Strange Days

2000年09月02日(土曜日)

NEW ちょっと観望

23時55分 星見

 すばるが高くなる頃、望遠鏡を空に向けようとした。おや、赤経モーターが動かない。なんと昨日スイッチを切り忘れ、電池切れになっていたのだ。ダメじゃん。
 赤経モーターがないと今のGP赤道儀の構成では微動できない。これは困るので、明日にでも赤経モーターに取り付けるクラッチと微動ノブを買ってこようと思う。あるいは、赤経モーター用のAC電源アダプタを買ってくるか。
 そんなわけで細かく動かせないので、導入するのは大きな天体に限る。もっぱら昴を見た。LV40、SWK22、SW18、そしてWO13.5を取っ替え引っ替え見た。かなり高度があり、かつ透明度が高いので、昴の像はクリアだ。大解像度ではシンチレーションが安定してないのがわかるが、WO13.5くらいまでならなんら問題は無い。散開星団を構成する星の一つ一つが鋭く像を結び、青い光を放っている。見ていて目が痛くなりそうなほどだ。本当に美しい光景だ。こういう美しいものを見たことがなければ、見る気になったことさえもない人がいるというのは、まことに不幸な事だと言わざるを得ない。
 風呂に入り、ビールを開けて、再び望遠鏡をのぞき込んだ。今度はもう地平線から顔を出しているオリオン座を眺めた。オリオン座も大変豪華な星座で、砂時計型のどの頂点を眺めても、明るい恒星が光り輝いている。そしてそのベルトの下の小さな三ツ星は、散光星雲の王様と言うべきオリオン大星雲が鎮座している。今夜はシンチレーションが安定してないので、トラペジウムはやっと分離できる程度だった。しかし低倍率で小三ツ星全体を視界に納めると、周囲に散らばる微光星がそれぞれにワッと声を上げているかのように存在を主張しあい、なんともにぎやかな眺めになる。今夜も満足できる観望だった。

ちょっとテレビを見た

23時48分 テレビ

 23:00からETVでやってる「国宝探訪」。今夜は僕にとってはお馴染みの厳島神社と、そこに平家が奉納した写経を取り上げている。このどちらももちろん国宝だってさ。
 厳島神社は参拝する度に回廊の長さにあきれ果てるが、アレは寝殿造りを模したものなのだそうだ。それでぐるりと回り込んだ回廊の内側は、満潮時には海になる。以前は厳島は全島が神聖視され、人が住むことを禁じられていたそうだ。当然、神社の祭主も本土に住んでいるのだが、必要に応じて舟で直接神社の乗りつけられるようになっている。それで回廊が大きく回り込み、本殿の真正面が空いているのだ。
 この厳島神社に平清盛ら平家一門が奉納したのがいわゆる平家納経だ。これは和紙を赤く染め、そこに金箔、銀箔などをふんだんに使った豪華絢爛なもので、平家一門の富の凄さを見せつけるものだ。その製作手順を再現して見せていたが、非常に根気と注意力を必要とする、見ていて胃が痛くなりそうな作業の連続だ。僕にはとても務まるまい。
 この経の一部の地に用いられている波の文様が、この納経から20年ほど前に製作された後白河法皇らによる別の教典のそれと一致することがわかった。この事は、朝廷に仕えていた工芸者集団を、武門である平家が受け継いだことを示している。恐らく、貴族から武士へという権力の推移の様を表しているのだろう。それにしても美しい。

ぐーたらに過ごした

17時47分 暮らし 天気:晴れ

 昼頃には目覚める心づもりもなくもなかったともいえなくもないかもしれないだが、事実は目覚めたのは15:00過ぎ。あたたたた。
 アパート(を詐称する集合住宅の一種)の前の中学校では、生徒たちがクラブ活動に勤しんでいる。空にはまだ夏の気配が残っているが、秋の匂いも少しずつ漂い始めている。散歩しようかなと思ったが、なんとなくゲームに没入。ダメじゃん。