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Strange Days
2001年07月29日(日曜日)
19時50分
自転車
天気:曇り時々晴れ
今日はBD-1メーリングリストの荒川サイクリングオフなので、朝は6:00起きの予定だった。しかし、前日の夜3:00くらいまで自転車のメンテをやり、その後は一睡も出来ず朝を迎える始末。完徹モードで出撃だ!(ヤケ)
立場駅までBD-1で走り、サドルポストにくくりつけてあるちび輪バッグで即輪行。BD-1イージーカバーに較べると、BD-1本体にベルトをくくりつける方式なので、持ち歩くのは楽だ。が、このベルト、もう少し幅が広くならんもんかね。ハンズでもっと良いベルトを探してみようと思う。このベルトが滑りやすいせいで、改札口に入った途端、BD-1がずるっと滑って轟音を立ててしまった。びびりながら、ホームに降りる。
今日は、新しいサイクリング装備で武装している。パールイズミのパッド入りインナーパンツ、ユニクロの速乾性シャツとチノパン、そしてサイクリング用バックパック。これらの効果を見る意味でも、今日のサイクリングは興味深いものになるだろう。
さて、集合場所は浮間舟渡なる、「この世のどこにあるのだ」という謎駅だ。前日、乗り換え案内オンラインとプロアトラス2000で経路と位置を確認してはいたのだが、なにせ未踏の地故に色々不手際が重なる。一番でかかったのが、渋谷で東急東横線からJR埼京線まで、ざっと数百メートル歩かされたことだ。重いBD-1を持って歩かされるのは拷問だ。たっぷり時間がかかってしまった。いや、実はそれを回避する必殺技があったのだが、それを会得できたのは帰路のことだった。
なんやかんやで、浮間舟渡駅に到着したのは、集合時刻9:00を15分ほども過ぎた頃だった。とりあえずお腹が不穏だったのでトイレを済ませ、改札口を出ると、すぐそこでBD-1を必死に展開している人がいた。話しかけると、やはり今日のオフの参加者だった。にち、と名乗る男性は、ポリッシュの新しげなBD-1に乗っている。この時は気づかなかったが、実はBD-1Wだった。肩を並べて我がBD-1(グラファイト)を展開し、集合場所に急いだ。
集合場所は、駅近くの公園。近づくと、いかにも怪しげな集団が、ミーティングらしきものをやっている。そっと参加すると、にち氏も加わっていた。既に今日の予定、走行中の行動指針などが訓示されているようだ。見回すと、いろんな自転車があるある。BD-1がやはり圧倒的に多い。
「後から来た方は自己紹介を」といわれたので、「マイBD-1の後輪が丸坊主になりそうなので、今日はその止めを刺しに来た」と話した。反応ゼロ(笑)。にち氏はもっと簡潔に自己紹介だけする。これでよかったかも。
さて、「9:30出発」という方針が示されたので、それまでは人の自転車を見て回る。多くのBD-1は、いろんな工夫が成されて、走り易そうになっている。ボトルの取り付け方も様々。一番目立つのが、ML主催者のおのひろき氏のViewPoint。タンデムで、しかも前はリカンベントポジションでストーカー側(操舵不能)、後ろはサドルポジションでキャプテン(操縦側)というキメラな代物。全長が長く、まともに操縦できるんかいなと思っていたが、走っているところを見ると案外に取り回しは楽そうだ。前席側は操舵できないしリカンベントだしで、実は物凄く怖いのではないだろうか。
BD-1勢に次いで多いのが、案外にトレンクルだった。しかもいずれも外付けディレイラー付加改造済みというすさまじい代物。そのうち1台のオーナーは......ああ、あの加藤直之氏が目の前に。中学生の頃からSF小説の挿絵で親しんできた加藤氏が、当たり前のように自転車の話をしているというのは、新鮮な印象があった。ある意味、SF小説家を目の前にするよりインパクトがあった。気後れして話しかけられない。だって「楽園宇宙の伝説」の、初期「グインサーガ」の、「バーサーカー赤方偏移の仮面」のイラストレーターが、目の前にいるんだぜ。
他にもいろんな自転車がいる。折り畳みリカンベント車Sat'R'Dayを駆る外人女性は、本オフの主催者カネギ・ルースさんだ。ステアリングがひざ下にあるこの自転車、慣れるのが大変そうだ。
ほどなく、各車南へと走り出した。
最初は公園の中を走り、すぐに荒川土手のサイクリングロードに出た。広くて走り易い道だ。なにも考えず、ゆっくりペースで走った。
最初の大休憩。特に疲れてなかったが、やはり前夜の徹夜が響いているのか、いまいち意気が挙がらない。しかし、12台のBD-1が並んでいる様は壮観だ。
ここでおの氏がViewPointの前席にミキ氏(だったかな)を乗せて走り出した。両者が踏むと、相当のスピードで加速して行く。ロードバイクをちぎれそうな速さだ。
この辺までは空が曇っていたのだが、そろそろと晴れ始めた。それに伴って気温も上昇してきた。再び走り始める。
今日の新装備、インナーパンツはどうか。果たして効果があるのかどうか疑問だ。締めつける力が強くて、案外に厳しい(笑)。BD-1では元々股間が痛くなることは無かったので、MTBの方で使うのが良さそうだ。
意外だったのはバックパックが快適だったこと。このバックパック、背中との接触面に空気の流路があり、快適なことが売りなのだが、あまり信用してなかった。ところがそのうたい文句通りに快適なのだ。確かに空気が流れることを感じ、汗があまり出ない。非常に快適だ。これはしまなみ海道制覇の大きな助けになってくれそうだ。
この辺から、にち氏と肩を並べて走るようになった。にち氏は元々ママチャリに乗っていたのだが、数ヶ月前にBD-1Wを購入したのだという。あれこれ話しながら走る。いつもの孤独な走りではなかったので、ずいぶん助けられた気がする。
2度目の大休止は、危うく過ぎかかった土手の上。前を行く人が気づいてくれたので、行きすぎずに済んだ。
次は荒川の対岸へと渡る。葛西橋という橋を渡るのだが、歩道が狭く、しかも対向車も多い。危険な場所だ。単独行なら、躊躇無く押して歩いただろう。対向車にすれ違う度に冷や冷やしながら進んだ。しかし中洲に降りれそうなわき道がある、少し太くなった区画で、対抗車を避けようとして段差に車輪を取られてしまった。結果、バックミラー破損。根元からポッキリ逝ってしまった。短い命だったな。しかし、このミラーはあまり役に立たないし、振り返るのはそれほど難しくないと分かったので、もう不要かも。
橋を渡った小さな広場で、ジャスコで昼食を買い、臨海公園に向かうという方針が示された。今度は一般道を通ってジャスコに向かう。
ジャスコの裏手に自転車を停め、昼食の買い出しだ。おにぎりとパックジュースで済ませた。買い物を済ませ、後続車を待ちながら休憩していると、加藤氏から「そのカスク(僕の被っていたカラパッチョを指す)涼しいですか?」と聞かれた。緊張する暇もなく、口はべらべらと「いえ、設置面積が広いので案外に暑いですよ」などと喋りまくる。ああ、あの加藤直之氏と話した。今日はある意味、記念日になりそう......。
一団は、やがて高架下を突っ走り、臨海公園へと至った。そして沖の人工島にわたる橋の下に集合し、昼食タイム。日ざしを避け、潮風が心地よい場所だった。持っていた18*50ISで対岸を見ると、下は小学生くらい、上はマダムクラスのおいしそうな水着姿が(爆)。目の保養である。さらに、沖合いには蜃気楼が出ていた。ここ数日の低温で冷やされていた海水が、今日の日ざしで温められたせいだろう。船が浮き上がったように見え、対岸の巨大構造物(コンビナート? 橋?)が、崖のように立ち上がって見えた。滅多にない見ものだった。
この辺でちらほらと帰る人が。僕もにち氏とともにこの辺でお分かれだ。にち氏共々、臨海公園駅に急いだ。
東京駅の乗り換えではずっと歩かねばならないという話だが、にち氏の提案で新方式を試すことにした。長い距離を移動するときは、前輪とハンドルを出し、サドルを持って歩こうというのだ。これが非常に楽だった。これからは、輪行時に有効なテクニックになりそうだ。
にち氏とは横浜駅でお別れ。また一緒に走りましょう。ちょっと走り足りなかった僕は、戸塚で降り、地下鉄ではなく自走で帰宅した。今日も凄く楽しかったな。