Strange Days

2000年02月23日(水曜日)

名古屋よさらば

22時01分 暮らし 天気:晴れ時々曇り

 久しぶりに名古屋の本社に出かける。僕の永年勤続表彰をしてくれるんだとか。その表彰式と質素なパーティがあるという事で、昼過ぎの新幹線に飛び乗った(本当に飛んで新幹線の車両の上にまたがっている状況を思い浮かべるのは間違いだ。念のため)。
 久しぶりの新幹線は100系でさえすっかりマイナー化していて、300系、500系、700系がビュンビュン行き交っている。新横浜から名古屋まで2時間弱。早いもんだ。
 名古屋駅はいつの間にか巨大ツインタワーが突っ立っていて、一連の駅再開発も佳境に差し掛かっているようだ。丸型、角型一つずつという変わった組み合わせのツインタワーは、Quake2に登場するストログの超巨大対空砲ビッグガンのように空を睨んでいた。駅の正面もレイアウトが変わっていて、土産物屋が並んでいた辺りはすっかり高島屋の足下に変わっていた。レイアウトがスッキリしたせいか、昔のように人は混雑せず、かなりスムーズに流れている(しかし緑の窓口近辺の混雑は相変わらず)。
 久しぶりの本社は相変わらずで変わり無し。定刻ぎりぎりに会場に入り、表彰されたり記念写真を撮ったり宴会したりで19:30までかかった。宴会では仕事が別なので疎遠になっていた同期たちともしばし昔話に花を咲かせる。ここで分かったのは、僕はかつて仕事の時間をかなり無駄に使っていたという事だ。
 かつての仕事ではホストでプログラムをクロスコンパイルするのが普通だった。今、ホスト上のクロスコンパイラを使う物好きはいないだろうが、当時はターゲットがPCではなくワークステーション(あるいはオフコン)だったので、その上に開発環境を構築するのは不可能だったのだ(なにしろプロセッサはせいぜい286、メモリは4MBあれば充実している方だった)。
 このクロスコンパイルは、数十、数百人のユーザを抱えているホストコンピュータにバッチ処理を依頼して実行していた。場合によっては数十のジョブが待ちになり、なかなか終わらない事もあった。しかし不思議なのは、時々、いくら待ってもジョブが進まない事があった事だ。半日待ってもジョブが進まず、半日仕事が1日仕事になってしまう事があったものだ。
 当時、ホスト運営にかんでいた同期と話していて、処理のプライオリティを勝手に上げる奴等がいた事を知ったのだ。ホストの管理者権限で入り、勝手の自分のジョブのプライオリティを上げてしまい、知らん顔をしているという事だったらしい。もちろん管理者以外がそんな事をするのは規則に違反しているが、それでも背に腹は換えられないとプライオリティをいじる者が跡を絶たなかったという事だ。いじる手段を持たない僕たち一般のユーザこそいい面の皮である。しかし、今となってはいい思い出だ(そうか?)。
 宴会が終わった後、名古屋本社の元同僚を訪ねた。もう社外発表されているが、我が社は4月に3社で合併し、新会社となる。その時に現在の名古屋本社は新会社の名古屋支社になり、僕の勤務地は恐らく東京の新本社の下に入るので指揮系統が違ってしまう。名古屋に行く機会も無くなるだろうと、幾人かの元同僚たちと雑談をしてきた。知った顔は次第に少なくなっていく。
 20:00過ぎの新幹線で横浜に戻った。が、新横浜からぼんやりと京浜東北線に乗ったのが運の尽き。漠然と戸塚にも止まるだろうと思っていたのだが、僕の乗った便は関内方面を延々と巡り、最後には大船に到着するという素晴らしい代物だった。戸塚は見事に迂回されたのである。お陰で新横浜と戸塚間で1時間以上も要してしまった。おそるべし、京浜東北線。ぐはぁ(吐血)。