Strange Days

2006年04月15日(土曜日)

宇都宮ロングライド~栄光の餃子宴会編

23時55分 自転車 天気:くもりのち晴れ

 なんと4:00起床。最近、休みとなると『午前の天気はどうだったかなあ』というくらいに朝寝を決め込んでいた俺様だが、今日はさすがに早起きを強いられるのだ。なにせ宇都宮ロングライドだ。去年、左膝を痛めて断念した因縁の企画だ。今年は右を痛めてダメかもと思っていたが、ポジションの見直しやペダリングテクの改善により、このところ再発して無い。まあ、行ける所まで行こう。
 130km以上を走る企画なので、自転車はもちろんMR-4F改を選択した。さて、ポジション見直しが、吉と出るか凶と出るか。荷物はフリーパックスポーツに詰めて運ぶ。
 5:30過ぎの東海道線で東京駅まで出て、葛西臨海公園に向かう京葉線ホームまでひたすら歩く。いつもながら、 何かの嫌がらせかと言いたくなるほどの距離だ。
 7:00前に葛西臨海公園につくと、駅前には既に物好きな人々が集合中だった。今回はまき氏がBikeFridayのタンデムで参加するのを始め、参加者の過半数がBikeFridayでという、一大BikeFriday祭と化していた。リカンベント勢も多い。止む無く、一人GIANT小祭を細々と侘しくも開催する我輩であった。
 途中合流、欠席者を除いても15人の大所帯だ。が、ほとんどの区画は川沿いの一本道のはず。迷うことは無いだろう。
 まず江戸川に出て、そこからはひたすら川沿いに北上する。江戸川のサイクリングロードは状態が良く、また通行人や対向車も極めて少なく、快適に走れた。その点だけは。だが、もっと大きな試練が、我々を待ち受けていた。それは強い向かい風だった。
 予報では、北東の風やや強しということで、覚悟はしていた。が、それでも向かい風のプレッシャーは想像以上で、状態のいいサイクリングロードを走っているのに、17km/h以下、ともすると15km/hの世界に突入する有様だった。正直、先頭を引いたりしながら、もう少し出してもいいんじゃないかいと思ったものだ。が、結果からいえば、ここで消耗を抑えたのは大正解だった。
 途中、寅さん記念館で小休止。今回、マメに小休止を取るという作戦だった。最後の方になると守られなくなったが、午後に入るまではこの作戦で休息をとりながら走られたので、疲労を急速に溜めなくて済んだ。それでも、向かい風のダメージは、段々と足に蓄積されていったのだが。午前のうちは『どこで輪行するかが問題だ』という意識が強かった。これは今年もダメだなと悲観していたのだった。
 今回はCaplio GX8を持って行ったので、走りながらの撮影をしばしば試みた。最近発見したのだが、このカメラは縦位置だと、片手での撮影が非常に簡単なのだ。これは振り返っての一枚
 何度か休憩と経路の確認を行う。今回は首謀者のにち氏、加藤氏の功績が大だった。
 走りながら嬉しかったのが、沿道の菜の花が盛りで、美しかったことだ。思わず歓声を上げる場面もあった。
 途中で戸田の谷口氏*1、Kimrin女史が合流。さらにコンビニ休憩中、我輩がから揚げを貪り食っていたら、MR-4Fに乗ったすずきなおし氏が合流してきた。いよいよGIANT小祭の絶賛開催中だ。
 トイレ休憩のために立ち寄った、龍Q館なる施設。R16の地下に沿って貫通している、巨大な地下トンネルに関する施設だとか。自衛隊の進撃路かな。
 走りながら、前後の写真をバシバシ撮りながら進む。美味しい構図になった一枚。水平が出てないものが多いが、カンベンしろ。前はこんな感じ。強い向かい風の中だったが、咲き揃った菜の花の中を突っ切って走るのは、気持ちが良かった。どうでもいいことだが、直前を行くうっきー氏のヘルメットを見つめていると、どうしても吉野家のことが頭に浮かんでしまう。この写真に遠く写っているのが、昼食場所の関宿城址公園だ。時間は短く、わずか20分ほど。ここで噂のMAXコーヒーを見つけた我輩は、大喜びで買ってきて見せびらかした。激甘という噂のコーヒーだったが、確かに普通のジョージアがブラックコーヒーに思えるほどの甘さだった。しかし、これでも独立系だった頃よりは控えめになったとか。なんでこんなに甘いのよ?
 途中で左岸から右岸に渡り、さらに利根川へと入る。この辺りから、風は弱まり、さらには一時西に向かった関係で追い風にすらなり、巡航速度は大いに高まった。この辺から、日暮れまでには到着できるのでは、という希望が生まれてきた。
 走り続けてたどり着いたのが、渡良瀬遊水地だった。広い池の真ん中を、道が突っ切っている。初めて来たが、凄い光景だ。
 渡良瀬遊水地を過ぎると、ほとんど一般道を走ることになった。やけにスケールの大きな風景の中を走り、気持ちのいい木陰を駆け抜ける。風は弱まり、代わりに気温が高まってきたので、助けられている気分だった。コンビニ休憩で、愛車を撮る。
 この辺で、首謀者にち氏は痛恨の断念。股関節に異常を感じていたとか。ありとあらゆるイベントで、勇気ある撤退を繰り返してきた我輩には、その気持ちは良く分かる。でも次回へのネタが出来たという声も。
 謎のメンチカツバーガーポイントを過ぎ、思川沿いに宇都宮に向かう。最後の行程だ。思川のサイクリングロードを探し、そこに出るまでにちょっとした冒険をする。最初のうちは川沿いのサイクリングロードを通っていたが、路面状態が悪く、狭いので、一般道に切り替える。こちらはなかなか快適だった。
 最後の17kmほどは、交通量の多いR4に出て、突っ走った。道は十分に広く、快適ではあったが、車のプレッシャーを強く感じた。それと、なぜかこの最後の道が、一番つらかった。なぜか走っても走っても距離が縮まらないという印象が残った。沿道はひたすら同じような市街地だったし、次第に日も暮れてきたから、心理的にあせり始めていたのだろう。しかし、地元民のhai氏による先導で、ついに宇都宮駅の威容*2を目の当たりにすることが出来た。最後の最後におやじ殿転倒というアクシデントはあったが、全員まあまあ無事に到着できた。走行距離は140km。
 駅前の駐輪場に自転車を入れ、近くの餃子屋に入る。予約しておいてくれたにち氏、ハナ女史らの断念組が待っていてくれた。まずは中ジョッキ*3で乾杯! 今までに無く、黄金色の液体*4が上手く感じた。文字通り、五体に染み渡る。
 餃子を貪り食らう。前回では途中で輪行となったので、皆エネルギーが余り、激食となったそうだが、今回はそれさえも枯渇したのか、そこそこの宴となった。しかし、宇都宮餃子は普通に美味い。餃子のレベルとしては中華街を抱える横浜の方が高い気がするのだが、日本人の口に合ったアレンジになっていると思う。
 そこそこで店を出て、自転車の輪行準備をしてから、上野行きの宇都宮線、山手線で東京、東海道線で戸塚と乗り継いで帰宅した。湘南ライナーがあれば話が早いのだが、新宿駅の工事の影響で、今日に限って運休なのだ。しかし、なんとか日付が変わる頃には帰宅できた。
 今回、太巻きバーテープ*5、浅踏みペダリング*6の2大秘策を試したのだが、そのいずれも当たりだったと感じた。これでGWのサイクリングも乗り切れそうだ。
 しかし、これほどの人数の長距離サイクリング、引率者は大変な忍耐を必要とされただろう。御礼申し上げます。終わってみれば、楽しかったな。