Strange Days

2011年02月20日(日曜日)

腰痛故にコタツにビルトイン

22時59分 デジタルカメラ , 暮らし 天気:くもり時々晴れ

 イテテテ……。
 まだ腰痛は退かない。体を左前方に曲げる方向がつらい。おかげで立ち仕事がまるで出来ない。ほとんど、コタツに設置された爺様のようにして過ごした。
 コタツにはまり込んだまま、GH2とD90を矯めつ眇めつ眺めた。操作系に、ある意味では大きな違いはない。どちらも大半の機能をボタン、あるいはダイヤル、あるいはボタンとダイヤルのコンビネーションに割り当ててある。D90の場合、ISO感度やWBを素早く変えるのに、左手で背面モニタ左側のボタンを押しつつ、右手でダイヤルを回す必要がある。つまり、左手でのホールドまで解除して、操作しなければならない。GH2の場合は、右手のボタン操作のみで可能だ。D90もメニューに入れば可能だが、GH2の方はより階層が浅いので、素早い操作が可能だ。
 露出もD90は右手ボタン操作+背面ダイヤル、GH2も右手ボタン操作+背面ダイヤルだが、GH2の方は上面ボタン押下後にダイヤルも押して操作対象を確定する必要がある。こちらはGH2の方に一回分余分な操作が必要だ。
 こんな風に、どちらも大体似たような操作で、やりたいことが出来る。しかし、操作系全体としてみた場合はもちろん、個別のメニューに入ってからの操作系もやや違うので、使い勝手に大きな差を感じる。例えば、GH2はファインダーも背面モニタも仮想ディスプレイなので、どちらの場合も同じメニューを表示でき、同じ操作で機能を設定できる。しかしD90は光学ファインダーだ。だから、ファインダーを覗きつつ可能な操作は、メニュー形式ではない。表示中アイテムの数値を切り替えてゆくという操作になる。先程のISO感度設定の場合、GH2は、EVFでも背面モニタでも2次元のメニュー*1から素早い選択が可能だ。しかしD90の場合、背面ボタンを押しつつアイテムの数値をダイヤル回転で切り替えという、1次元の動作になるのだ。この点は背面モニタでのメニュー形式の場合でも、上下の選択のみという形式なので、あるいは光学ファインダーでの操作形式に引きずられているのかも知れない。またGH2の方が、ISO感度に関しては無駄ではと思うほど選択アイテムが多いせいもあるだろう。
 どちらのインタフェースが優れているかというのは、簡単に断言できない。GH2の操作系が家電的だというのは、一覧性を重視した携帯電話や高機能テレビのそれを踏襲していると感じるからだ。一方で、D90のように、撮影操作に関してはボタン押下+ダイヤル回転で全て操作可能というインタフェースは、アイテムが多いと困難が生じそうだが*2、選択操作そのものは単純明快といえる。一長一短ある。
 最大の違いは、D90には上面液晶があって、GH2には無いことだ。しかしこれは、GH2のEVFの方が圧倒的に情報量が多いという点を考えなければならない。それでも、D90はファインダーから目を離しても、設定を変えることが出来る。GH2は、それをやるには背面モニタを開かねばならない。GH2のEVFの出来の良さが救ってはいるが、カメラから顔を離して操作するのに、消費電力の大きい背面モニタを開けっ放しにしなければならないというのは、航続距離の短いGH2にとって地味だが痛い欠点じゃなかろうか。
 気になる暗所性能。暗い室内の反対側にあるCDラックを狙ってみた。ちょっと試したところ、選択可能なISO感度の最高は、D90はISO6400相当、GH2では12800相当だ。その状態だと、GH2の方が速いシャッター速度に出来る。しかし出来た絵を見比べると、D90は1600から、GH2は2000とか2500とか辺りから、粒子感が目立つ感じがある。数値的にはGH2が頑張っているが、全レンジに対する限界では大差ないかも知れない。
 これは撮像素子サイズの差に起因するのかも知れないが、GH2は暗い対象になるとフォーカスミスを連発する傾向がある。合焦出来れば頑張って絵を作るのだが、そもそも暗い対象には未だに弱いんじゃなかろうか。ただ、フォーカス速度そのものは、なんとGH2の方が速い。
 全体的に、D90をすぐ捨てるぜという事態にはならなかったが、どちらかを買えとなったらGH2だったかも知れない。だって、軽さは七難隠すのだから。荷物にならなさは、GH2の大きなアドバンテージだ。

2011年02月19日(土曜日)

Lumix GH2到来するも、思わぬアクシデント発生

19時25分 デジタルカメラ , 暮らし , 自転車 ( 自転車散歩 ) 天気:くもり

 昨日ほどではないが、そこそこ暖かな朝だった。といっても、起きたのは昼前だったけどな!(どや顔)
 さて昼過ぎに佐川のおじさんがアマゾンからの荷物を届けてくれた。GH2到来。D90、Powershot SX10と並べてみた。サイズ的にはD90より一回り以上小さくて、SX10より二回り大きい感じだ。D90は18-200*1を着けた状態、フォーサーズでは画角は半分になるので、GH2に14-140付きだと28-280相当になる。望遠がやや短いくらいだ。でもグッとコンパクトになる。デカイデカイと言われ続けてきたSX10も、こうして比較するとやはりコンパクト・デジタルの名に価する。SX10のカバー域は28-560なので、まだ活躍の余地は大きい。いずれかの一眼に対する予備としては旨みが大きい。
 さあ、早速フィールドテストだ。いつもの境川に出かけようと、Bromptonを室外に持ち出して、部屋の前に置いた途端だった。置いて、腰を起こした途端、腰の左の方に痛みが走った。んん、これはなんだ? もしかして、やっちまったか、ぎっくり腰を。
 身動きならないくらいのものではないが、体を曲げるのが辛い。特に左側のモノを取る、持ち上げるなどの動作が辛い。しかし、痛くて出来ないほどではない。あの瞬間、危険を察知して咄嗟に力を緩めたおかげで、軽減されたのか。凄いぞ、危険回避能力*2
 そんなこんなで出かけるかどうか躊躇したが、やはり試写したい。Bromptonを境川に走らせた。Bromptonなら、走行中はそれほど気にならない。が、これ以上腰を曲げるロードバイクでは、走るのがつらそうだ。またBromptonでも、腰に負担がかかり始めるような20km/h以上までは速度を上げられない。
 境川遊水地公園に向かっていたところ、ずっと改装中だった湘南台南の休憩所が遂に開通していたので、ここで試写。ご覧のように空間を広く取り、またトイレの横にバイクラックがある、自転車に好意的な作りだ。自転車ツーリングでの集合場所に使えそう。
 さて、ちょうど昭和薬科大学のシンボルとなった、エンパイアホテルが見えているので*3広角端望遠端で撮り比べた。スペック的にニコンDX18-200より短くなるはずだが、これくらい撮れたら文句はないな。これ以上のズーム域カバレージとなると、やはりコンデジに敵わない。オールインワン性ではコンデジの圧勝だ。しかし、これくらい暗いとSX10では手ぶれ補正できないくらいスローシャッターになってしまうのだが、GH2では余裕があった。
 一方で、対岸を走行中の車を撮ると、ほとんどピンぼけになるという結果に終わった。D90なら問題なく合う状況だが。コントラストAFなマイクロフォーサーズの限界かな。しかし黄昏時でヘッドライトが目立ち始めた頃合いだったので、いずれにしてもカメラには辛い状況ではあった。要再試験。
 HD画質での動画も試してみたが、これは眼を見張るくらいの高画質だねえ。僕に対しては無駄に高画質ではある。
 帰路、川岸にぽつんと立つ白梅を撮った。近づいて接写を試みる。薄暗くて、やはりカメラに辛い状況ではあったが、意外にピンぼけ量産になってしまって慌てた。フラッシュありで撮らなければならなかった。これもD90なら問題なく止まっていたよなあ。
 全体的に、暗所性能はSX10よりずっと上だが、D90よりは劣るかもという印象を受けた。これは撮像素子サイズから予想できたこと。まあ追々検証しよう。
 非常に嬉しかったのが、EVFの出来の良さ。非常に高精細かつ明るいので、疲れ目気味の現代人には嬉しい。特に暗所で自動的に増感してくれる点*4が、対象の確認しやすさという点で素敵。この点は光学ファインダーだと難しい点だろう。また精細度もマニュアルフォーカスを使うに十二分なくらいあった。SX10クラスの機械にこれくらいのEVFが載ったら、最高の旅行用カメラになるんだけどなあ。
 一つ物足りないのが、機械の動作感。ニコンD90のなんとなく機関短銃的なそれに較べ、GH2はよくも悪くも家電的だ。撮った瞬間に感じる機械の動作感、それがもたらす充足感が少ない。まあシャッター幕がずっと小さいはずで、仕方ないんだろうが。
 全体的に筋がいいぞ、GH2。でも暗所性能は検証せねばならぬ。
 マイクロフォーサーズ機でもネオ一眼コンデジ寄りのこのカメラが浸食するのは、そのネオ一眼から一眼レフへとステップアップしようとする層だろうな。またローエンド一眼レフも置き換えが進むだろう。特にキヤノンのKissが厳しくなるのではないか。というのも、ニコンの客は僕みたいに意固地なこだわりがある客が多いから、なんでもそつなくこなすキヤノン機の客ほど競合しないのではなかろうか。また一眼レフ中級機層の客も、こういう機械を求めるなら最初からローエンド機を買っていただろうから、あまり影響されそうにないと思うのだ。しかし動画性能や、EVFがもたらす別種の使い勝手を求め、乗り換える向きもある程度あるのではなかろうか。
 僕自身で言うと、しばらくは併用しそうだ。というのも、撮った瞬間の喜びのようなものは、どうもD90の方に感じるからだ。しかし、この先となると話は別。マイクロフォーサーズとの使い分けを考えると、近接したセグメントのDX機より、FX機の方が良さそうだ。というわけで、低価格FXフォーマット機プリーズ>ニコン

2011年02月18日(金曜日)

Lumix GH2の問題

21時38分 デジタルカメラ 天気:やや不良

 今のところ見えている問題は、バッテリーの保ちだ。GH2のバッテリーは、前作GH1に較べて軽量化された反面、高機能化のあおりで本体消費電流が激増している。結果、CIPA準拠の測定で400枚を切るというから、かなり少ない。D90では850枚程度なので、半分以下だ。1回の旅行で1000枚を超える撮影もあるのだから、いくつあっても足りんということになりかねない。しかし、あまり心配してなかった。みんな大好きROWAの代替電池が出るだろうと思っていたのだ。
 しかし、このGH2に関しては、それは困難を極めているようだ。一応は代替電池が市場に出ているのだが、ファームウェアを誤魔化しきれてないようで、まず残容量の表示が出来ない。またパナソニックが代替電池潰しに熱心で、本体のファームウェアアップデートの度に使えなくなることが多いのだとか。この分では、まともな代替電池が出るかどうか。要するに、GH2を安心して使うには、6k\以上するバッテリーを複数持たねばならぬということだ。
 まあ、付属品一覧を見るに、バッテリー充電器は小型でケーブルも不要な造りらしいので、純正バッテリーをもう一つ買って、旅先でも継ぎ足し充電しながら使うというのが正道か。
 それにしても、こんな本質じゃない部分で儲けようなんて、汚いよ。これだから松下は嫌いなんだよ。と書きかけて、ふと思い出した。D90の電池もやっぱり6k\以上したのだ。汚い、カメラ屋汚い! でも、ニコンは代替電池潰しにはそこまで血眼じゃなかった。実際、ROWAの代替電池は今でも使えている。やっぱり松下汚い! 大人なんて大っキライだ!(駄々っ子状態)

2011年02月17日(木曜日)

遂にマイクロフォーサーズに            いっちゃった!

23時19分 デジタルカメラ 天気:くもりのち雨

 さて、半日と言いつつも、実際には一日悩み抜いた。
 問題は、ネオ一眼的なラインナップを取るか、コンパクト然としたそれを取るかなのだ。
 前者ならGH2、後者ならオリンパスのPen E-PL2を狙っていた。ざっくり書くと、前者はEVFがビルトインだがボディ内防振機構が無く、後者はEVF外付けだがボディ内に防振機構を内蔵している。
 EVFも防振も得られるのはE-PL2なので、最初のうちはこれに傾いていた。しかし、用途はPowershot SX10の後継なのだ。これの28-560mm相当のズーム域を全てとは言わないが、できるだけカバーさせたい。そうすると、パナソニックの14-140か、オリンパスの14-150を主力に、望遠レンズを組み合わせるという運用になる。オリンパスのレンズはE-P系に合うはずだが、非常にコンパクトではあるがコンデジ然としたE-P系にはイマイチな風貌になる。うーむ、我輩、『このカメラで撮ってる俺、超かっこいい』という感覚がないと嬉しくない*1。それを考えると、俄然GH2がそそられる。また外付けEVFにはちょいと苦い思い出がある。GX200が外付けなのだが、ややもすると取付部から抜けて、バッグ内で行方不明になることがある。それで、EVF無しで使わざるを得なかったことがある。また見口が可動式で、ウェストレベルファインダー的に使えるのはいいのだが、固定が甘くてバッグの中で稼動してしまうので、いつか折れないか心配だ。ビルトインならそれらの心配はない。
 防振についても、恐らくはそんな問題にならない。現状、パナソニックのラインナップで、超広角域から超望遠まで、一応はカバーしている。オリンパスも視界に入れたら更に充実する。防振があるとかないとかは、今のFマウントでも同じことだ。もっと明るくとかいった特殊な用途には、それこそ桁違いにレンズが豊富なFマウントの出番だろうし。
 まあなにより、古いと言われようがなんだろうが、GH2の小ぶりだが、いかにもなカメラ然とした面構えに惹かれたのだ。山椒は小粒でもぴりりと辛くあってほしい。さらに、タッチインタフェースにも興味あり。というわけで、GH2に決定。値段を調べたら安いところはあったが、\2000円しか変わらなかったので納期の確実なアマゾン様においてポチッた。土曜着の予定だ。

2011年02月16日(水曜日)

遂にマイクロフォーサーズに            いっちゃおうかな?

23時16分 デジタルカメラ 天気:晴れ

 以前からフォーサーズを気にはしていた。
 普通にカメラな人々のように、歩きや車での移動ならば、少々重い機材でも頑張って持ち運ぶのだろう。しかし自転車移動主体の拙者は、軽ければ軽いほどいい。しかし、時にカワセミや菜の花や富士山と戦わねばならぬ。それはコンデジでカバーと考えてきたが、やはり一眼に比べると限界が低い。色んな小技を使う場合はともかく、暗い、動きのある、遠いといった被写体を相手にするには、より撮像素子の大きいカメラが大いに有用だ。
 そこで、ニコンAPS-C機よりコンパクトにできるフォーサーズに目が行った。しかし、まだミラーレス機が無かった頃だ。当時主力だったE-420辺りの軽さは魅力的だったものの、この機種には防振機構が無く、それがある上位機はより重くて、D40辺りの軽量APS-C機に対して大きなアドバンテージがあるとも感じられなかった。筋は良さそうだが、もう一歩という印象。
 マイクロフォーサーズ機が出た時も同様で、最初がパナソニックのG1だったせいで、それほど劇的に軽量コンパクトになったとの印象は無かった。しかし、この機械のEVFはかなり出来が良くて、ファインダーの未来はEVFの方に分があると感じたのも事実だった。
 その後、気がついたらFマウントのレンズが揃っていたこともあり、またコンデジのGX200、SX10がかなり高機能だったこともあって、フォーサーズは視界から遠ざかっていた。
 しかし、マイクロフォーサーズ機の第2、第3世代が登場。E-P系のコンパクトボディが気になる。いくつか出たパンケーキレンズと組み合わせると、すこぶる可搬性が高い。しかも、レンズを変えれば、様々な状況に対応できる。評判も悪くない。超広角域のレンズと、暗所性能くらいがビハインドだろうか。
 決定的だったのは、先週の夕食会で、パナソニックのGH2で撮った動画を見たことだ。撮影者がその筋の人だったということもあるが、僕には従来のプロ用ビデオでの映像*1と、差を見いだせないくらいだった。静止画像でも結構難しい虹を、くっきりと撮れていたのが印象的だった。また持ち主のmiki氏がカメラを褒めていたこと、斯界でもこのカメラが流行っているらしい事にピンと来た。どうも、GH2は本当によく出来たカメラらしい。少なくとも、このカメラ自体は。気がつくと、HD画質のビデオが広まり、中でもマイクロフォーサーズ機は、方式的に得意としている状況だ。
 ちょうど、SX10とGX200も購入後2~3年が経ち、後継機が欲しいと思っていたのだ。SX10の後継はSX30だろう。24~840の超広域ズームは魅力的。だが、SX10を旅行に使うに当たって最大の魅力だった乾電池駆動は、とうとう放棄された。そもそも、コンデジとしては最大級のカメラだし、E-PL2に軽いレンズを付けることを考えると、重量では逆転してしまうのだ。
 一方、GX200の後継は、恐らくはCX系かGXRだろう。でもCXはピンと来ないし、GXRはまだコンセプトが熟成されてないと思う*2。そもそも、GX200はコンパクトな超広角機という位置なので、別に買い換える必要もない。
 結局、旅行用や自転車移動で使うには軽い方が良く、D90の補助に持ち歩いても苦にならないマイクロフォーサーズは魅力的だということだ。それに、キヤノンやニコンも当然ミラーレースを出すだろうし、Sonyは既にAPS-Cでのミラーレス機をだしてはいるが、モノになるまでまだ何年か掛かるだろう。もうモノになっているフォーサーズに手を出す好機だ。
 そういうわけで、買うぞ。決めた。3月にウサギを撮りまくるのだ*3
 問題は、miki氏が持っていたプロっぽい形状のGH2を買うのか、軽量さと簡易さを取ってE-PL2を買うのか、だ。完全にフォーサーズ系に乗り換えるのなら、どちらも、もアリだ。でもAPS-C機は超広角域や高感度性能に分があるので、D90も残しておきたい。だから、まずはE-PL2かな。値段はGH2に14-140をセットした場合と、E-PL2にEVFと17mmパンケーキを着けた場合とで、ほぼ同等。しかしGH2はボディ側に防振機構が無く、防振機構ありのレンズじゃないと旨みがない。オリンパスなら、軽い防振機構なしのレンズを使える。トータルでは軽量化できそうだ。GH2に防振無しレンズでも、別に戦えるとは思うが、動画撮影時には差がつく気がする。
 まあ、後半日考えよう。

2011年02月13日(日曜日)

カワセミと再戦す

20時07分 デジタルカメラ , 自転車 ( 自転車散歩 ) 天気:ありがたや、暖かな晴れ日

 今日は晴れ上がったいい天気。この2日の、骨まで冷えそうな悪天とはエライ違いだ。
 昼過ぎ、Bromptonにて境川遊水地に出撃する。もちろん、かのテレコンの威力を試すためだ。
 遊水池のグラウンド、カワセミ出没ポイントに着く。こんな明るい時間に来たのは久しぶりだ。
 早速、遠くにうずくまっている鳥を対象に、シグマAPO70-300×ケンコーテレコン2.0xを試してみる。像が劣化しているようには見えない。しかし文字通りに紙のような被写界深度で、AFがほとんどアテにならない。まして、ブッシュに潜む小鳥を追うには邪魔になるだけだ。なので、フォーカスはマニュアルでやるしか無い。幸い、APO70-300のマニュアルフォーカスは、鏡筒回転式なので軽く、分かりやすい。フィルタを使いにくいのは確かだろうが。
 さて、カワセミは何処。居た、ブッシュに見え隠れしている。
 しばらく観測しているが、前回とは微妙に行動パターンが変わっている気がした。前回は寒い曇り空、今日は暖かな晴空という違いもあるのだろう。
 グラウンドの小池に寄り付かないので困っていたら、また急に小池の方に飛んで来るので大慌てだ。どのみち、遊水池側には完全な逆光なので、綺麗に撮るチャンスは小池の方にしか無い。ということで、小池の方に三脚を据えていた。
 すると、ある瞬間に、カワセミが思いも拠らない行動を取った。遊水池と小池をつなぐ水路の斜面、立っている位置から2mも無い位置に止まったのだ。ちょうど、三脚を小池に据えてしまったので、こいつを撮るには小池から2m程の堤をよじ登ってこねばならない。カワセミはすぐに飛んでいってしまったが、見ているとまたやってくる。慌てて三脚を持ってきて撮ったのが、この超接写だが逆光の一枚。APO70-300はマクロが効くので助かる。ピントが甘いのは、単純なピンぼけじゃなくて、おそらくは手ぶれだろう。というのも、レリーズを忘れてしまい、直接シャッタボタンを押さざるを得なかったからだ。一緒に持っていたGX200での状況写真がこれ。カワセミは日向ぼっこがてら、水路の餌を見張っている。町田駅周辺で待ち構えているカメラ爺様たちなら、このチャンスをモノに出来たのだろうが。
 その後は、カワセミがえらい遠出をすることが見て取れ、なかなかチャンスをくれない。仕方ないので、足元に迫ったたぶんサギの一種を相手に、カメラのセッティングを詰める。手ぶれするのはシャッタースピードが遅すぎるからだろう。そこで、ISO感度を1600まで上げて、F値も下げて明るく、速いシャッターを切れるようにした。1/1250程度。これなら。
 チャンスが巡ってきた。順光側、小池の手すりに止まったのだ。堤の上、10m位から狙う。前回のそれとほぼ同位置だが、もう少し寄れている気がする。セッティングが決まったので、ピントはビシッと出てくれた。楽しい。被写体が近く見えるからか、テレコン無しの場合よりもピントを出しやすい気がする。
 次に思いついたのが、手持ちでどこまで行けるかということだった。三脚に載せたままでは機動性が劣る。防振機構を持たない、さして明るくないレンズで、どこまで戦えるだろうか。
 手持ちで、ブッシュに潜むカワセミを撮ってみた。意外に行ける。ただ、充分明るかったからだろうし、窒息死しかねないくらい息を詰めねばならなかったが。
 また小池の方に飛んできたので、手持ちで7~8mまで寄って一枚。前から見ると、変な形してるな、こいつは。
 暗くなってきて、撮影に厳しくなってきたので撤収する。また来週会おうぞ*1。最後に、傾いてきた夕陽を撮る。これはGX200で。今日は曇が無さ過ぎ。
 一度、南端まで走り、北上して帰宅。途中、頭上の月を狙ってみた。これは今日最大の驚きかもしれない。防振なしでも、ISO感度を上げてやると、手持ちで月を撮れるのだな。

2011年02月09日(水曜日)

シグマ70-300にケンコーのテレコンを装着&GX200でEye-Fi

23時41分 デジタルカメラ 天気:くもり時々雨

 夜、南米密林大河方面から着荷する。モノはケンコーの2倍ワイコン、PRO300DGXだった。これでカワセミと戦うのだ。
 早速、シグマのAPO70-300に適用してみた。子どもが泣きそうな禍々しさになった。これでフードを着けた日にゃ*1。望遠端ではこのサイズなので、振り回すのは大変だろう。
 室内で試写してみる。室内だから直ぐ目の前にしか被写体が無いのだが、この70-300は望遠マクロレンズなので、目の前1.5mでも焦点が出る。AFだとかなり迷う傾向がある。結局合焦しないことが多いのだが、対象が暗い室内のモノだったことと、どうしても手ぶれがひどいことを割り引かねばならない。真価は、明るい室外で問う事になるだろう。
 もう一つ、気になっていた課題に手を着けた。D90とPowershot SX10では、Eye-Fiを使ってその場でアップロードが実現できている。しかし、GX200では使えていない。以前試したとき、なぜか認識しなかったからだ。カードを入れて数十秒間、まるでカメラがハグアップしたような状態になるのだ。しかし、今日なんとなく思いついて、ネットで調べたところ、いくつかの方法が提示されていた。
 一つ目。まずEye-Fiを入れた状態でGX200の電源を入れると、上に書いたようにしばらくハングアップしたような状態になる。そこで一度電源を切り、すぐに入れ直すと、使えるようになるというのだ。やってみると、確かに使える。だが、なんとも制限が多い方法だし、同じことをやっても認識されない場合があるなど、相当に不安定だ。
 二つ目。不要なファイル群を消す。特にautorun.infなど、システムや画像ファイルに関わりない部分を消すといいという。これは最初、うまく行かなかった。しかし、ちょっとしたヒントがあった。作業中、全ての画像ファイルを消したのだが、にも関わらず『表示できないファイルがある』という表示が出るのだ。もしかしたら、GX200が誤認識してしまう何らかのファイルがあるのかも知れない。そこで、さらに"StartHere"フォルダもバッサリ消し、他のカメラ用に作られているフォルダも空にしたところ、スパッと認識出来るようになった。まだ短時間しか試してないが、これで行けるならGX200を使う機会も、また増えるだろう。最近使ってなかったのは、Eye-Fiで使えないからというのが大きかったのだから。

2011年02月08日(火曜日)

そうだ、テレコンだ

21時16分 デジタルカメラ 天気:くもり

 アマゾン様でE-PL2やレンズ、そして*1コンバータをカートに入れ、さて精算するぞというところまで進めた。ところが、その時になって最後の可能性に思い当たった。テレコンバージョンレンズだ。
 調べてみると、ケンコーのテレプラスシリーズが評判いいようだ。特に超望遠域の300mmに最適化した、PRO300シリーズは、広角域での使用に制限がつくものの、お目当ての望遠域では良好な使用感だという。使いたいのは望遠域だし、例えば18-200mmにこれをつけっぱなしにするとも思えないので、このシリーズに決め。倍率は、1.4xなら無理が少ないかとも思ったが、どうせならと思って2xを買ってみた。使いたいのはまさに70-300の望遠端なので、PRO300の想定した使い方だ。
 17k\のレンズに20k\弱のコンバータを付けるというのは腑に落ちない点もあるが、まあシグマのAPO70-300がむしろ安すぎるのだ。

2011年02月07日(月曜日)

超望遠域をどう料理するか

23時06分 デジタルカメラ 天気:晴れ(霞多し)

 日曜日に、境川で翡翠と戯れて、超望遠レンズが欲しくなった。
 しかし、500mmくらいのレンズは高い。シグマ、タムロンからは150~500mm程度の8~9万円弱で手ぶれ防止までついたモデルが出ているが、使用頻度を考えると躊躇する。18-200とこのクラスと2本で、ほぼなんでも撮れるというのは魅力ではあるが。
 安くとなると、KENKOから出ているどこぞのOEMと思しきミラーレンズも視界に入ってくる。500mm/F6.3のモデルでも2万円強。まあ手を出せそうだ。しかし、AFできないのはともかく、露出までとマニュアルとなると、これは遭遇戦では厳しそうだ。
 しかし、なにも専用レンズに拘ることはあるまい。世の中にはデジスコという手もある。これは普通の天体望遠鏡やネイチャースコープとカメラを組み合わせる手法だ。幸い、愛用のBORG100EDに関しては、数多くのデジスコ用パーツが出ている。しかし、さすがにこのクラスの望遠鏡を持ち運ぶのは躊躇する。振り回すのも大変だし、そもそも三脚にしっかりしたものが必要になる。つまり、重い。自転車で移動することを考えると、これはつらい。
 しかし、レンズ一本に*19万出すなら、と思って、Powershot SX30の価格を調べたら、4万円を切っている。しかもアマゾン。これはヤバイ、ってか決まりか。だって、24mm相当から実に840mm相当までカバーできて、手ぶれ防止が強力に効いて、しかもオールインワンだ。旅行用にも持ち出せる。よし、と、カートに入れて、清算ボタンを押しかけた*2
 が、最後の最後に、ふと思いついたことがある。望遠で有利なフォーサーズ系なら、超望遠域でも軽く出来るのでは。
 そう思って調べたら、オリンパスから55-300という設定のレンズが出ている。しかも34k\弱で。評判も悪くない。これなら、35mm換算だと600mmまでだ。ボディをオリンパスのE-PL2として、パンケーキセットだと80k\強。これに出来の良さそうな外付けEVF、VF-221k\を組み合わせるとすると、締めて140k\程度か。うむ、悪くない。悪くないぞ。なんといっても、軽いのがいい。PL2用に広域ズームが欲しくなったら、同じくオリンパスの14-150が待っている。28-300mm相当で、300g弱と、APS-C機では考えられないくらい軽い。
 いずれ、キヤノンもニコンもミラーレスを出すだろうから、既に熟成が進んでいるマイクロフォーサーズに走る好機ではなかろうか。なにせ、14-150と組み合わせても、Powershot SX30と変わらない重さだから。
 というわけで、大間からマグロ釣りに出かけたのに、気がついたらコモロ諸島でシーラカンスを追いかけていたような話だった。

2011年02月06日(日曜日)

境川で翡翠と遭遇戦

19時31分 デジタルカメラ , 自転車 ( 自転車散歩 ) 天気:晴れ(雲量大)のち夜に雨

 暖かな日。だが僕は不調。なんだか目が腫れてきて、痛いのだ。花粉症にしては重いな。もしかしたら、火山灰か?(霧島の)
 ともあれ、天気予報を見ながらぐずぐずしていたが、夕刻から雨かもという予報に、重い腰を上げた。早めに外出しよう。なら、明るいうちに、境川遊水地の鳥を撮ろうではないか。
 ポケロケを境川に走らせ、ちゃんと3脚を設定し、D90に70-300mmを載せた。
 しかし、鳥がいない。みんな出かけているのか。暖かな日なので、遠出したのかもしれない。いつもはデコイのように、身動ぎもしないで群れているものだが。
 途方にくれつつ水面を眺めていた時だった。チチッチッ、という特徴的な鳴き声を耳にしたのだ。これは。目を凝らして探すと……、いた、翡翠だ。冬枯れの中では目立つな、こやつは。
 しばらく、藪の中に見え隠れしていたが、やがて不意にこちらに飛んでくるではないか。境川遊水地は、多目的グラウンドと隣接している。そのグラウンドの一角にまで水路が引かれ、円形の小さな池がある。翡翠はそこまで飛んできて、手すりに止まった。しばらく望遠で撮りまくり、そうっと近づこうとしたら、プイッとばかりに水面にダイブし、また遊水地の藪に飛び込んだ。どうやら、藪とこの円形の池とを行ったり来たりしながら、餌を漁っているようだ。なら、パターンを読めば近づけるのでは。
 そうやって円形池の近くに張って撮ったのがこの翡翠。近づきすぎると行動ルートを変えてしまうので、これが限界だった。300mm*1ではこれが精一杯だった。暗かったので、ピントもイマイチ甘い。しかし、こうしてみると綺麗な鳥だな。
 さらに暗くなってきたので、翡翠は諦め、G'z Type-Xでちらりと垣間見えた夕陽を撮って帰宅した。
 翡翠の写真に写っている手すりが白く汚れているのは、翡翠の糞がついたものだ。これをみるに、こいつはここに居着いている。来週の再戦を誓った。やっぱり500mmくらいのが欲しくなってきた。そうそう使わないので安いのでいいんだけど、さすがにこのクラスになると高いなあ。