最終日は、やっぱ金閣寺行っておきたいよねと、あまり深く考えずに歩き出したのだが。
今日は横浜に戻るだけだが、まあ金閣寺くらい見ておくか。という真にテキトーかつ向こう見ずな気持ちで、宿を出た。
地図を見ると、二条城、京都御所が割と近い。そこまで、大路ではなく小路を取って歩く。
家々の間に小社がビシっとばかりに収まっていて、古都いいよなと思う。
なんてこと無い民家の佇まいが、既に良い。逆に景観に配慮しております! ってな感じで構えた感じの家には、あまり魅力を感じない。旅行者の勝手な感想だ。
なんだかわからない、
手作り感と多国籍感を醸し出した店。ビストロらしい。大泉洋みたいな店主が『バッカじゃねえの?』とか勝手なことを喚き散らしていたら楽しい。
ここは本能寺跡。信長の遭難後、本能寺は移転されたか、ここにない。
小路を抜けてゆくと、急に視界が開け、
二条城が見えた。京都所司代とともに江戸幕府の京支配の要で、その豪壮さは大変なものだ。
城門からこの有様で、城としてと言うよりは、徳川家の権威の出張所という在り方だったようだ。
御殿の屋根のでかいこと。内部は
天井の飾り金具にもきめ細かな装飾がされており、投入された財力の巨大さに目をむく。御殿の頂点には
菊の御紋が輝いているが、その前は当然三つ葉葵だったそうな。
庭は小堀遠州作。
さて、足を東に向けよう。いや待ってくれ、たしかに最初は金閣寺を目指すと言った。だがたとえたどり着いても、京都駅に引き返すのは骨だ。その分を京都御所に振り向けるのは、実は戦略的な勝利と言えないだろうか?(言えません)
お腹が空いたなあと思いつつ、東にフラフラ歩いてゆく。
味のある店が多い。残念なのは開店してないことだが。
御所に近づく。御所は二条城よりさらに広く、全体はよく整備された公園になっている。
南西の隅にある閑院宮邸跡。森林の間に、こういった屋敷が点在している雰囲気だ。
敷地内は
広い露地が南北に走っている。
いったん抜け、飯処を求めて彷徨う。小洒落た店は多いし、
目を引く建物も多い。ここは日本聖公会アグネス教会。飯処は方々にあるのだが、流石にお高いな。それと、なぜか沿道にやたら人が多い。
京都駅伝か。そら多いだろうよ。落ち着かないなあとぼやきつつ歩き回り、遂には地下鉄駅近くの松屋にまで堕落した。良いんだよ、美味しくて安いじゃろうが!
さて腹を満たした。改めて京都御所に、北側から再突入した。ここは既に皇室財産ではなく、宮内庁の管理する国有財産だ。
自転車でのんびり通過する人も多い。
御殿の周囲は一際広い露地になっている。避難所には最適だろう。なんに使うのか、
小さめの唐門もある。御殿の一般公開は期日限定で、今日は立ち入れなかったが、常設の施設がいくつかある。
さて、見るべきものは見た。いや覚えていろ金閣寺! いつかのリベンジを誓いつつ、京都駅に戻り、新幹線で帰横した。今回も宿題がたっぷり残り、しかし確かに多くのものを見て知った、それなりに満足感のある旅だった。