Strange Days

2009年08月19日(水曜日)

出雲から呉へと鉄路で帰る

21時26分 , デジタルカメラ 天気:好天続く

 出雲を離れる日が来た。二日ではぜんぜん物足りない。暑すぎて距離を伸ばせなかったのもある。やはり観光には体力が必要だ。それと、今回は出雲市を拠点にしたが、観光地はむしろ米子、松江周辺に多いので、松江市街を拠点にする方が良いかもしれない。
 さて、ホテルを出る前に、フロントにトラベスケースの返送をお願いする。珍しく、元払いでも受け付けてくれた。小さなホテルだと着払いしか扱わないものだが。
 荷物は着替え類と電子機器だけだ。それらを背負ってホテルを出た。
 出雲市から米子行きに乗る。さあ、半日掛りの電車の旅が始まる。
 宍道で木次線備後落合行きに乗り換える。著名な地名なので駅も大きいかと思いきや、駅員数名の小さな駅だった。ここで弁当を買おうという野望は潰えた。出発駅で買うべきだった。
 備後落合まで、電車はのんびりと走ってゆく。この車両には、電車の旅を楽しもうと乗り込んだと思しき、主に中高年の男女が散見された。車窓の風景は、せせこましくも愛らしい、典型的な中国山地の眺めになってくる。
 途中、比較的アグレッシヴに周囲と交歓しているおっさんに、記念撮影をしてもらう。これは出雲八代辺りだったか。なんの気なしに駅舎に目をやると、おおっと言うものが。乗りたかった。
 出雲横田辺りだったと思うが、ここで2両編成っきりの電車を切り離し、後ろの1両は宍道への折り返し便になる。
 電車は出雲坂根にさしかかる。ここら辺が木次線の売りで、2重スイッチバックがあるのだ。まず駅でスイッチバックして上り線に移り、わずかに行った山中で2度目のスイッチバックを行う。この写真に見える分岐は2度目のスイッチバックで乗り換える路線だ。今は微速で行き止まりの線路を進行中で、まもなくスイッチバックして乗り換える。スイッチバックの度に運転手が前後に移動するので、1両きりの電車だと助かることだろう。
 木次線と併走しているR314も、ここでおろちループと名づけられた環形路で一気に高度を稼ぐ。それを撮ろうと待ち構えるも、木々が邪魔で中々視界に入らない。しかし、まずループを抜けた先の鉄橋が眼に入り、それからループの全景がようやく見えてきた。
 進んだ三井野原駅は、JR西では最高所にある駅だとか。"トロッコ&サイクリング"の文字が気になるが、この線をトロッコ電車が走っていること、出雲三成にサイクリングターミナルがあることは間違いない。トロッコで輪行できるのか?
 列車は備後落合に着き、ここからは芸備線三次行きに、さらに広島行きに乗り換え、呉まで帰還した。もう夕方だった。
 しかし、出雲の国は、どうやら鉄分多き人に幸をもたらす国らしいぞ。