Strange Days

2003年07月05日(土曜日)

伊豆大島オンロードツアー(1日目)

00時00分 自転車 天気:いい感じ

大島上陸


 寝入ってすぐ、船が揺れ始めた。それほど大きくは無いのだが、意外に周期が小さく、気に障る。おかげで目がさめてしまった。そのままうとうとしながら、起床時間を迎えた。
 身支度して、デッキに上がった。雨は降ってないし、天気は悪くない。一時はどうなることかと思ったが。
 5:00過ぎに上陸。各自の荷物を持って、伊豆大島に足跡を記す。去年の秋以来の再訪だ。BD-1を転がして、迎えにきた宿(去年と同じ)のトラックとマイクロバスに、トラックには自転車、バスには人員と荷物が乗り込んだ。しかしトラックに自転車が乗り切らず、BD-1を抱えてバスに乗り込む破目になった。
 宿に到着する。1F(玄関からは下階)の部屋に荷物を置き、しばし休息する。スケジュールは全体的に遅れつつあり、昼食、出発時間共に後ろにずれている。時間があるのと、着替えをしたかったので、一風呂浴びる。

大島砂漠(のバス停)へ


 出発は9:00前後になった。各自の自転車にまたがって、いよいよ伊豆大島一周道路へと走り出した。大島砂漠への入り口までは、今まで通ってきたルートと変わらないようだ。
 途中までは、海沿いの車道通行禁止のコースを走る。そんなコースだから、騒音とは無縁で(そもそも車道でも車が極端に少ない)、景色を楽しみながら走ってゆけた。道に海藻が堂々と干されていたりする。
 一周道路に入り、途中の大島公園で休止。ここで興味のあったSoftrideに試乗させてもらった。シート下にサスが入ったロードバイクという感じ。ロングライドでは有利だろう。変わった形に興味が集まったのか、ここで試乗要望が続出していた。
 再び走り出す。これからはかなりの登り基調で、ヒルクライムに激弱な僕には辛い展開が続く。たまたまペースが似通ったのか、先頭集団は男衆が組んで進んでいった。
 GPSを眺めながら、そろそろこの辺かなあ、などと思い始めた頃、前方に大きな土管のようなものが見えてきた。ここが大島砂漠のバス停だった。ここは、去年の大島砂漠ダウンヒルでの、車道への脱出口だったところだ。しかし既に先客がいた。例のTCAの一団だった。なんだか同じコースを走っているようだ。こちらは年配の方が多い。
 待つほども無く、後続が到着する。登りの多いルートだったが、みんな楽しそうだ。バス停(そういえばまだ機能しているのだろうか。バスを一台も見ていない)でしばらく休憩を取った。
 なんとはなしに女性たちと大島砂漠のことを話していたら、記念写真を撮りたいということになって砂漠の方に少し入ってみようということになった。カメラを委ねられ、砂漠と三原山を背景に、何枚か撮り合った。

波浮港


 再び出発。昼食場所の波浮港に向かう途中、筆島を望む展望台で、次の小休止を取った。筆島、というのは、大島の沖合いにぽつんと立つ、文字通り筆のように屹立する小島だ。なんか、大波で倒壊しそうな危うさがある。
 展望台から再出発する。一周道路を離れ、波浮港へと下る道を進んで行く。ほどなく、波浮港へと到着した。
 大島全体の時間の流れも、いい加減本土とは異なるものだった。しかしこの波浮はさらに時の流れが緩やかに、半ばまどろむように流れて行く場所だった。小さな入り江に抱かれた小さな港町が、曇がちの空から降り注ぐ柔らかな光に浮かんでいる。僕は瀬戸内の育ちだから、あの箱庭のような風景を思い出した。外洋に浮かぶ島の光景とは思えないくらい、穏やかな姿だった。
 昼食場所は、この港に面した商店街(まるで30年ばかりタイムスリップしてしまったかのような場所)にある寿司屋だった。長い年月を経て暗色になった階段を上り、面白い形の欄干を持つ2階席へと案内された。予め予約が入れられており、待つほども無く寿司がやってきた。こんなに遠く離れているのに、なぜか江戸前寿司と名乗っている。まあ、東京ではあるし(そういう問題では)。
 昼食の後は、この小さな商店街をぶらつく。わずかな観光客の他は、我々だけだ。通りの突き当たりにある肉屋で、揚げたてのコロッケが手に入るという。少し待って手に入ったコロッケは、揚げたての熱々で美味しかった。ここで、自転車ツーリングで休憩といえばアイスだよな、ということになり、各々店を回って(開いている店は少なかった)アイスを手に入れる。一番欲しかったチョコ最中が無かったので、カップアイスで我慢だ。でもうまい。日差しが見え隠れし、気温が上昇気味だったので、このアイスはまさに甘露だった。

サイクリングロード


 波浮港から一周道路までの間、少しの間海沿いの遊歩道を走った。ちょっと砂が浮いていたが、ロードバイクでも問題は無いくらいだ。
 それから一周道路を走り、やがて大島温泉へと着く。去年入った露天風呂がある場所だ。今は寄らないが、後で自由時間に来ることも出来るそうだ。この大島温泉の公園で、しばらく小休止を取った。
 ここからは海沿いのサイクリングロードを進んで行く。やや荒れ気味だったが、それなりに整備された道が、岡田(おかた)港付近まで続いているのだ。車にも、対向車にも悩まされること無く、終点までのんびり走りきった。
 終点はトイレのある駐車場。ここから宿まではしばしの登りだった。この道も良い。ゆっくり登って、やがて宿へと帰りついた。

早速宴会、だが


 この後はシュノーケリング、温泉行きなど、一応のメニューはあるものの、自由時間となった。大半が温泉行きを選ぶ中、山崎氏はなんともう一度伊豆大島周回を決意。今からですか。あの登りを込みで考えて、このやる気。気合の入ったローディーはやはり違う。
 温泉では、前回露天風呂に入ったので、今回はパス。内湯だけに入る。髪を洗い、ジャグジーなどを使っていたら、少しのぼせ気味になった。さっさと上がると、休憩室には既に丹羽氏らがぐでーっと横になっていた。ビールを買って合流する。入浴していたメンバーが集まり、だんだんビールの缶が増えてきた。夕食がすぐ後なので、ここではさすがにセーブした。
 宿に帰って、ほどなく宴会、いや夕食が始まった。去年も思ったのだが、明日葉がうまい。なんというか、石油系の美味さというか(なんだそれは)。特にてんぷらがいいなあ。
 既に缶ビール1本を空けて、夕食にも小ジョッキをつけた。夕食が終わり、さあ騒ぐぞというところで、凄え眠気に襲撃され、ダウン。しばらくテーブルの横で鮪と化していた。
 ふと気づくと、もう20:00過ぎ。まだ宴会は続いている。茶を飲みながらその輪に加わった。ふと目を別のテーブルにやると、丹羽氏が明日の昼食にするチリビーンズを茹でていた。Q女史は? その向こうで鮪になってました(お情けで写真掲載は見送ろう)。
 21:00過ぎに、一度お開きになりかかったときに、僕は自室に戻った。しかし宴会はその後も続いていたようだ。
 布団を引いて横になったが、なぜか眠れず、朝まで断続的に寝ただけだった。