろう。
ホテルに戻って昼食を取り、輪行準備をしてから、やってきたタクシーに乗り込んだ。タクシーは意外なことにワゴンタイプで、すべての荷物を収容できる。これで、宿に別送を依頼する必要はない。
まずは、島北西部にある最高峰、赤ハゲ山頂上の展望台を目指す。ここも放牧地のまっただ中、牛牛した一帯を抜けた先にある。ここからの眺めは、確かに素晴らしい。北を見ると、この知夫里島とともにカルデラを形成する、
中ノ島、西ノ島が一望できる。
景勝地赤壁へは、ここから南下するルートを取る。この赤ハゲ山を取り囲むようにして車道があるのだが、幅が大変に狭いため、反時計回りの一通に設定されているのだ。
駐車場にタクシーを止めてもらい、赤壁に。
赤壁展望台への道が、既に良い。牛が勝手に道路を通って移動しないように、柵が堅固に作られている。出入口も、人しか通れないように、コの字型になっているのだ。
赤壁を見下ろす展望台はあるが、実はその先、ギリギリまで進める。ギリギリまで行かないと赤壁の良さはわからないという、タクシー運転手の勧めに従い、ギリギリまで肉薄する。風が強い。
パノラマ写真を撮ってみた。
赤壁は、鉄分豊富な溶岩が露出、酸化され、風雨や波浪によって崩壊した結果出来たもので、このように赤い露岩そのものは、知夫里島の方方で見かけた。しかし、立地の物凄さは、確かに見ものだ。風が強すぎて、斜面を下ってくる沢の水が吹き上げられ、まるで雨のように撒き散らかされている。
赤壁を堪能し、タクシーで
来居港に送ってもらう。やがてフェリーしらしまが来て、終に隠岐ともお別れだ。また来るときはあるのだろうか。
フェリーで誤算だったのは、なぜか学生が物凄く多くて、船室で寝転ぶスペースどころか座るそれさえ無さそうだ。もっと詰めればとも思ったが、学生さんって荷物が多いのだよね。既に相当詰めてたし。というわけで、船室に寝転ぶのは諦めた。2Fのロビーの地べたに転がって、
宿で作ってもらった弁当を使う。シンプルだが美味しかった。料理は悪くない宿だった。船上でデッキをウロウロしていたら、途中で
くにがとすれ違った。
到着は境港。こば氏、小十郎氏とはまた再来週合うので、簡単に手を振って別れる。
境港線に乗り込んだ。本土の天気は良くない。このまま宿を取った鳥取市に向かう。
米子駅で特急が来るまでの間に、まだ物足りなかったので肉うどんを啜った。特急で鳥取市に入る。スタバの存在しない最後の県だというのに、想像よりずっと拓けた地だった。宿は、駅前のスーパーホテル。部屋は標準的なのだが、気が利いているのがコンセントが多く、しかも標準で充電用ACアダプタがあること。これでドコモ機/au機/microBメスの端子を使える。実は、我がG'z One Type-Xの充電ケーブルも忘れ、普段は使わないにしても緊急時には使いたいので、ずっと電源を切ってあった。もうそんな心配をする必要はない。素晴らしいぞ、スーパーホテル。もうここに住みたい。