我が策源地である境川。その下流、藤沢橋のほど近くに、時宗総本山として名高い遊行寺がある。そのことは、以前から知っていた。境川から、江ノ島に抜けようとすると、遊行寺の真ん前を通過するからだ。だが、未だに入ったことはない。一度は行ってみたいではないか。
ということで、ピナレロくんを、いつもの境川へと向けた。頭上を時折、黒い雲が流れてゆく状況だが……、まあ大丈夫だろう。
境川は、暖かな風が通り、いい塩梅だ。道端の
芝桜は、まだまだ見頃。
いつもの、清流学園前休憩所を通り過ぎ、ずっと川沿いに下り、突き当たった車道を左に折れて進むと、もう
遊行寺がある。正式名は清浄光寺だが、開祖遊行上人に由来する遊行寺の通名の方が有名だろう。
参道には
八重桜が立ち並んでいる。くすんだ天気は残念だが、淡い桜色は、ソメイヨシノよりもむしろ心地よい。季節柄、
躑躅も赤いワンポイントを添えている。
参道の脇には、いくつかの子院があり、また墓地もある。墓地には歴史上著名な人物のそれもある。
石畳の、クリート殺しの参道を登り切ると、形式的には山門があるはずだが、扉はなく脇柱のみだ。潜ると、遊行寺の広い境内が見渡せる。
目立つのが、この
大銀杏。このデカさと太さには圧倒される。樹勢も盛んで、この広場を占拠せんという勢いだ。
本堂も威厳あるデカさだ。
境内の建物は、残念ながらほとんどが明治の大火で消失し、残されているのは江戸期建立という
中雀門くらいらしい。その代わりと言うとなんだが、Ingressのポータルが結構密集していた。
境内には
味わい深い石像が数多く、史跡も多い。今日は時間を取れなかったが、また来たい。
夕陽は望めそうにない天気なので、まっすぐに帰る。
鷺舞橋の休憩所で小休止はする。こうして見ると、気の利いたデザインだ。
ふと目を留めたのが、
菖蒲。もう、咲き始めているのだな。