相変わらずの寒さだが、吹き付ける風に、何故か春めいた温もりを感じる。そんな境川に、今日もピナレロくんを向ける。
今日は、ちょっとした新装備を着けてきた。かの廉価シールドバイザー付きヘルメット、GVR203の上位バージョン、
GVR307。203に比べ、フィッティングシステムがより高度で、軽い。かなりお買い得な感じだ。これのお陰で、ちょっと春めくと湧いてくる、境川の羽虫共も、怖くない。
夕陽の方は、春先のエアロゾルの多さと、雲がかかってきたのとで、面白みがない。その代わりと言うとなんだが、境川とその支流宇田川との合流点付近で、
山桜が咲いていた。濃いピンクは、まだ殺風景な冬景色の中で、目立つ。後ろの田んぼでは、あぜ道に座り込んだ爺様が、何かの謡曲を良い声で歌っている。その昔話の世界みたいな詩情に、俺はしばし聞き惚れていた。
日が落ちきる前に帰宅。