Strange Days

2016年春 九州南方ツーリング6日目

2016年05月04日(水曜日) 23時04分 , 自転車 ( 自転車旅行記 ) 天気:快晴続く

 今日明日と、後半戦の山場だ。今日は延岡から佐伯まで走る。ルートは迷ったが、山越えを選んだ。


 昨日の嵐など、「なんかあったっけ?」というような、穏やかな朝だ。今日明日くらいまでは、好天に恵まれそう。
 今日はこの延岡から、北の佐伯まで走る。ルートは2通り。一つは海沿いに向かうルート。もう一つは日豊本線と並走するR10を通る山越えルートだ。最初、気分的に海沿いだろうと考えていたのだが、地図を調べるとピークがいくつもある、かなりきついルートであることが見て取れた。一方、山越えルートは、実はそこまでひどくないピークを一つ超えるだけ。流石に鉄道が走っているだけに、実は緩やかなのだ。艱難辛苦を我が身に貸すのが目的じゃ無し、ならばR10を使おう。
 R10を走ってゆく。市街地を抜ける手前に、わざわざ自転車歩行者専用のトンネルがあるくらい、自転車には走りやすい道だった。
 最初、北に向かっていた道が、西に、内陸に向かい始めた辺りに、西郷隆盛宿陣跡資料館がある。ここは、熊本を逐われ、人吉、都築と敗れた薩軍が、宮崎最後の拠点を置いた場所。敗北を悟った西郷は、ここで薩軍の解隊を決し、なお再起を望む兵卒とともに、可愛岳の突破を敢行する。これが解隊を決するの場面を再現したもの。
 さて、この先の道は、ダラダラと上り調子になる。直ぐ側の日豊本線も、特急電車がよじ登ってゆく
 しばらく登った辺りで、やたら混雑していた場所があった。道の駅がある。道の駅はゆまは、オープン間もない真新しい施設だった。入って、コーヒーを飲んだりして、少し休憩を取った。
 ゆるゆると軽く緩急を伴った坂を登ってゆく。どれくらい緩いかというと、フロントをアウターからほとんど落としていない。全く落とさなかったかというとそうでもないが。
 登りきったのは、重岡駅を過ぎた辺りだったろうか。この重岡駅の時刻表を何の気なしに見て、その過酷さに足が震える思いだった。
 下り始める。登りよりは余裕があり、また道行きの心配が減ったこともあって、脇見する余裕も出来た。道沿いには、山中の小天地が点在し、心地よい。旅の自転車、ポケロケは、こういう情況にこそふさわしい。
 そろそろお腹が空いてきたな、という頃に、直川に到着。カブトムシ推し。ここの物産館でカブトムシパンを買い食い。幸いなことに、形はナニだが、材料は普通の菓子パンのそれだった。
 佐伯へと下ってゆく途中に、興味深い場所があった。くらぱんという、評判の高いパン屋さん。寄ってみたが、AM7:00~AM11:00、しかも週半分休みという凄い営業時間なので、覗けず。予めわかっていたので、今日は確認のみのつもりだった。
 佐伯市街に近づくと、R10はまるで嫌ったかのように内陸へと反転してしまうので、ここで別れてR217に乗り換える。といっても、実際には道なりに行けばそのまま乗り換えてしまうのだが。この辺は長閑で落ち着く
 地図を見ながら走っていたのだが、十三重塔という記載に気づき、そこに寄ってみることにした。城跡に向かう道から逸れ、内陸に走ると、小高い場所にあった。なにこれなおっさんが記念撮影する!
 宿は間近いので、その前に佐伯城跡に登ってみた。案内板を見て分かるように、結構距離があるな。ま、何とかなるだろう。サイクリングシューズだけど。
 何の気なしに独歩の碑の道というルートを登り始めたら、これが未舗装路でやがんの。疲労困憊しつつ登りきると、その苦行に見合った眺めが待っていた
 ホテルにチェックインし、なんか外出するのも辛いので、まずホテルのレストランでビーフシチューとビールをやって、明日最後の戦いへと英気を養った。今日の総括としては、R10は思ったより楽しい道だったということだろう。

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