Strange Days

今夜の観望はサイコー

2000年04月29日(土曜日) 23時59分 星見

 食事と風呂を挟んで2時過ぎ、再びベランダに出た。空はくもりが少なく、風も弱い。シンチレーションも悪くない。この時刻には既にさそり座が南中している。早速M4に挑んだが、このMIZAR20*80でもまだ見えない。M4との戦いは、いずれ8インチ級シュミカセ購入の時まで待たざるを得ないだろう。
 視線をサソリのしっぽの方に向け、M7をなんの気なしに視界に入れた。これは......今まで見たこともないくらい明瞭に、細かい微光星に取り囲まれた星々の集団が飛び込んできた。思わず、うぉ、すげー、とかなんとか、近所迷惑にならないくらいの声をあげていた。それくらいその光景は美しく、2度と忘れられないだろうと思えた。昨夜100EDで見たときより、さらに暗い星まで見えていた。これでプレヤデス星団なんか見てたら死んでたね。
 比較のために後で100EDも出してみたが、こちらでも同じくらいよく見えた。シーイングが昨夜よりいいようだ。さらにM7も難なく発見する。M22もちゃんと識別できた(相変わらず淡い"星雲"にしか見えなかったが)。M8も淡い明かりを感じとれた。いて座のもっとも豊穣な方向、銀河系断面(つまり天の川)方面を散歩してみた。細かい星々と、それを取り囲むようにして雲のようにぶちまけられた微光星が、視界一杯にひろがっている。恐らく、いくつかはM天体も目にしているに違いない。シーイングのいい田舎で見てみたいものだ。
 MIZAR20*80+カメラ三脚の組み合わせは、どう考えても100EDより軽量だ。そこで肩に担いで近所の観測ポイントを探してみた。街灯が多くて閉口したが、一軒の家の前の空き地でちょうど明かりが途切れ、数少ない適地に思えた。早速三脚を展開し、いて座方面に向けてみた。うん、良く見える。さらに天頂付近にも向けてみたが、このカメラ三脚ではちとつらすぎる。80°が限界だろう。さらに部屋の前で北天にも向けてみた。こちらもまことに美しいものだ。
 やがて夜が明けてきたので、ようやく今夜の観望も終了した。



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