Strange Days

2000年04月27日(木曜日)

今夜の観望

23時12分 星見

 帰宅する頃には春特有の薄雲のかかった夜空が広がっていた。望遠鏡を出してまだ西空にあったオリオン座に向けたが、薄雲と低高度のダブルパンチで冬の神々しいまでの美しさは既にない。
 深夜、ネットーサーフィンでいいページを発見した。アストロアーツのWebページにメシア天体の一覧があった。捜し方や簡単な概要などがあって、非常にためになるページだ。これによると何度挑戦しても敗れ去ってきたM4は6.4等相当。高度にもよるが、横浜の空は6等星までしか見えないのかもしれない。
 このページによると、そのさそり座の東に位置するいて座はM天体の宝庫、しかも見え難い系外星雲ではなく散光星雲、散開星団の密集地帯なのだそうだ。中でも干潟星雲ことM8は大変美しいとか。M4が相変わらず見えないことを確認して、ワイドビノとMIZAR10*42でいて座方面を眺めた。いて座は南斗六星の別名で有名な特徴的な星座なので、あっと言う間に見つかる。そして解説にあるまさにその位置に小さな星々と淡い光の滲みを発見した。
 100EDで眺めてみた。それは確かに散光星雲だった。光はオリオン大星雲よりも淡かったが、確かに美しい光を見た。
 久しぶりに感動した。ビクトル・エミール・フランクルというユダヤ人が、悪名高いドイツのユダヤ人強制収容所での体験から、生きる意味についていくらかの著書を著している。彼は毎日のように同胞が死んでいくのを目の当たりにした経験から、人が生きる意味についてこう書いている。「......あなたが愛して止まない音楽を聴いている瞬間に、生きる意味を考えてみるがいい。その瞬間、あなたは迷うことなく生きることを肯定できるはずだ」 言い換えれば、フランクルは生きる意味というものは通常は考えるなといっているのだ。そしてこの瞬間、僕は確かに人生を肯定するに足るだけのものを見ていた。
 M8を眺めている間に、あっと言う間に夜が明けてしまった。もう4時を過ぎると朝が来る。
 いて座周辺には美しい散開星団がいくつも存在しているという。それをじっくり眺めることが出来る夏が来るのが楽しみだ。

早出

20時11分 暮らし 天気:晴れ

 GW直前の慌ただしい一日だった。今日中にどうしても上げなければならない仕事があり、その関係で1時間ほど早出する羽目にさえなった。午前中に片がついたので早く帰宅しようと思ったのだが、作った書類の不備で差し戻しされるかもしれないなあなどと考えていたら定時になってしまった。ぐはぁ(吐血)。