Strange Days

2009年03月10日(火曜日)

SP-590UZ

23時55分 デジタルカメラ 天気:くもりのち晴れ

 FH20を手離すことにして、では結局Powershot S3ISの後継はどうするという問題に関しては、振り出しに戻ってしまった。
 順当ならばS3ISの系列であるSX10辺りにするのが無難だ。コンデジとしての完成度は高く、S3ISでの不満点がほぼ解消されている。しかし唯一最大の欠点が、その重量。電池込みだと600gを超えるなんて、本当にコンデジなのか。下手しなくてもオリンパスの軽量一眼デジカメより重くなるくらいだ。
 ここで、もう一度要件を振り返ると。1)28mm以下の広角端、2)500mm超程度の望遠端、3)AA電池駆動、4)見やすいEVF、5)一眼寄りの操作性、6)手ぶれ防止、7)バリアブル背面画面、というものがある。重要度もこの順だ。旅先で撮りたいものを撮れなかったという不満を振り返ると、まずはズーム域の広さを求めたいし、広角性能も欲しい。旅行用という性格から、AA電池駆動も欲しい。EVFも僕の使い方だと非常に便利*1なので欲しい。一眼寄りの操作性というのは、裏を返せばメニューを辿っての設定変更を出来るだけやりたくないということだ。D90だとやりたいことの大半はダイヤルとボタンの組み合わせで事足りる。しかしメニューインタフェースでも非常に出来がよければ別かもしれない。手ぶれ防止は、レンズがものすごく明るければ要らないかもしれないが、やはり夜間の撮影では欲しいし、望遠端では必須に近い。バリアブル画面もあれば非常に便利で、変な撮り方が出来て好きだ。が、実際には展開すること自体が面倒で使わないことも多いし、無ければ無いで済むくらいの軽さではある。
 そういう目で見ると、SX10はすべての要件を満たしているのだな。操作性は悪くなかったし、EVFも比較的見やすいものだった。だから、重量増を呑んでこれを買おうかと思っていたのだが。
 昨日の記事へのいっとく氏のコメントで、オリンパスSP-590UZの存在を思い出した。26mmから26倍というかなり狂気に満ちたズーム域を持った機械だ。上の要件で言えばバリアブル背面画面以外はすべて満たしている。問題の重量も、SX10の590g*2に対して435gと相当軽い。いいね。
 問題は2点。一つはメモリカードが相変わらずxDなこと。いい加減、富士みたいにSDとデュアルにしても罰は当たらんと思うが。でもマイクロSDを使えるアダプタがついてくるので、それほどの弱点ではない。
 もう一点は、個人的にはオリンパスの機械であること。ずっと前にこの機械のご先祖様を触ったとき、動作の遅さとチープさに衝撃を受けたことがある。ちょっとトラウマになってさえいるくらいだ。だから、今回も570UZをほとんど検討しなかったのだ。でもあれから3年は経って、さすがに改善されているだろう。実際にモノを手にとってみたい。
 というわけで、これがS3IS後継として最右翼に立った。続いてSX10なのは変わらず。後は電池の問題を除けば、ニコンのP90か。
 ここで考え所なのは、既にこのセグメントには軽量一眼デジカメと重なっているということだ。撮像素子のサイズを考えても、写真を撮るということに関してはさすがに一眼に負けるはずだ。例えば先日手に取る機会があったPentaxのk-mの場合、上の要件で言えば背面画面がバリアブルでないこと以外は満たしていそうだ。光学ファインダーはさすがにEVFより視認性が高いだろうし、操作性も一眼としてのそれを確保しているはず。ズーム域はレンズ交換を呑めば思うがままだ。なんといってもAA駆動なのが大きい。一方でフォーサーズも軽量機が豊富なので、*3大いに気になる。最近発表されたオリンパスE-620なんざAA駆動以外は全部入りだ。AA駆動を外して、予備電池を幾つか持ち歩くというのも手だ。
 が、やはりレンズ交換式はレンズ交換ありきで、オールインワンで手軽に扱いたいという要望に反する面もある。広いズーム域を実現するためには、軽さを望めばレンズを2本に分割せねばならず、1本で済ませるには重い広ズーム域レンズを着けねばならない。普通に旅行するならともかく、自転車ツーリングでそれは辛い。
 ということで、やはり590UZが最右翼であることは間違いない。k-mにせよE-620にせよ、これとは別に欲しいけどな。
 操作性を確かめて問題なければ、ちょっと値が落ち着くのを待って買おうと思う。