Strange Days

2011年12月23日(金曜日)

年末の奈良『リア充爆死しろ』ツーリング? 初日

23時41分 , 自転車 , デジタルカメラ 天気:いい天気

 バスは走り続ける。トイレ無しの休憩付きタイプ。乗車時間は7時間弱という設定から、恐らく一睡もできないだろうと思っていた。ところが、案外に寝ていたようだ。休憩の度にトイレに降りたり、隣のおっさんの容赦無い肘打ちに目覚めたりしていたが、それでも3時間程度は寝たんじゃなかろうか。
 京都駅着は、予定よりやや早めだった6:30前後。ここから奈良線に乗り継いだ。連絡良く、8:00前には奈良駅に到着した。意外に早かった。
 さて、朝飯を食いたい。駅前になか卯があったので、カレーうどんを食しながら一人作戦会議を開いた。まだ朝が早く、国宝館の類は開いていまい。そこで、朝早い神社の清々しさを味わおうと、まずは春日大社を襲うことにした。
 Bromptonを東に向ける。奈良は、ちょっとした幹線を除けば、親しみやすい細い路地が碁盤の目のように走る街だ。東に向かっては少しだけ傾斜があったが、Bromptonをゆるゆると走らせていった。
 途中に宿泊するホテルがあるので、荷物の大部分は置いていった。折り畳みザック一つ背負って、更に上る。
 春日大社の下鳥居からは、徒歩で向かった。途中で見かけたせんとくん。つくづくキモいキャラだが、インパクトだけはまさに天下一品だった。ひこにゃんもニャンまげも足元にも及ばない。恐ろしいものだ。
 お社までは相当歩いたが、まだ人気がないうちにたどり着いた。それでも、ちらほら見かけたけど。
 参拝後、国宝館を訪う。この後で思い知るのだが、奈良はつくづく国宝の宝庫なのだ。ここではちょうど春日権現記の公開があった。中世の絵巻物は、時系列の表現が現代から見ると奇妙に思えるものだ。
 さて、東大寺方面に向かおう。その途中で見かけたのが、この味のある建物。国立博物館に付属する施設らしい。
 東大寺へは、一度真南の国立博物館辺りまで下がってから、北上していった。土産物屋近くに適当に駐車したのだが、実は南大門の前にちゃんと駐輪場があった。
 南大門を潜ると、ずっと向こうに大きな建物が見えた。をを、これが大仏殿。手前の中庭を回廊が取り囲んでいる、一種不思議な形式だ。
 注文を潜ると、いよいよ巨大な大仏殿の全貌が明らかになる。中に鎮座するのが、かの奈良の大仏。盧舎那仏、すなわち大日如来なのである。尊いと思う以前に、でかいなあと思うのが人情だ。
 鹿をかき分けながら東に歩くと、人気の少ない、良い感じの参道が伸びている。境内にある八幡宮への参道だ。秋に来たら、美しさに発狂できたかもしれない。
 八幡様から左に折れて進むと、修二会で有名な二月堂がそびえている。ここからの見晴らしは素晴らしいぞ。
 一度山を下り、東大寺ミュージアムを襲った。中は国宝のオンパレードだ。天平時代の仏たちの張り詰めた美に打たれ、頭がクラクラと酩酊してくるようだ。
 次に急いで向かったのは、奈良国立博物館。ここは想像を絶するほど見所の多い博物館で、やはり天平、奈良時代の国宝級仏像たちがズラリと待ち構えている。素晴らしい。やはり酩酊感に打たれつつ、急いで見て回った。しかし、この酩酊感、睡眠不足もあるようだ。
 少し早いが、ホテルに戻ることにした。この辺にはろくな店がないだろうと、見つけたコンビニで食事を買い求めていったのだが、実はこの辺は奈良でも屈指の繁華街らしい。そりゃそうだな。
 ホテルに戻り、バタンキューと寝入ってしまった。寝不足もあったが、やはり緊張感溢れる古仏たちの素晴らしい佇まいに、精神的に圧倒されたせいもあるのだろう。いやはや、興福寺にも行けてないよ。奈良を舐めすぎてました。