Strange Days

2013年10月26日(土曜日)

近美鎌倉加納光於展

20時13分 暮らし , 美術館 天気:雨のち曇

 午前中、結構な雨が降り続く。昼から大人しくなり始めたが、自転車には向かない一日になった。よろしい、美術館に行こう。
 午後、鉄路で鎌倉に向かう。県立近代美術館鎌倉の展覧会を見にゆくのだ。本当は葉山でやってる革命期のロシア・アヴァンギャルドに関する展覧会を、ぜひとも見に行きたかった。しかし、葉山には自転車以外で行ったことがなく、所要時間を見積もれなかったので、またの機会に回したのだ。
 鎌倉駅で降り、鎌倉館に入る。久しぶりだな。対岸から見て、ちょうど蜘蛛の巣が綺麗に重なっていたので。
 開催中なのは加納光於展。戦後、モノクロ銅版画を皮切りに、カラー版画、オブジェ、油彩にまで手を広げ、今も活躍中の作家だそうな。あれ、この作品見たことがあるぞというものも多い。実は澁澤龍彦の知己を得て活躍の幅を広げていったこともあり、渋沢作品の装幀を手がけたことも多く、それで目にした覚えがあったというわけだ。
 印象的だったのは、染料を静電気を介してセロハンに移す手法で"画かれ"た、一連の作品だ。染料の生々しい流れがそのまま写し取られた作品群には、なぜか見覚えがある。そうだ、これは地球や火星のむき出しの大地を、遙か衛星軌道から撮影した画像にとても似通っている。自然が生み出した偶然の美に迫る、人間が生み出した偶然の美。とても興味深い。
 帰る前に、なんだかドンつくドンつく賑やかなので、鶴岡八幡宮に立ち寄った。ドンツクの正体は、神楽殿の横で奉納中だった、陸前高田のお神楽。演目はスサノオと記憶しているが、すると般若みたいなのは大蛇か。この適役が、上に張られた注連縄に立ったり殺陣を繰り広げたりで、派手な内容だった。
 神社参拝後に帰宅。