Strange Days

2000年09月12日(火曜日)

手の海

23時56分 思考

 昨日書いた手の海のことだが、曖昧な記憶で書いたのでかなり間違っていた。あれは原人の類などではなく、今住んでいるアボリジニの人々の先祖が催していたものらしい。また海だけでなく、内陸部の洞窟などでも見られるらしい。しかし日野啓三が見たのが海岸の絶壁に開いた洞窟でのものだったのは確かだ。海と陸の境、つまり人界の果てから、黄泉でもある海へと向けられた手形たち。そういう光景こそ、幻視者が言語化できない真実を幻視するにふさわしいものだと思うのだ。

最後に少し星を見ました

23時55分 星見

 寝る前、2:00頃だったろうか、東向きのフローリング部屋で星を見た。100EDをすっかり高く上った木星に向けた。あれほど晴れやかだった空も、この時刻にはかなりの雲が湧いている。その合間にのぞく木星をLV5で見ると、シンチレーションは安定しているようだ。そこでBORGの2.2倍バローレンズにOr7を着け、ほぼ200倍で眺めてみた。100mmの100EDでは限界に近い。像はさほど明るくは無いが、木星のディテールがかなり良く見えた。色にじみは気にならなかった。しかしこういうシチュエーションではC8EXに一歩譲る。大口径アクロマート屈折、例えば一部で話題のSchwarz150辺りで見たらどんな感じになるんだろう。あるいはニュートン式では。天頂付近の観望も含めて、安価なドブソニアンが気になる今日この頃です。

イエグモ現る

21時33分 暮らし

 洗濯をしていたときのことだ。もう遅い時刻なのでブザーを消して静静と操作をしていると、なにかが視界を過ぎった。目を向けると、あら懐かしい、イエグモ君じゃありませんか。子供の手のひらサイズの中型の奴だ。結構俊敏で大型のイエグモ君はかなりの脅威なのだ。益虫ではあるんだけど、こいつに足元を駆け回られたくは無い。見ていると、洗濯機の裏にもそもそと入り込んでしまった。寝てる間に出てこられると、かなり嫌だな。共存するしかないのだろうか。

中秋の名月

20時31分 星見 天気:くもりのち晴れ

 昼頃までは雨が降りそうなくらいのくもりだったのが、22:00前に帰宅する頃にはすっかり晴れ上がっていた。職場の玄関を出た途端、夜空に白々と冴える満月が目に入った。止むに止まれぬ衝動に駆られた僕は、正門を出てからテレスコを取り出し、それを月に向けた。テレスコで見た月は、周囲に色にじみも少なく、まことに晴れ晴れとした顔で浮かんでいる。後で気づいたのだが、今夜は中秋の名月だった。
 帰宅して、ベランダに出てタカハシ50mmフィールドスコープ(長いので以下T50FSと略)を月に向けた。100EDとかを出そうかと思ったのだが、もう遅いし、満月はディテールを見ても面白くないので、小口径で月全体を愛でることにしたのだ。T50FSでは月の西半球と東半球に、なぜかそれぞれ青と赤の縁がついてしまう。結構いやらしい色にじみだが、僕の場合はこれが気になったことは無い。しばし月を眺めて撤収した。